No.17 東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン

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UT-EcoEne-Officer

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Sep 10, 2010, 3:04:57 AM9/10/10
to UT-EcoE...@eco.c.u-tokyo.ac.jp
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    東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門メールマガジン
                   No.17 (2010.9.10)
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こんにちは。
駒場博物館で開催中の『自然エネルギーの世界~未来を拓くテクノロジー展~』も
今月20日(月)までの開催と、終盤に入りました。今回のメルマガは博物館展示室内で
開催しているギャラリートークの報告と明日のご案内です。
 
========内容=====================================================
○イベント案内:
 第6回ギャラリートーク
 「え!こんな太陽電池もあったの?色素で電力を生み出す色々な話」
 ゲスト:村上拓郎先生(桐蔭横浜大学専任講師)
○環境エネルギーコラム:
 第4回ギャラリートークショー
 「古くて新しいエネルギー風力発電とこれからのエネルギー」
 ゲスト:飯田誠先生(東京大学先端科学技術研究センター)
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 ○イベント案内:
東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門・東京大学駒場博物館主催
第6回ギャラリートーク
「え!こんな太陽電池もあったの?色素で電力を生み出す色々な話」
 
自然エネルギーの世界~未来を拓くテクノロジー~」会期中の毎週土曜日、
地球環境やエネルギーに関するギャラリートークを開催してまいりましたが、
11日(土)はその最終回となります。
 
色素増感型太陽電池の発明者であるミハエル・グレッツェル教授に師事していた
村上先生に色素で作る太陽電池について、研究開発の現場のエピソードも交えて
お話しいただきます。
 
テーマ:「え、こんな太陽電池もあったの?色素で電力を生み出す色々な話」
日時:2010年9月11日(土)14:00~15:30
会場:東京大学駒場博物館展示室内(※駒場東大前駅下車、正門入って右手)
ゲスト:村上拓郎先生(桐蔭横浜大学専任講師)
参加費:無料
 
 
*できるだけ事前登録をお願いします。 in...@komed.c.u-tokyo.ac.jp 
  
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○環境エネルギーコラム:
 東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門、東京大学駒場博物館主催
第4回ギャラリートークショー
「古くて新しいエネルギー風力発電とこれからのエネルギー」
ゲスト:飯田誠先生(東京大学先端科学技術研究センター)
2010年8月28日(土)開催
 
今回のギャラリートークは、当部門の飯田先生にお話しいただきました。恒例の学生
さんとの対談形式ではなく、講演1時間に質疑応答30分弱で構成。飯田先生は、
駒場キャンパスにも立ち、2009年経済産業大臣賞を受賞した小型風車
「エア・ドルフィン」の開発者です。
 
 駒場キャンパスのエア・ドルフィン
 
最初に風力発電の世界的な需要の高さについて解説され、風車の開発者として、
その仕組みについてもわかりやすくお話されました。風車は、風が吹くほど、力を
発生させることができるけれど、翼の角度によって異なるそうです。発電機は、
大きければ大きいほど、また風車が回れば回るほど発電することができます。
しかし、速く回すと遠心力が強くなり、また大きくなると重くなって製造するのが
大変になります。そこで、軽くて丈夫な素材、構造、設計技術が重要なのだそうです。
 
 
約6000年の歴史を持つという風車ですが、日本で最初の風力発電装置が設置
されたのは1980年。それから30年経ち現在主流となっている発電用風車は、
高い塔(タワー)の上で、3枚の翼が回り電気を作るもので、ダウンウィンド(写真左)
とアップウィンド(写真右)の風車に大きく分けられます。駒場博物館展示室内にも、
国内メーカ3社(三菱重工、富士重工、日本製鋼所)の協力を得て、それぞれの
模型が展示されています。
 
 
風力発電の効果について、例えば大型風車(MWT100/2.4MW)1基の場合だと
平均風速6.3m/sで、年間約640万kWhの電気を生み出すことができます。
これを一般家庭に換算すると約1500世帯分に相当し、石油火力発電所(石油量)
に換算すると、約1600kL(ドラム缶8000缶)に相当します。CO2削減量に換算
すると、約4700トンもの削減ができ、これをスギの木に換算すると約34万本分が
吸収できるCO2量に相当します。風力発電は自然エネルギーの中でも効率がよく、
発電量の規模も大きいことがわかります。
 
その他、風車の翼やナセル(発電機)等がどのように作られるか、風車工場の
様子も見せながら解説されました。大型風車が工場から出荷され、現地で
建設される際には分割して運ばれ、現場で組み立てられますが、その様子も
楽しくお話してくれました。また東京近郊で風車が見たい時は、飯田先生が導入に
携わった東京湾臨海風力発電所「東京かざぐるま」や3年前にできた港ヨコハマに
ある大型風車の紹介もありました。
 
 
さらに風車の導入に対する課題については、台風やハリケーンなどの日本特有の
問題や風の不規則性の問題、騒音やバードストライクの問題等についても解決の
道を模索する方策を提示されました。“風力発電は風が吹いた時だけ発電する”という
不規則性の解決策としては、青森県六ケ所村の二又風力発電所での蓄電池併設型
の風力発電施設のように風力と蓄電池とのハイブリッド化により問題点の解決を図る
ことがポイントだそうです。今後は気象予測に基づく風力発電量の予測などの安定化
技術も導入が期待されているとのこと。その他、生態系に関わる課題や地域住民の
理解を深めていくことの大切さについてもお話されました。参加した皆さんも風力発電
の利点と課題をともに考えることで、身近に感じることができた人が多かったようです。
 
 
今回は、教養学部で夏に開催した直島キャンプ(飯田先生も指導に当たりました)に
参加した高校生も多く参加し、講演後の質疑応答の時間も活発な質問が寄せられ
ました。最後は恒例の記念撮影です。
 
 
 
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【編集後記
ようやく秋風が吹き始めました。とはいえ、また暑さがぶり返すとの予報もあります。
洋服も秋物の売上の出足が遅れているそうで、知人のアパレル業界関係者によると、
最近は10月上旬頃まで夏物のセール品が売れるそうです。たしかに昨年のその頃
半袖で過ごしていたことを思い出します。今年も秋頃まで高温傾向が続くのでしょうか。
暑いけれど秋のファッションも楽しみたいという女性の間では、サンダルとブーツが
ドッキングしたサンダルブーツが流行っています。つま先は素足が出ていて涼しい
というのがポイント。気候変化に適応したファッションともいえそうです。
                                  松本真由美(東大先端研特任研究員)
 
◆駒場博物館「自然エネルギーの世界」ウェブサイト
7月17日(土)~9月20日(月)まで開催中!
                     
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東京大学新環境エネルギー科学創成特別部門は、東京大学駒場キャンパスの
三部局(先端科学技術研究センター、生産技術研究所、教養学部附属教養教育
高度化機構)に設置されています。これは、独立行政法人「新エネルギー・産業
技術総合開発機構」(NEDO)のプロジェクトである「循環社会構築型光触媒産業
創成プロジェクト」の一環として採択された「新環境科学創成のための人材育成・
異分野融合拠点化事業」により実施されています。
 
 
 
 
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