うつくしま教育通信 Vol.212

[教育庁教育総務課代表]

　《福島県教育委員会メールマガジン》

■■■　うつくしま教育通信Vol.212　2022.1.20　■■■
発行：福島県教育委員会　https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/

★★目次★★
◇リレーエッセイ
　県教育委員会教育長　鈴木 淳一（すずき じゅんいち）
◇日々の思い
　高校教育課県立高校改革室長　小林 寿宣（こばやし としのり）
◇読者投稿欄「みんなの学舎」
◇学校自慢コーナー
　白河市立白河第二小学校
　棚倉町立高野小学校
　福島県立小名浜海星高等学校
◇こんにちは！各所館です　教育センター
◇図書館アラカルト　　　　　
◇お知らせ
◇編集後記
　教育総務課長　高瀬 智美（たかせ ともみ）


◆リレーエッセイ◆

　「ふくしまを十七字で奏でよう」
　県教育委員会教育長　鈴木 淳一（すずき じゅんいち）

　明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
　新型コロナ感染症対策も、紆余曲折を経てワクチンの3回目接種など、さらに新しい局面を迎えようとしております。
　学校は人が集うことにこそ意義がありますので、対応には御苦労が多いことと思います。教職員の皆さんの日々の創意工夫と児童生徒の皆さんの自覚を持った行動に敬意を表します。
　さて、昨年はこの欄で「ふくしま高校生社会貢献活動コンテスト」を取り上げましたが、県教育委員会には他にも自慢の取組があります。
　今回は「ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業」を紹介させていただきます。

　この事業は、今から20年前、社会の変化に伴い人と人との関係が希薄化し、家庭や地域の教育力の低下が懸念される中、子どもたちの豊かな心を育成しようと、家庭や地域における人と人の関わりの中で感じた思いや願いなどを、あえて作文では無く、ペアの俳句（17音なら俳句になっていなくてもOK）で投稿していただこうと始まりました。
　ペアで句を詠んでいただくことで、心の響き合いが感じられ、情景も立体的に描き出されます。

　例年、3.11東日本大震災追悼復興祈念式に当たっての知事メッセージにも、この作品集から取り上げていただいております。昨春は次の句でした。
　「十さいの　夏に初めて　はかまいり」石田晴さん（子）東山小学校4年
　「思い出を　初めて娘に　見せる夏」石田知さん（父）
　避難先の会津若松の小学校で4年生になった娘を、震災から10年を経て初めてふるさとに連れて行き、驚く娘にさまざまに語り聞かせる父親の思いが切ない句です。

　今年も県の内外から4万組を超える応募があり、累計では68万組、137万人の方々に御参加いただいた、まれに見る大規模かつ長寿の事業となりました。
　審査などで御協力をいただいている公立学校退職校長会の皆様、また副賞などで協賛をいただいている企業の皆様に、改めて御礼を申し上げます。

　今年の最優秀作品も2つほど御紹介します。
　「「うっせいわ」「ねえお母さん」「はら減った」」遠藤海翔さん（子）郡山一中1年
　「「はいはいはい」それでも楽しい反抗期」」遠藤京子さん（母）
　難しい年頃。反抗しながらも、一方で甘えている様子も感じられます。
　二人目の子どもでゆとりのあるお母さん。子が離れていく寂しさも感じつつ、反抗してもなお愛おしく感じています。

　「息合わせ　奏でた夏の日　忘れない」松本莉桜さん（友人）中村一中3年
　「残響音　しみてぼやける　友の顔」羽山菜子さん（友人）中村一中3年　
　クラリネットの私。昨年は中止だったコンクール。今年は中学最後なのにコロナで練習は思うように出来ず・・・不安と緊張の中、演奏が無事成功。ステージ上で感極まった瞬間です。
　アルトサックスの私。中学最後のコンクールで演奏を終えた途端、緊張感とわくわく感が残響音とともに消えかかる不思議な感覚。この感動と空気感を十七字にすることで、写真とは違いいつまでも新鮮に残せそう。

　両作品とも、人生の道中で誰にでもありそうな情景ですが、その時の思いをペアで詠むことにより、二人の絆が確実に深まっています。
　羽山さんの仰るとおり、写真とはまた違って心のカンバスに残せますね。
　皆さん、今年も是非御参加ください。また、ホームページに長年の秀作が掲載してありますので是非御一読ください。


◆日々の思い◆

　「私は○○屋」
　高校教育課県立高校改革室長　小林 寿宣（こばやし としのり）

　教育委員会での業務を続けていると、自分は何者なのか見失ってしまうのではないかと、不安に駆られることがある。私は理科の教員である。それを忘れないためにも、少し理科っぽい話をしたいと思う。
　私が好きな博物学者で、生き物に関する著書も多い盛口満氏は、大変面白い経歴を持つ人物で、大学卒業後、埼玉県飯能市にある私立高校「自由の森学園」の教員、その後沖縄に移住しフリースクール「珊瑚舎スコーレ」講師、沖縄大学教授を経て現在は同大学の学長を務めている。この間、「生き物」についての本を多数執筆されており、例えば、骨、コケ、どんぐり、冬虫夏草、野菜、穀物、海洋生物など、内容は多種多様である。一方で、題材は変わっても共通しているのは、盛口氏が教える立場で高校生や大学生、夜間中学に通う地元のおばあさんなどと対話しながら、生き物の多様性や自然科学の興味深さを伝える巧みさの点である。その一冊の影響を受け、私も虫に寄生する菌類である冬虫夏草を探しに山野を駆け巡っている。（本当は年に1回くらい、のそのそ歩いている。）
　その盛口氏の著書の一つ「生き物屋図鑑」は他の著書と少し変わっている。内容は、生き物を扱う『研究者自身の「人の生態」が面白い』、という「人」に焦点を当てたものになっている。いわく、動物や植物などの生き物を研究する人は、研究者としての自負と研究対象への愛情を込めて、自身を「生き物屋」と称し、さらに研究対象ごとに細分化され、自称「熊屋」、「骨屋」、「蛾屋」など、にわかには信じがたい「○○屋」までいる。ここでも盛口氏と研究者との濃密な交流譚が語られるのだが、詳しくは本書をご覧いただきたい。
　さて、この「○○屋」という話の切り口をお借りしたとき、「自分は何屋なのだろう」と、ふと思う。地学の教員なのだから「地学屋」か。これでいいはずなのだが、教員として、「地学屋」としての、あるべき姿を考えると物足りなさを感じる。そこで、改めて本を読み返してみると、キーワードは「対話」か？と思った。盛口氏は、対話力で、多くの生徒、多くの研究者と交流しつつ、「生き物」の物語を語っている。たしかに、授業においても、対話しながら進めるのには、自分には広範な知識が必要だし、授業のベクトルを見失わないために、綿密な授業計画が必要になるし、教師としての力量が問われる、実はとても難しい授業スタイルだ。だとすれば、自分にも言わば「話屋」、あるいは「物語屋」である必要があるということか！
　対話力の大切さは、今の業務でも同じこと。話題は「改革」でも「虫」でも「骨」でも「石」でもいい。今年は、対話力を鍛える1年にしよう。


◆みんなの学舎◆
　今回は、令和2年度道徳教育総合支援事業「モラル・エッセイ」コンテスト中学生の部 優秀賞の作品をご紹介します。
　※学校名、学年は、受賞時（令和2年度）のものです。

　「親切の連鎖」
　本宮市立本宮第一中学校2年　鈴木 花奈美

　ある雨の日のお話です。
　その日は、まさか雨が降るとは思わないような晴天でした。天気が良かったので、私と友人二人と外で遊んでいました。すると急に雨が降ってきたのです。私は傘を持っておらず、どうしようと不安な気持ちになりました。友人のひとりが折りたたみ傘を持っていたので、三人でぎゅうぎゅう詰めになりながら、歩いて雨宿りができそうなところを探しました。近くのお店の軒先をお借りできることができました。でも、一つの傘に三人で入ってきたので、それぞれに肩や腕がびしょ濡れになってしまいました。この後、どうやって家まで帰ろうかと心配になっていました。
　すると、お店のなかから人が出てきて、「お店の傘だけど、もう使わなくなったからもらっていって。」と、私たちそれぞれに傘を差し出しました。なんだか申し訳ない気持ちにもなったのですが、雨もやみそうになかったので、ありがたくいただくことにしました。
　そのお店を出て、家に帰る途中、傘をささずに歩いているおばあさんを見つけました。友人が、「この傘をおばあさんに渡そう。」と言って、おばあさんに駆け寄り、「この傘を使ってください。」と差し出しました。おばあさんは一度断られたのですが、先ほどのお店の方の話をすると、「ありがとう。」と言って受け取っていかれました。
　私は、友人とまた相合い傘をしながら、帰り道につきましたが、友人と一緒に歩きながら、すがすがしい気持ちになっていました。おばあさんを見つけたときに、すぐさま傘を渡してあげようと考えた友人の優しさや行動力に感心し、すごいなあと思いました。それだけでなく、自分が親切にしてもらったことを、次の親切につないでいくことができた気持ちよさ。そんなことを感じました。
　「親切の連鎖。」そんなことがどんどんつながっていけば、みんなが優しく温かい気持ちで生きていけるのではないかと思いました。

○読者投稿欄「みんなの学舎」では、皆様からの原稿を募集しています。
　学校であった心温まる出来事やちょっといい話、心に残る先生のエピソード、子どもたちの作文でもかまいません。
　詳しくは、福島県教育委員会のWebサイト（メールマガジン、みんなの学舎）をご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/268846.pdf


◆学校自慢コーナー◆
　このコーナーでは、各学校の特色ある取組をご紹介しています。詳しい内容を県教育委員会Webサイトに掲載していますので、ご覧ください。

○「自ら考え　進んで行動する　健康で品性のある子ども」
　　白河市立白河第二小学校
　本校は創立135周年を迎える歴史と伝統のある学校です。また、現在550名を超える児童が在籍する県南地域最大の学校でもあります。教育目標「自ら考え進んで行動する　健康で品性のある子ども」の育成をめざして、児童・教師・保護者・地域・他校種学校園の密接なつながりのもとで、日々充実した教育活動に取り組んでいます。

・白河市立白河第二小学校の学校自慢Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/s-kennanl.html
・白河市立白河第二小学校のWebサイト
→ https://shirakawa.fcs.ed.jp/%E7%99%BD%E6%B2%B3%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1

○「地域と共に“創る”学校　～高野の未来を考える子どもたち～」
　　棚倉町立高野小学校
　高野小学校は全校生53名、地域の方々や保護者の皆さんがいつも温かく応援してくださる「地域と共にある学校」です。急激な児童数減少に備え、学校運営協議会を中心に「高野小学校の活性化」に取り組んでいます。そこで、6年生を中心として「今」と「未来」の高野を考えるプロジェクトがスタートし、学校運営協議会の中で児童が意見を発表するなど、児童、保護者、教職員、地域の方々と一丸となって、地域と共に「創る」学校へと歩み出しました。

・棚倉町立高野小学校の学校自慢Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/s-kennanl.html
・棚倉町立高野小学校のWebサイト
→ https://tanagura.fcs.ed.jp/%E9%AB%98%E9%87%8E%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1

○「統合校として新たな歴史を歩み始めました」
　　県立小名浜海星高等学校
　本校は、普通科・商業科・水産科（海洋科・情報通信科・食品システム科・海洋工学科）の大学科3学科、小学科6学科を有する高校として、令和3年4月から新たに開校しました。これまでの両校の伝統を継承しながらも、小名浜地区唯一の高等学校として新たな取組にも積極的に挑戦しています。その取組の一つとして、1学年全生徒による学科間連携学習を行いました。生徒それぞれが所属する学科以外の5学科の学習を体験し、お互いに知見を深める学習です。1学科につき3時間の体験を3日間かけ、学科の隔てなく学習することができました。

・県立小名浜海星高等学校の学校自慢Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-iwakil.html
・県立小名浜海星高等学校のWebサイト
→ https://onahamakaisei-h.fcs.ed.jp

○「学校自慢コーナー」では、県内の公立小・中・高・特別支援学校の学校自慢を募集しています。詳しくは、Webサイトをご覧ください。
「学校自慢コーナー」
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/appeall.html
「学校自慢コーナー応募の流れ」
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/310322.pdf
　教育総務課　電話024-521-7759
 

◆こんにちは！各所館です◆
　このコーナーでは、県教育委員会が所管する各教育事務所及び各センターの取組をご紹介しています。

◎『教育センター』編
　本年度も昨年度に引き続き、新型コロナウイルス対策が求められる中、研究・研修の実施にあたってご協力とご理解をいただき感謝申し上げます。
　さて、令和3年1月26日に中央教育審議会答申「令和の日本型学校教育の構築を目指して」が出され、全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現がうたわれました。そこで、当センターからは、協働的な学びの中心となるであろう「探究活動」に関する研修と、「学びの変革」をテーマに、先生方が主体となるオンライン研修について紹介させていただきます。

【探究活動・地域課題探究活動セミナー】
　探究活動のスキルアップを目指したAコース、これまでの地域課題探究活動をより充実したものに改善するためのBコースの2コースを設け、12月10日（金曜日）に小・中・高の約40名の先生方にご参加いただき実施しました。詳細は、下記の通りです。
○Aコース「問いの持たせ方ってどうするの？編」
　講師　京都産業大学　総合生命科学部　教授　佐藤賢一　様
　児童生徒の問いが柱となる授業づくりを進めるためのQFTという問い作りの手法を体験していただきました。
○Bコース「学校の単元計画をなんとかしたい！編」
　講師　福島大学　人間発達文化学類　教授　宗形潤子　様
　　　　NPO法人 ホールアース研究所　福島事務所代表　和田祐樹　様
　児童生徒が本気になって取り組む！そのような地域課題探究活動をつくるために、それぞれが持ち寄った自校の単元計画を改善し、参加者で共有していただきました。

【夕ゼミ・オンライン】
　「学びの変革」をテーマに、夕方の時間を利用したオンラインによる全6回の研修です。多彩なゲストと県内の先生方による対話をYou Tubeライブで県内の教員に対し限定配信し、コメントを通じて参加者のみなさんと交流するものです。第4回以降は2月以降に予定しており、参加については、各学校に配布した案内に記載されているURLからお入りください。なお、第3回までは終了しており、今年度末までアーカイブ動画を視聴することができます。第1～3回の詳細については、下記の通りです。
○第1回　令和3年12月1日（水曜日）　テーマ「学びの変革をどう進めるか」
○第2回　令和3年12月8日（水曜日）　テーマ「協働することの意義」
○第3回　令和4年1月21日（金曜日）　テーマ「好奇心をひきだす問いづくり」
※なお、第4～6回については、学校法人 新渡戸文化小学校　栢之間倫太郎様、福島大学　橋本美智子様、学校法人 渡戸文化中学校・高等学校 山本崇雄様をゲストに迎え配信予定です。


◆図書館アラカルト◆
　謹んで新年のお喜びを申し上げます。
【企画展示のご案内】
　県立図書館では、令和4年2月13日（日曜日）まで「新聞のはじまり～福島の新聞の昔と今～」の展示を行っております。
　福島の新聞といえば、福島民報、福島民友ですが、その前身となる新聞についてご存じでしょうか。明治6年の官製新聞の発行から現在の新聞に至るまでをわかりやすくまとめ、当館が所蔵する明治期の新聞の複製や原紙をご覧いただけます。その他にも、1964年と2021年に開催された東京オリンピックに関する記事を展示しています。
　当館では、資料保存のため古い新聞（昭和30年代以前）の閲覧やコピーは、原則デジタル画像やマイクロフィルムでご利用いただいております。デジタル画像の利用端末やマイクロフィルムリーダーの使い方などは、職員が説明させていただきますので、お気軽に調査・相談カウンターにお尋ねください。ご利用をお待ちしております。
　また、新聞の複写サービスも承っております。ご希望の新聞名、該当年月日、複写サイズ（A4またはA3）などを記載の上、当館のホームページレファレンスフォームよりお申込みください。手紙やFAXでも受付可能です。詳しくは当館のホームページをご覧ください。
・調査相談（レファレンス）とは
→ https://www.library.fcs.ed.jp/?page_id=232
・資料の複写について
→ https://www.library.fcs.ed.jp/?page_id=234

【特別整理期間等による休館のお知らせ】
　特別整理期間等により、以下のとおり休館いたします。
　休館：令和4年2月15日（火曜日）～令和4年2月21日（月曜日）
　休館に伴う、サービスの制限や貸出期間については当館のホームページでお知らせいたします。

<おすすめの1冊>
「ヤングケアラー　介護を担う子ども・若者の現実（中公新書）」澁谷 智子／著　中央公論新社　2018
　皆さんは、「ヤングケアラー」という言葉をご存知ですか。「ヤングケアラー」とは「家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている、18歳未満の子ども」（日本ケアラー連盟）のことであり、日本ではこの数年で急速に調査・実態把握が進んでいます。本書は、歴史的な経緯、日本での調査や当事者の語りなどがまとまっており、「ヤングケアラー」に関する概略がわかる一冊となっています。また、学校に関する事例として筆者らが教員に対して行った調査が紹介されており、調査自体だけでなく、自治体・学校での調査後の支援体制作りについても述べられています。なお、本書のほか「ヤングケアラー」に関する資料は最近様々なものが発行され、一部は当館にも所蔵があります。あわせてご利用ください。

・県立図書館　電話024-535-3220
→ https://www.library.fcs.ed.jp/


◆お知らせ◆
　日本ではいよいよ受験シーズン到来です。韓国では、11月に日本の「大学入学共通テスト」にあたる入試が行われたそうですが、そんな韓国では「警察が遅刻しそうな受験生をパトカーやバイクで送迎」「コロナ感染者は病院で受験」・・・とのこと。真偽のほどはさておき、受験生の皆さんが緊張せず、落ち着いて、自分の力を発揮されることを願っています。頑張れ、受験生！
　さて、ここからはお知らせのコーナーです。

○【令和4年度 郡山萌世高等学校定時制課程 科目履修生募集】のお知らせ
　郡山萌世高等学校では、生涯学習社会の実現に寄与するため、身近に利用できる学習施設として広く地域の社会人に開放することを目的とし、科目履修生を募集します。
　出願方法、経費、選抜方法等、詳細については郡山萌世高等学校のホームページをご覧ください。
　
履修科目　古典B（2）、時事演習（2）、数学B（2）、地球科学入門（2）、総合英語演習（2）、情報処理（2）、手話I（2）の7科目
　※（ ）は単位数　2単位の科目：45分授業×週2回
募集定員　定時制課程 昼間主コース 若干名
出願資格　一般社会人（学習意欲が旺盛で、向学心に富む者）
出願期間　令和4年2月9日（水曜日）～2月14日（月曜日）※土曜日・日曜日、祝日を除く
受付時間　午後1時30分～午後4時まで。ただし2月9日（水曜日）は午後2時30分までとする。
問合せ先　福島県立郡山萌世高等学校定時制課程
→ 電話024－932－1767
→ https://housei-h.fcs.ed.jp

○【県立博物館】特集展「そなえの芽　災害から考える　あしたの暮らし」のお知らせ
会期　令和4年2月11日（金曜日）～令和4年3月27日（日曜日）まで
開館時間　午前9時30分～午後5時（入館は午後4時30分まで）
休館日　毎週月曜日、祝日の翌日
観覧料　大人280円、高校生以下無料
内容
　いつ起こるかわからない災害に対して、自分が住む地域のことをよく知り、もしもの時を想像しておくことは大切です。今回の展示を通して、見学に訪れたすべての人が意識の備えとして「そなえの芽」を持ち帰ることをめざします。
※ご来館の際は感染症対策にご協力ください。体調に不安がある場合はご来館をご遠慮ください。

○【県文化財センター白河館（まほろん）】まほろん20周年記念企画「戦後ふくしまの考古学」のお知らせ
会期　令和4年1月22日（土曜日）～5月8日（日曜日）予定
開館時間　午前9時30分～午後5時（入館は午後4時30分まで）
休館日　毎週月曜日・国民の祝日の翌平日（ただし2月12日、3月21日、4月30日は開館）
観覧料　無料
内容
　戦後間もなく県内の高校生を中心に発足した福島県学生考古学会や福島県考古学会、その後の『福島県史』刊行ごろまでの昭和20年代半ばから昭和40年代にかけての福島県の埋蔵文化財保護の取組を、史料や出土品から振り返ります。
※新型コロナウイルス感染症等の影響により、予定が変更となる場合があります。
※詳しくは、県文化財センター白河館（まほろん）のホームページをご覧ください。
→ 電話0248-21-0700
→ https://www.fcp.or.jp/mahoron/


□■□編集後記□■□

　城山三郎氏の「少しだけ、無理をして生きる」というエッセイが好きです。その中に「人は、その性格に合った事件にしか出会わない」という話が掲載されています。それぞれの人の性格によって事件に出くわしたときにどう捉えるかが異なること、そして、渋沢栄一とそのいとこの性格や生き方を紹介しながら、同じ境遇におかれた後、性格の違いからまったく異なる振る舞いをし、その結果として、まったく異なる人生を送ったこと等が書かれています。私自身、常に前向きに物事を捉えられる性格ではありませんが、「性格に合った事件」という部分を思い出し、自戒することがよくあります。
　先日、県内に移住し、新たな事業を立ち上げた方とお話をさせていただく時間をいただきました。その方は、この地域には意欲的に様々なことに取り組む素晴らしい大人がたくさんいることやこの地域での事業の可能性と面白さ等についてお話をしてくださったのですが、その際に、「こんなに面白い地域に何で皆住まないのだろう。優秀な人たちこそ、首都圏の大企業に就職するのではなく、個人の力で、地方で活躍する時代だ。」という趣旨のお話をしてくださいました。有名企業で勤務されたご経験を持つこの方が「何で皆この地域に住まないのだろう」と疑問に思うほどその地域を惚れ込んで実際に行動されていること、そして、「個人」と「地方」の時代だという言葉を発せられたことを、大変印象深く感じました。
　一方、県内の方から、勉強すると都会にでていってしまうので、この地域では学力向上はそんなに頑張らなくてよいという話をされる方もいるのだというお話を伺ったこともあることを思い出しました。そして、「人は、その性格に合った事件にしか出会わない」という冒頭の言葉を重ねあわせたときに、地域の人々の考え方の違いが、その地域の子供たちの教育、そして、地域の行く末にどんな影響が及ぼすのだろうかと改めて考えてしまいました。
　学校の勉強というのは、本来、それぞれの子供たちが自分や社会の可能性を広げていくために行うものだと思っています。第7次福島県総合教育計画の中では、福島のよさも課題も全てを学びのテーマとする福島ならではの教育を掲げつつ、学力課題を確実に克服することを掲げています。福島県の様々な大人と出会い、福島県のよさや課題と出会う中で、勉強の意義や自分の生き方を考えることができるような教育を目指していきたいと感じています。
　今回も最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
　
　教育総務課長　高瀬 智美（たかせ ともみ）


■このメールについて■

・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
　電話024-521-7759
　メールアドレスk.ko...@pref.fukushima.lg.jp
・このメールの再配信はご遠慮ください。

■□■ひとつ、ひとつ、実現するふくしま　編集・発行　福島県教育委員会■□■