《福島県教育委員会メールマガジン》
■■■ うつくしま教育通信Vol.195 2020.8.20 ■■■
発行:福島県教育委員会
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/★★目次★★
◇リレーエッセイ
教育次長 鈴木 芳人(すずき よしと)
◇日々の思い
2019年度文部科学大臣表彰 教育者表彰
前福島県立磐城高等学校長 阿部 武彦(あべ たけひこ)
福利課長 穂住 由勝(ほずみ よしかつ)
◇読者投稿欄「みんなの学舎」
◇学校自慢コーナー
いわき市立内郷第二中学校
福島県立相馬東高等学校
◇こんにちは!各所館です 会津教育事務所
◇図書館アラカルト
◇お知らせ
◇編集後記
教育総務課長 高瀬 智美(たかせ ともみ)
◆リレーエッセイ◆
「個人的体験より」
教育次長 鈴木 芳人(すずき よしと)
この拙文を記している8月初旬、世界中で新型コロナウイルス感染症の拡大が止まるところを知らず、日本でも連日、全国で千人前後の新たな感染者が確認されています。そんな中、本県では5月25日の学校教育活動再開以降、学校において児童・生徒に感染者を出すことなく夏期休業を迎えることができたのは、偏に保護者、教職員をはじめとする関係者の皆様の御尽力によるものであり、心より御礼申し上げます。
遡れば、ウイルスや病原菌は常に人類の側にありました。いくつか例を挙げてみましょう。紀元前5世紀、スパルタとのペロポンネソス戦争の最中にアテネを襲い、古代ギリシア民主制終焉の端緒となった疫病(正体に諸説あり。麻疹=はしか説が有力)。英仏百年戦争の最中、14世紀からの大流行によりヨーロッパの人口の3分の1の命を奪い、戦況に影響を与えたばかりでなく、人口減による農民(農奴)の地位向上にも繋がったペスト(黒死病)。16世紀以降、スペイン人によりアメリカ大陸にもたらされ、免疫のないインディオの人口を10分の1以下に減少させた天然痘。20世紀においても、第一次世界大戦の終了を早めたといわれる「スペイン風邪」(インフルエンザ)の流行など、感染症が歴史に与えた影響を数えれば、枚挙に暇がありません。現代の我々は、これらを知識として知っているわけですが、今回、パンデミックを目の当たりにして、生半可な知識など乗り越えてしまう自然の猛威に身がすくむ思いがします。
一方で、感染予防について、私が個人的に自分の拠り所としている体験があります。2009年、いわゆる「新型インフルエンザ」が大流行しました。当時、私は県南の高校で教頭をしていましたが、勤務校でも1・2年生が次々に感染し、学級閉鎖・学年閉鎖を余儀なくされました。そんな中、同じ校舎で学びながら、3年生には一人の感染者も出なかったのです。就職や受験本番を控え、感染することが自分だけでなく級友にも影響を与えてしまう。絶対に避けなければという3年生たちの強い意志が、予防を徹底させ、この結果になったものです。そして、予防とは、手洗い・マスク着用・できるだけ近くで会話をしないなど、現在、我々が行っていることと同じでした。
この時の体験は、アインシュタインが残した次の言葉とともに私の指標となっています。
「蒸気や電力、原子力などより、何より強いのは人間の『意思』の力である」
ウィズ・コロナの時代、流されずに自分の意思を持ち乗り切らなければと思うこの頃です。
◆日々の思い◆
「夢のあとさき」
2019年度文部科学大臣表彰 教育者表彰
前福島県立磐城高等学校長 阿部 武彦(あべ たけひこ)
昭和50年4月、高校に入学して、部活動に入部したのは、硬式野球部であった。昭和46年夏の甲子園で準優勝した磐城高等学校野球部に憧れ、コバルトブルーの野球部のユニフォームに憧れ、受験勉強に精を出し、合格して、意気込んで入部したところ、父が単身赴任になり、母がその生活を手助けするために週に何日か家を空けることが多くなって、祖母と弟の食事の世話や洗濯などを自分がやらなければという重荷と、ハードな練習の始まりとが相まり、3週間もすると、続くかどうかとても不安になった。
ある日、ティーバッティングのボール上げを昼休みにしていると、他の部活動の先輩が自分にもやらせてほしいということになって、ボールを上げたときに、バットへの当たり所が悪く、ボールが私の眉間に飛んできた。
当初は、何が起こったのかわからず、うずくまっていると、いつの間にか保健室に運ばれ、救急車に載せられ、病院で様々な検査を受けた。放課後まで病院におり、その後、学校に戻り、部活動をせず家に帰ることとなった。2,3日様子を見るために部活動をせず、家に帰ることになると、もう、部活動に戻れないような気分になり、張り詰めた気持ちが空気が抜けた風船のようになって、部活動を辞めることになったのである。
その夏、磐城高校は夏の予選を勝ち抜き、甲子園大会に出場した。応援団の一員として、10泊11日の京都での生活を送った。言わずもがな、野球部の同級生は、部員として甲子園練習も行い、ネットの向こう側ではつらつとしていた。
爾来、甲子園は私の夢の先となったのである。
教員生活の4年目から、高校野球部の監督となり、9年間務めた。昭和62年から平成7年までだったが、平成3年秋と平成4年春には、県大会で準優勝して、東北大会に出場できた。平成7年の夏の甲子園の3回戦で母校磐城と戦い、3-2で敗戦した。その後、磐城は、甲子園に出場した。次の年に人事異動で母校に戻り、部長を3年間、顧問を6年間務めた。ミレニアムから21世紀になって、母校は男子校から男女共学校に大きな変遷を遂げていった。この間も甲子園は遠い夢の先であった。
福島県教育委員会に勤めることで住居を福島市森合に移し、11年ほどいわきから離れ、13年ほど磐城高校から離れた。最後の地として、磐城高校に赴任することになり、時代は令和と変わりゆくことになった。
令和元年10月は、いわき市の、学校がある平地区の一部が、大きな災害に見舞われた。家の天井まで水につかって、その中で何人ものお年寄りが逃げることができず命を落とした。学校の第二グラウンドは、約2万平米があり、サッカー部とラグビー部とソフトボール部が練習できる施設であるが、約2メートルの水に覆われてしまい、どこからともなく流れてきた様々なごみで覆われてしまった。
生活のための上水道が2週間ほど止まった。幸いにも、学校にひかれている上水道は、別のルートから水を運んでいて、学校生活は継続できた。
10月13日、台風が去って道が寸断されている中、本校野球部は東北大会に再度出発し、東北大会で結果を残した。その後、春の甲子園の21世紀枠候補となり、1月24日に甲子園への道が開いた。準優勝から50年、前回出場から25年ぶりの出場で、春夏併せて10回目の出場である。
夢は、実現することとなった。教員生活36年目の最後にして、夢の跡を見ることができる。なんという幸せなのだろうと心から思った。
ところが、暗雲が立ちこめる。中国武漢で発生した新型コロナウイルスによる感染症が、瞬く間に全世界を覆い尽くした。2月27日の緊急事態宣言により、春の甲子園は、遠く夢のはるか向こう側まで走り去った。
無観客試合でもどうにか実施される可能性を信じながら、3月11日の記者会見を待ったが、5時26分にNHKの番組テロップに春の甲子園中止の文字を見たとき、この世の中は何でも起こりえるのだと改めて思い知ることとなった。部長と監督の異動や、自身の退職を控えつつ様々な取材や説明を重ねながら、生徒が誰も来ない学校での過ごし方に心砕いて、入試事務や3月30日の離任の式を過ごし、程なく退職することとなった。
新学期になり、常勤講師で、新しい学校に勤め始めたものの、学校休業になってからのリモート授業や提出課題の処理などに追われ、生徒の顔と名前も一致せず、モヤモヤとした時間に追われつつも、6月1日からの授業再開後は、高校生の笑顔に励まされ、授業の1時間1時間の充実に生活を心がけていると、突然、8月の甲子園の代替試合が発表された。
遠回り遠回りして、8月15日に試合が行われる。夢のあとさきがやっと完結するのか。まだまだ予断は許されないが、この機会を心から感謝したい。生徒と甲子園で校歌を歌い、同窓生や同級生や、この学校の卒業生が、市民や県民の方々が、テレビの向こう側から、いたるところで笑顔を交わしていることを心から祝いたい。やっと訪れる尽きることのなかった夢の実現である。
この結果は、このメールマガジンが発信されるときには、皆様にもおわかりいただけるものとなっているだろうことを予想できるが、是非、無事に実施され、結果はともかくも、長い長い1年越し、いや50年越しの忍耐の日々の完結を祈りたい。
耐え忍ぶ勇気こそが、未来を切り開く原動力となる。このことを信じ、さらなる未来を見つめていきたいと心から願うのみである。(全国高等学校長協会会誌原稿を書き改める)
※阿部 武彦先生は、2019年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞されました。
「ランニングの楽しみ」
福利課長 穂住 由勝(ほずみ よしかつ)
今年1月にランニングを始め、雨天時を除いて毎週末走っています。私はもともと体を動かすのが好きで、働いてからもテニスやスキーなどを続けていましたが、ここ十数年はスポーツから遠ざかり、最近は運動不足による体力の低下を感じておりました。
こうした中、今年の新年会で、自転車やランニングをしている同僚が結構いることがわかり、その真剣で楽しそうな語りに触発されて、ただ走るだけのものと思い興味のなかったランニングを始める決心をしました。
とは言え、気持ちだけでは長く続かないと思い、次の週末早速スポーツショップに行き、某メーカーの厚底ランニングシューズを購入し、ランニングデビューを果たしました。走ってみると着地したときがとてもソフトで、それでいて自然と足が前に行くように作ってあることに感心しました。最初ですが3㎞くらいは走れるだろうと思っていましたが、すぐに息が上がってしまい、走っては歩いて息を整えるということの繰り返しでした。ランニングシューズは関節への負担がとても少なくアスファルトの上を走るのには必須だと実感しました。
ランニングを続けていると、だんだん長く走れるようになり嬉しいものでしたが、後日、ランニング用の無料アプリがあることがわかり、使ってみました。そのアプリはGPSを利用し、走ったコースや距離、高低差、1㎞毎のペース、消費カロリーなどが記録されるものです。使い始めると、前回よりも何秒早くなったなどが確認でき、また距離や時間も過去1番だったとかが表示され、単純と思われたランニングの中に小さな楽しみを見いだせるようになっています。今でも途中何度も歩きますが、最近では1時間で約10㎞走れるようになり、アプリでは約700キロカロリー消費したと表示され、夕方のビールも体重を心配することなく楽しめるようになっています。
現在の目標は、途中歩くことなく10㎞走りきることで、それができたらいわきサンシャインマラソンの10㎞コースに出場しようと考えています。
毎週運動をするようになって、身体が軽くなり、ウエストもメタボ基準以下となるとともに、血液検査の結果も改善しています。
今年4月福利課に異動してまいりましたが、公立学校共済組合ではウォーキングや筋トレ等に取り組むことで商品へ交換できる健康ポイントがもらえる「みんなの健康応援事業QUPiO Plus(クピオプラス)」を実施しています。皆様も是非ウォーキングやランニングで楽しみながら健康づくりに取り組んでみませんか。
◆みんなの学舎◆
今回は、令和元年度 ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業 最優秀賞作品をご紹介します。
※学校名、学年は、受賞時(令和元年度)のものです。
【絆部門】
やきんのひ はたらく母を まつわたし 泉崎村立泉崎第一小学校1年 西巻凜(子)
あと少し 母に戻れる 待っててね 西巻多恵子(母)
【復興部門】
石垣と 共に積まれた 強い意思 白河市立白河南中学校2年 八木向平(子)
小峰城 戊辰も地震も くぐり抜け 八木和夫(父)
【ふくしま応援部門】
福島県 夢に向かって かけ上がれ 東京都足立区立西伊興小学校6年 永田峻也(児童)
五色沼 大きなえのぐの パレットだ 東京都足立区立西伊興小学校6年 諸井初季(児童)
今年度も「ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業」の作品を、8月31日(月曜日)まで、募集しています。
詳しくは、県教育庁社会教育課のWebサイトをご覧ください。
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/sykaikyoiku470.html○読者投稿欄「みんなの学舎」では、皆様からの原稿を募集しています。
学校であった心温まる出来事やちょっといい話、心に残る先生のエピソード、子どもたちの作文でもかまいません。
詳しくは、福島県教育委員会のWebサイト(メールマガジン、みんなの学舎)をご覧ください。
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/268846.pdf◆学校自慢コーナー◆
このコーナーでは、各学校の特色ある取組をご紹介しています。詳しい内容を県教育委員会Webサイトに掲載していますので、ご覧ください。
○「『二中プライド』づくりで学校経営」
いわき市立内郷第二中学校
本校の学校目標の一つである「社会に通用する資質」を高めるために、「二中プライド」づくりを推進しています。生徒にとって自分にしかできないことを身につけることが、大きな自信になり自身のプライドにもなります。生徒一人ひとりが自身のプライドに恥じないよう、より高い目標を達成するために努力をしています。
・いわき市立内郷第二中学校の学校自慢Webサイト
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http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/t-iwakil.html・いわき市立内郷第二中学校のWebサイト
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https://iwaki.fcs.ed.jp/%E5%86%85%E9%83%B7%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1○「課題研究発表へのとりくみについて」
県立相馬東高等学校
本校の課題研究発表へのとりくみを紹介します。課題研究は、3年次生が3年間の学びの集大成として取り組む研究学習です。毎年、総合学科の高校が集まって開催される福島県総合学科高等学校生徒研究発表会では、平成29、30年度と続けて口頭部門の最優秀賞を頂きました。今年の3年次生も、一生懸命取り組んでいます。
・県立相馬東高等学校の学校自慢Webサイト
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http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-sosol.html・県立相馬東高等学校のWebサイト
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https://somahigashi-h.fcs.ed.jp/○「学校自慢コーナー」では、県内の公立小・中・高・特別支援学校の学校自慢を募集しています。詳しくは、Webサイトをご覧ください。
「学校自慢コーナー」
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/appeall.html「学校自慢コーナー応募の流れ」
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/310322.pdf 教育総務課 電話024-521-7759
◆こんにちは!各所館です◆
このコーナーでは、県教育委員会が所管する各教育事務所及び各センターの取組をご紹介しています。
◎『会津教育事務所』編
1 グレードアップ「Aizu」の取組
昨年度から実施している所員のための所内研修です。会津地区における課題について共通理解を図ることだけでなく、所員のスキルアップも目指し、定期的に開催しています。各担当からの講義や演習、そして課題についての協議など様々な形態で行っています。本年度も実施の予定です。
昨年度の内容の一端を紹介いたします。
〇「これからの小・中連携の在り方」(指導担当)
会津地区の小・中連携の取組の中でも、特に学力面で成果を上げている地域の取組を分析。9年間で子どもを育てるという教職員の意識改革と、9年間というロングスパンでPDCAのマネジメントサイクルを回す必要性について研修を深めました。校種を超えた連携による教員の能力の最大化のために、管理職としてのリーダーシップの重要性を再確認しました。
〇「ふくしま学力調査の活用」(指導担当)
「ふくしま学力調査」の特徴を確認し、活用の方法についてグループワークで考えを深めました。伸びの見られた学級の分析、スモールステップによる到達目標の設定、家庭学習との連携の在り方などが話題となりました。
〇「地域社会との連携による学校経営の進め方」(社会教育担当)
地域と自校の関係を「SWOT分析」を取り入れて整理し、実行策の検討のプロセスを確認しました。さらには、地域学校協働活動に基づく連携の形について好事例をもとに研修しました。
この他にも会津地区の課題とその対応策等について所員間で理解と連携を深めました。
また、昨年度メールマガジンで紹介した「ステップアップセミナー『Aizu』(授業サポートセミナー)」は好評につき今年度も実施します。会津地区の教職員の皆さんに寄り添った継続的な支援として「自主学習会」の形で実施いたします。コロナ禍の中で多くの研修会が中止等となり、影響を受けておりますが、少人数を対象としたこの取組は、新しい生活様式にも合致した内容と言えます。7月8日には第1回として新採用養護教諭等を対象にしたセミナーを開催しました。2学期以降も複数のテーマで実施予定です。
2 地域家庭教育推進会津ブロック会議
この事業は、家庭教育の推進と地域教育力の再生に向け、各教育事務所ごとに取り組んでいるものです。会津地区では、「メディアトラブル(特にスマホ・SNS)」をテーマに子どもだけでなく大人にも危機感を届けたいということで平成30年度より取り組んでいます。
保護者へのアプローチの仕方が課題でしたが、6月30日に行われた会議では、「会津版スマホ・SNS検定(仮)」により、メディアの規制ではなく正しい活用法を知ってもらうことを提案しました。具体的にはスマホ・SNSの問題点とその対応策を保護者の立場から考えることで、検定の原案となる事例等を検討することができました。
スマホ時代のよりよい家庭環境、親子関係を目指し、2回目の会議で原案の検討・承認を経て、スマホやSNSの正しい知識と活用法を会津地区に発信していきたいと思います。また、地域にあったネーミングも検討することで、広く活用いただける内容としていきたいと思います。
なお、本所の諸施策の紹介やお知らせ等、随時更新していますので、ぜひ会津教育事務所のWebサイトをご覧ください。
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70410a/◆図書館アラカルト◆
福島県立図書館レファレンスサービスについて
県立図書館では、レファレンスサービス(調査相談)を行っております。レファレンスサービスとは、調査・研究に必要な情報の紹介や、その情報にたどり着くまでの探し方などをご案内するサービスです。「探している本が見つからない」「調べたいことがあるが、どんな本を読めばいいかわからない」など、調査に関して何かご不明な点がございましたら、お気軽にご利用ください。
そのほか、調査に役立つ図書館ツールをご紹介します。
○蔵書検索サイトの利用
探している本のタイトルや著者名などの情報がはっきりとわかっている場合、その本の所蔵があるかどうか等を、下記URLの蔵書検索のウェブサイトを利用して探していただけます。また、その本の近くには同じテーマの本が置いてあることも多いので、実際にご来館いただいて書架に行って周りを探してみると何か良い本が見つかるかもしれません。書庫にある資料は職員がお持ちしますので、貸出カウンターへお声がけください。
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https://www.library.fks.ed.jp/licsxp-opac/WOpacMnuTopInitAction.do?WebLinkFlag=1&moveToGamenId=tifschcmpd○パスファインダーの活用
パスファインダーとは、あるテーマを調べる際に役立つ情報をまとめた、調査のガイドとなるものです。県立図書館では、それぞれのテーマに関する資料をリストアップした「本の森への道しるべ」というパスファインダーを作成しております。下記のURLからもご覧いただけます。ぜひご活用ください。
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https://www.library.fks.ed.jp/ippan/honnomori/honnomori.html○データベース
過去の新聞記事や雑誌記事などをお調べいただけるデータベースもあります。他にも法規や判例、国立国会図書館がデジタル化した資料なども、データベースを使ってご利用いただけます。ご利用の際にはご来館いただくようになりますが、事前に利用できるデータベースの種類を確認したい場合は、下記のURLをご覧ください。
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https://www.library.fks.ed.jp/ippan/shiryoannai/database2.html 夏休みになり、お調べもの等も増えてくると思います。この機会にぜひ県立図書館レファレンスサービスをご活用ください。
<おすすめの1冊>
「ふくしま手語り 孤高の鎚音」赤沼博志/文・写真 藤安将平/文・刀工 歴史春秋出版 2020
福島県福島市の立子山に鍛刀場を設け、多くの刀剣を生み出してきた刀工・藤安将平。その一つひとつの工程が、写真家・赤沼博志による臨場感あふれる写真とともに語られています。私たちになじみのない日本刀との本来の向き合い方も、藤安さん本人によってつづられています。刀剣鍛錬奉納の記録に始まり、名物薬研藤四郎の再現、その他刀剣に関わる職人についてまでまとめられた見どころ満載の一冊です。
・県立図書館 電話024-535-3220
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https://www.library.fks.ed.jp/◆お知らせ◆
今年度は、様々な催しや大会等が中止となり残念です。このような中、工夫を凝らして開催された演奏会(オンライン配信)や代替大会等には、懸命に取り組む児童生徒の姿があり、勇気や希望、そして感動を与えてくれました。早く通常の開催ができるようになることを願うばかりです。
さて、ここからはお知らせのコーナーです。
○【ふくしまの学校“キラリ”「学びの保障」応援サイト(公立小・中学校関係)(義務教育課)】
県内で学校が再開されましたが、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、不安な日々を過ごしている小・中学生や保護者の皆様もいることと思います。
そんな不安を少しでも解消するために、「ふくしまの学校“キラリ”『学びの保障』応援サイト」を立ち上げました。
各教育事務所や市町村教育委員会、学校が取り組む感染症対策や学習方法の好事例を紹介したり、県臨床心理士会の皆さんがストレスに対処するためにはどのようにすればよいかを紹介したりしています。
今後、随時更新していきますので、ぜひご覧ください。
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/manabinohosyou.html○【県立高等学校の統合校に関するお知らせ(高校教育課 県立高校改革室)】
「喜多方高等学校」のWebサイト開設について
令和3年4月、喜多方高等学校と喜多方東高等学校が統合し、県内初の全日制普通科単位制の高校として「喜多方高等学校」が開校します。この度、新しい「喜多方高等学校」の魅力が分かる学校パンフレットが完成しましたので、現在の喜多方高等学校と喜多方東高等学校のWebサイトの他に、新しく開設した「喜多方高等学校」のWebサイトにも掲載します。ぜひご覧ください。
・新しい「喜多方高等学校」のWebサイト
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https://kitakata-01-h.fcs.ed.jp/「小名浜海星高等学校」のWebサイト開設について
令和3年4月、小名浜高等学校といわき海星高等学校の2校が統合し、新たに「小名浜海星高等学校」として開校します。この度、統合校の特色ある教育内容や開校に向けた準備を紹介するWebサイトを開設しましたので、ぜひご覧ください。
また、「小名浜海星高等学校」の魅力が盛りだくさんの学校パンフレットも完成しました。Webサイトに掲載しますので、あわせてご覧ください。
・「小名浜海星高等学校」のWebサイト
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https://onahamakaisei-h.fcs.ed.jp/□■□編集後記□■□
昨年の全国学力・学習状況調査の児童・生徒質問紙の調査結果を見ていて、面白いと思ったことがありました。福島県の調査結果が、「外国の人と友達になったり、外国のことについてもっと知ったりしてみたいと思いますか」という質問に対して肯定的に答えた児童・生徒の割合は全国と比較して低いのに対して、「日本やあなたが住んでいる地域のことについて、外国の人にもっと知ってもらいたいと思いますか」という質問に対して肯定的に答えた児童・生徒の割合は全国と比較して高かったことです。
これをどのように分析するべきか、いろいろな見方があると思います。後者の質問の結果からは、少なくとも、福島県を誇りに思っている子どもたちが多いのではないかと思います。また、子どもながらに、福島県が未だ風評にさらされていることについて忸怩たる思いを持っている子もいるのかもしれません。一方で、前者の質問との関係で考えたときに、外国のことについて知ろうとせずに、外国の人にもっと知ってもらいたいという夢を叶えていくことは本当にできるのだろうかという懸念も湧いてきます。ふたば未来学園では、海外研修を実施していますが、福島の風評等の課題を、フェイクニュース等の世界の課題と重ね合わせ、SDGs(持続可能な開発目標)に言及しながらプレゼンテーションをすることで、聞き手の関心を集めたという話を伺いました。福島県のことを海外に発信しようと思うからこそ、海外のことももっと知るべきなのだと思います。
そのきっかけとして使えるものとして、SDGsの視点は有効なのかもしれません。もともとSDGsは2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標で、発展途上国のみならず先進国自身が取り組む普遍的なものとして定められたものです。ですので、様々な地域の課題に同じ目標を持って取り組むきっかけになるものであると思います。
県では、地域の課題をSDGsの視点と結びつけた探究活動を推進しています。多くの学校が独自の取組を進めていますが、今年から、会津地区をモデル地域として、喜多方高校と葵高校に地域コーディネーターを配置し、探究活動を推進するプロジェクトも開始しています。子どもたちの夢の実現のための一歩として今後の成果に期待したいと思います。
今回も最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
教育総務課長 高瀬 智美(たかせ ともみ)
■このメールについて■
・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
電話024-521-7759
メールアドレス
k.ko...@pref.fukushima.lg.jp・このメールの再配信はご遠慮ください。
■□■躍動!「チームふくしま」 編集・発行 福島県教育委員会■□■