うつくしま教育通信 Vol.218

[教育庁教育総務課代表]

　《福島県教育委員会メールマガジン》

■■■　うつくしま教育通信Vol.218　2022.7.20　■■■
発行：福島県教育委員会　https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/

★★目次★★
◇リレーエッセイ
　県教育委員会委員　正木 好男（まさき よしお）
◇日々の思い
　職員課長　二瓶 博昭（にへい ひろあき）
◇読者投稿欄「みんなの学舎」
◇学校自慢コーナー
　玉川村立玉川中学校
　福島県立石川支援学校
◇こんにちは！各所館です　いわき教育事務所
◇図書館アラカルト　　　　　
◇お知らせ
◇編集後記
　教育総務課長　堀家 健一（ほりいえ けんいち）


◆リレーエッセイ◆

　「許されないテロ行為」
　　県教育委員会委員　正木 好男（まさき よしお）

　今回の原稿締め切りが7月10日と事務局から指示があり、元々締め切りギリギリの7月8日に、福島中央テレビの番組『ゴジてれChu！』のコーナー『ブンケン歩いてゴミ拾いの旅』の「希望のカケラ」をテーマに、普段感じていたことをしたためようと思っていました。
　ところが・・・安倍元首相銃撃・・・の緊急ニュースが飛び込んできました。
　そんなバカなことが・・・。茫然とニュースに聞き入りながら、安倍さんの無事を祈りましたが最悪の報道に接することになってしまいました。
　民主主義の根幹である選挙運動中での出来事であり、与野党ともに断じてこの暴挙を許さないとのコメントには同調します。翌日の各国のニュースでも驚きをもって報道され、主要国の首脳からも哀悼の意が寄せられ、その死を惜しむ報道が紹介されていました。
　安倍元首相の評価はいろいろと分かれるところですが、偉大な政治家であり、返す返すも残念でなりません。
　この原稿を書きながら、まだ小生の心に穴が空いたような、何とも表現できない空しい感情が消えておりません。教育に携わる者として、今回の出来事とテロ行為について正しく伝えていただくとともに、小学生、中学生、高校生が自ら考え、自ら判断して行動し、よりよい社会や人生を切り拓いていって欲しいと願っております。
　このメールマガジンに相応しくない記事になってしまいましたが、どうかお許し願います。末尾に、安倍元首相のご冥福をお祈りし、テロのない社会を願っております。


◆日々の思い◆

　「インドア派のアウトドア的生活」
　　職員課長　二瓶 博昭（にへい ひろあき）

　昨今はアウトドアが大ブーム。キャンプや釣り、トレッキングなど様々なアクティビティが大盛況である。振り返って自分はというと、アウトドアとは縁遠い典型的なインドア派。読書や映画も好きだが、特に音楽鑑賞については「洋楽マニア」と自負しており、1960年代～80年代のロック、ポップスを中心に集めたCDは数百枚、好きなアーティストはビートルズ、ストーンズ（ジャニーズでない方の）、ザ・フー等々、枚挙に暇がないので割愛するが、実はコロナ禍で外出が制限されたときもそれほど苦には感じなかったほどである。
　そんなインドア人間の自分だが、5年ほど前、実家を建て替える際に、工務店の強い勧めで薪ストーブを購入したことを機に薪割りを始めることとなり、徐々にその魅力にはまって今ではすっかり生活サイクルの一部となっている。
　薪は既製品としてネットなどで購入もできるが、キャンプ等での一時的な使用と違って暖房用として継続的に買うのは不経済なので、知り合いの果樹農家から薪の材料となる伐採したモモやリンゴの木をもらい受けて自家製の薪をつくることとした。実は果樹農家では剪定した枝や伐採した古い樹木の処分に困っているため、伐採した樹木をもらい受けることはお互いにwin-winの状況を生み、かつ廃木の再利用なので環境への配慮という側面もある。ナシやモモ、リンゴなどの果樹は広葉樹で火持ちが良いため薪には適しているが、伐採して間もない木は水分を多く含んでおり、そのまま燃やすと煤と煙が大量に出て大変なことになるので、薪として使うためには割ってしっかりと乾燥させる必要がある。
　薪割りというと斧を振り下ろしてスパッと割れるシーンが想像され、実際に素直な木はうまくスポットに当てれば木の繊維に沿って気持ちよく割れるが、収穫することが目的の果樹は、全般に背丈が低く幾重にも枝分かれするため、伐採した枝木も節や瘤が多くスパッと割れることは実は少ない。このような節や瘤は斧だけでは割れにくいので、鋳鉄製のくさびを木の断面に打ち込み、ハンマーでたたいて強引に割るといった作業がメインとなる。これが結構な重労働であるが、苦労する分、達成感もひとしおである。割った木はなるべく日当たりと風通しの良い場所に積んで1年～1年半ほど十分に乾燥させ、次のシーズンに使用するための薪として備えるのである。
　こうして自分で作った薪をストーブで燃やし、揺らぐ炎を眺めながらお気に入りの曲を聴く、というのが冬の季節の楽しみであり最高の癒しとなっている。当面は、体力が続く限り、薪を割って暮らすアウトドア的生活を楽しみたいと思っている。


◆みんなの学舎◆
○令和3年度道徳教育総合支援事業「モラル・エッセイ」コンテスト中学生の部 優秀賞の作品をご紹介します。
　※学校名、学年は、受賞時（令和3年度）のものです。

　「認め合う」
　南会津町立荒海中学校3年 星 綾乃

　これは、私が中学二年生の時の話である。
　私は、中体連の陸上大会で女子1500メートル走に出場した。中一の時から何回か出場してきたのだが、毎回胃が痛くなる程緊張する。元々勝負事が苦手な私は、張りつめた空気の中、自分とは比べ物にならないぐらい力のある選手たちに囲まれ、震えながらスタートラインに立った。やっとのことで走り終え、見慣れた顔を探していると、私より先にゴールした他校の選手が口を開いた。
「おつかれ様でした！」
すると、他の選手たちもその言葉につられて
「おつかれ様です！」
「速かったですね！」
など、笑顔でお互いを讃え合った。その様子を見て、私も心が温かくなり、予選を突破した選手に
「次も頑張ってください。」
と声をかけた。いつもなら絶対にしない行動だった。スタート前はあんなにピリピリしていたのに、終わってみればこんなに和やかな会話ができていることが信じられなかった。家に帰ってからも選手たちの笑顔が頭から離れなかった。
　この出来事があってから、私は考え方が少し変わった。今までは他の選手のことは順位を争う敵としか思えなかったけど、一緒に辛いことを乗り越える仲間、私を引っ張ってくれる良きライバルと思えるようになった。いくら結果に差があっても、限界を超えて頑張ったのは相手も自分も同じ。そう考えると心が軽くなり、走りきった自分に少し自信が持てるようになった。
　「お互いを認め合うこと」は簡単なことではない。しかし、勇気を出して一歩進んでみると、今までとはちがう新しい世界と出会うことができる。私も、あの時声をかけてくれた選手のように勇気を出して前に進んでいきたい。


○令和3年度 ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業 最優秀賞作品をご紹介します。
　※学校名、学年は、受賞時（令和3年度）のものです。　
【絆部門】
とうさんの かおより大きい さつまいも　　南会津町立舘岩小学校1年 星雄太（子）
「パパ見て」と 芋のすき間に 子の笑顔　　星和彦（父）

【ふるさと部門】
いもうとと 海まで競争 階段のぼり　　西郷村立熊倉小学校1年 菊池陸人（子）
堤防の 高さの意味を 子に伝え　　菊池康公（父）

　今年度も「ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業」の作品を募集しています。ぜひ「絆部門」「ふるさと部門」に作品をお寄せください。
　詳しくは、県教育庁社会教育課のWebサイトをご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/sykaikyoiku470.html

○読者投稿欄「みんなの学舎」では、皆様からの原稿を募集しています。
　学校であった心温まる出来事やちょっといい話、心に残る先生のエピソード、子どもたちの作文でもかまいません。
　詳しくは、福島県教育委員会のWebサイト（メールマガジン、みんなの学舎）をご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/268846.pdf


◆学校自慢コーナー◆
　このコーナーでは、各学校の特色ある取組をご紹介しています。詳しい内容を県教育委員会Webサイトに掲載していますので、ご覧ください。

○「統合3年目　生徒が自慢の学校です！」
　　玉川村立玉川中学校
　本校は、令和2年4月に「泉中学校」と「須釜中学校」の2校の統合により新設された学校で、今年で統合3年目となります。制服も今年から全員同じになり、改めて1つになったことを実感しています。今年度、生徒数は181名。各学年2学級と特別支援学級2学級の合計8学級において、日々、活発な教育活動が展開されています。
　生徒は素直で、正直で、みんな一生懸命です。また、仲間と協力しながら何事にも全力で取り組むことができます。そんな生徒が本校の一番の自慢です。ここでは、本校自慢の生徒たちが誇りを持って取り組んでいる「挨拶」と「応援団」について紹介します。なお、この2つは、統合にあたり、旧2校の生徒が「新しい学校に引き継ぎたい伝統」として選んだ取組です。
・玉川村立玉川中学校の学校自慢Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/t-kentyul.html
・玉川村立玉川中学校のWebサイト
→ https://schit.net/tamakawa/jhtamakawa/

○「特別支援教育の充実を～石川地区、東白川地区、西白河地区、岩瀬地区における特別支援教育のセンター的機能を担って～」
　　福島県立石川支援学校
　地域とつながる地域支援センター「さくらっこ」
　本校は、石川町にある特別支援学校で、知的障がいのある児童生徒が学びを進めています。石川郡はもとより、隣接する東白川郡、西白河郡、岩瀬郡から児童生徒が通学しています。
　このような特徴から、校内におかれた「地域支援センター」は、広域にわたって特別な支援を必要としている幼稚園・保育所や各学校に出向くなどして、特別支援教育の充実に向けて取り組んでいます。
・福島県立石川支援学校の学校自慢Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-kentyul.html
・福島県立石川支援学校のWebサイト
→ https://ishikawa-sh.fcs.ed.jp/

○「学校自慢コーナー」では、県内の公立小・中・高・特別支援学校の学校自慢を募集しています。詳しくは、Webサイトをご覧ください。
「学校自慢コーナー」
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/appeall.html
「学校自慢コーナー応募の流れ」
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/310322.pdf
　教育総務課　電話024-521-7759
 

◆こんにちは！各所館です◆
　このコーナーでは、県教育委員会が所管する各教育事務所及び各センターの取組をご紹介します。

◎『いわき教育事務所』編
　いわき教育事務所は、いわき市教育委員会と各種事業の推進はもちろん、教職員研修や学校訪問など様々な面で連携を図りながら、域内の教育活動充実のために取り組んでいます。
　今年度もコロナ禍は続き、事業や研修等の実施において、試行錯誤の日々は続いていくものと思われます。しかしこのような中、ようやく2年越しに実施できた研修もありました。生徒指導主事研修もその一つです。まずはそれについてご紹介します。

1 令和4年度　不登校・いじめ等対策推進事業（域別シンポジウム）
　（いわき市総合教育センター「生徒指導主事研修」と合同開催）
　5月25日（水曜日）いわき市総合教育センターにおいて、「不登校・いじめ等対策推進事業（域別シンポジウム）」をいわき市教育委員会と共催で開催しました。小・中学校の生徒指導主事1名の悉皆研修として行いました。実践発表では、不登校支援を行うスペシャルサポートルーム設置校の担当教諭と、スペシャルサポートルーム設置校ではありませんが、独自に不登校対策に取り組んでいる学校の担当教諭から、取組や実践例についてお話をいただきました。
　午後は、東京医療保健大学医療保健学部　教授　渡會睦子先生をお招きし、「いのちを育む教育」という題でご講義いただきました。人生を豊かに歩んでいくためには、思春期の子どもたちの心の発達を理解しながら指導に当たることが大切であることを勉強させていただきました。
　本研修では感染症対策として、小・中学校をいわき市総合教育センターの3階（中学校）と4階（小学校）に分け、小学校を本会場、中学校をサテライト会場として、オンラインでつないで行いました。県といわき市教育委員会の担当者が、事前に密に打ち合わせを行い、当日の運営も協力しながら行っていくことで、この研修を2年ぶりに実施することができました。今後も常に県と市で連携を密にしながら、教職員の皆様に大切なことをお伝えしていきたいと思います。

※本研修の様子は、下記の場所に掲載しておりますので、こちらもぜひご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/515101.pdf

2 令和4年度「ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業ワークショップ」
　6月9日（木曜日）に、いわき市立中央台南小学校で、いわき語り部の会　小野浩様を講師としてお招きし、「ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業ワークショップ」を開催しました。このワークショップは、震災について学び考える時間を設定することで、「ふるさとふくしま」を意識させ、子どもたちに郷土への愛着を深めさせたり、その思いを文字で表現させたりすることをねらいとして行いました。5年生20名が参加しました。講師の小野様には、震災当時の話をしていただいたり、画像や映像から津波の恐ろしさを子どもたちに伝えたりしていただきました。また日頃の備えの重要さ、夢や希望を持つことの大切さも教えていただきました。その後、いわき教育事務所の担当指導主事が、十七字のつくり方、創作する際などの注意点等を話しました。子どもたちにとって、大変貴重な学びの場となりました。今後、5年生全員が作品を応募する予定です。

※ワークショップの様子は、下記の場所に掲載しておりますので、こちらもぜひご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/516284.pdf

3 令和4年度「授業の魅力化応援プロジェクト」ふくしま外国語教育推進リーダー
　および小中英語パートナーシップ事業（いわきでの取組）
　いわき市では6月14日（火曜日）に、外国語教育推進リーダーの互見授業として、小名浜一小の平樂裕美先生がALTを活用したTTの授業を提供してくれました。その後は、事務所・市教委・総合教育センターの指導主事と域内の推進リーダー3名で、現時点で課題に感じていることについての情報交換等を行いました。1年間の見通しも踏まえた、とても有意義な意見交換の場となりました。
　また6月16日（木曜日）には、小中英語パートナーシップ事業の拠点校で、第1回推進地域協議会を開催しました。そこでは、事業計画や授業の持ち方について話し合い、年間指導計画や資料の共有も行いました。この事業が、拠点校や協力校はもとより、いわきの小・中学校の先生方の英語力や指導力の向上につながるように、2年目となる今年度もいわき市教育委員会や総合教育センターと連携しながら進めていきたいと思います。
　また推進リーダーの先生方、拠点校・協力校の外国語担当の先生方といつでも情報や進捗状況を共有できるように、グーグルクラスルームも開設しました。資料を共有したり、指導案を検討したり、ミーティングを行ったりする際に、是非有効に活用していきたいと思います。

※互見授業、推進地域協議会の様子は、下記の場所に掲載しておりますので、こちらもぜひご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/518300.pdf

・いわき教育事務所Webサイト
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70710a/


◆図書館アラカルト◆

〇県立図書館再開館のお知らせ
　昨年2月及び今年3月に発生しました地震被害からの復旧工事のため、5月9日（月曜日）から7月7日（木曜日）まで休館しましたが、7月8日（金曜日）に再開館しました。皆さまにはご不便をおかけしました。

〇県立図書館の記事情報をご活用ください
　県立図書館では「ふくしまを知ることができる図書館」として、雑誌等に掲載された、福島県に関する記事情報をデータ登録しています。例えば、最近では以下のような記事がありました。
・「読書感想文指導について思うこと―福島県立只見高等学校の読書推進活動について」佐藤繁／著　『学校図書館』859号　2022年
・「地域学校協働センターを核とした持続的な地域づくり―3.11から11年目を迎えた原発事故被災地楢葉町の教育による地域再生の試み―」猿渡智衛／著　『社会教育』911号　2022年
・「チーム福島で県勢最高位　男子2位　高田中（福島）　第29回全国中学校駅伝大会」石井安里／文　『陸上競技マガジン』第72巻第4号　2022年

　これらの記事が掲載された資料のデータは、当館の「資料検索」で検索することができます。福島県に関する情報をお探しの際にはぜひご活用ください。
・県立図書館資料検索ページ
→ https://opac.library.fcs.ed.jp/winj/opac/top.do
※記事掲載情報を採録しているのは、一部の購入雑誌等です。

〇国立国会図書館「個人向けデジタル化資料送信サービス」の開始について
　国立国会図書館では、5月19日より「個人向けデジタル化資料送信サービス」が始まりました。このサービスでは、絶版図書（1968年以前出版のもの）・雑誌をご自宅から見ることができますので、ぜひご利用ください。
・個人向けデジタル化資料送信サービス（国立国会図書館ホームページ）
→ https://www.ndl.go.jp/jp/use/digital_transmission/individuals_index.html
※ご利用には、国立国会図書館への利用者登録が必要です。詳細はリンク先をご確認ください。
※印刷・ダウンロード機能は現時点で提供されていません。当面の間は、当館で提供する「図書館向けデジタル化資料送信サービス」をご利用ください。
・国立国会図書館「デジタル化資料送信サービス」のご案内（県立図書館ホームページ）
→ https://www.library.fcs.ed.jp/?page_id=265

<おすすめの1冊>
『論文の教室　レポートから卒論まで』（最新版）戸田山和久／著　NHK出版　2022年
　「論文・レポートの書き方」を取り上げた本は数多くありますが、その中でも定評ある一冊です。論文・レポートを「問いに対して明確な答えを主張し、その主張を論証する」ものと定義し、よりよい論文・レポートの構成法を解説しています。
　この本のおすすめポイントは、冒頭で「作文ヘタ夫」なるキャラクターによる、ダメなレポート例がある点です。「三十数年の教師生活で会得したダメ論文作成法のノウハウが凝縮されている（P27）」だけあって、「広辞苑攻撃」など、思わず「あるある」となるものばかりが詰まっています。なぜその書き方がダメなのか、改善する方法が丁寧に解説されており、面白さと有用さを兼ね備えた名文？ですので、ぜひご覧ください。
　初版は2002年刊ですが、昨年「最新版」として2度目の改訂が行われ、探し方などの情報も最新のものにアップデートされています。探究学習・受験論文指導を担当される先生方はもちろん、ご自身で研究・調査報告に携わる方にもおすすめです。

・県立図書館　電話024-535-3220
→ https://www.library.fcs.ed.jp


◆お知らせ◆
　県立高校では、夏休み中に「体験入学」を実施します。Withコロナの時代とあって、「体験入学」の実施方法はさまざま。「密」にならないよう二日間に分けて行う学校、少人数制にして一日に複数回行う学校、バーチャルなど動画で紹介する学校、紹介DVDを配布する学校など多岐にわたります。令和3年度から4年度までに7校の統合校が誕生し、一部の普通科の高校ではコース制が始まりました。中学生の皆さん、どの高校でどんな学びができるのか、ぜひ自分の目で見極めてください。
　さて、ここからはお知らせのコーナーです。

○【教育総務課】「県庁にみんなの声を届けよう！」プロジェクトのお知らせ
　小学5・6年生を対象に「『ふくしまのよりよい未来をつくるために』～県庁で働くことと自分にできること～」をテーマとして、県庁内の見学とふくしまの未来について考えるイベントを開催します。
日時　令和4年8月10日（水曜日）9時～12時（受付は8時50分から）
場所　福島県庁本庁舎5階　正庁
対象　小学5・6年生　※保護者（引率者）同伴
内容
　(1)県庁内の見学（議場、危機管理センター、教育庁）
　(2)意見発表（知事・教育長などの前で意見を発表します）
募集期間　令和4年6月20日（月曜日）～7月25日（月曜日）（必着）
詳しくは、福島県教育委員会教育総務課のWebサイトをご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/project04.html

○【義務教育課・高校教育課】令和4年度中学生・高校生の論文募集のお知らせ
(1)科学・技術研究論文「野口英世賞」募集
　科学・技術に関するテーマの研究論文を広く募集しています。夏休みの自由研究をまとめたもの、普段の学習で取り組んでいる課題研究、部活動（科学部など）の活動をまとめたもの、理科研究発表会などの発表原稿をまとめたものなど、科学・技術に関するテーマであれば構いません。令和3年度の個人研究の部の最優秀賞は「セミの抜け殻についての考察～未来の資源としての可能性について～」でした。ご応募お待ちしております！

(2)国際理解・国際交流論文「朝河貫一賞」募集
　国際化が進み、予測困難な時代に、これからの国際交流はどうあるべきか。世界の中の日本を見つめ、あなたの「声」を発信してみよう！令和3年度の最優秀賞は、中学校の部が「今こそ、踏み出そう。」、高等学校の部が「イスラムを通して見たダイバーシティ」でした。広い視野からの論文をお寄せください。ご応募お待ちしております！

※上記の(1)、(2)ともに応募期間と応募対象は以下のとおりです。
応募期間　令和4年9月1日（木曜日）～令和4年9月9日（金曜日）（必着）
応募対象　県内の中学生・高校生
応募方法　中学生・高校生とも在籍している学校の先生に提出してください。
詳しくは、福島県教育委員会ホームページ「中学生・高校生の科学・技術研究論文「野口英世賞」及び国際理解・国際交流論文「朝河貫一賞」について」をご覧ください。
→ https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/gimukyoiku73.html


□■□編集後記□■□

　7月になり梅雨が明け、驚くほど暑い日々が続いています。先日は、我が家の庭にビニールプールを出して娘たちを遊ばせました。水鉄砲やじょうろを使って半日近く遊び、夕方にはすっかり肩に日焼け痕ができていました。その日の午前中にはJAの農産物直売所に行き、新鮮なキュウリやトマト、ブルーベリーに桃などいろんなものを買ってきて食べました。新鮮な（そして驚くほど安い！）野菜たちでしたので、特に加工はせずに丸かじり。瑞々しさと野菜のうまみが口の中に広がります。爽やかな香りと優しい甘さの果物も食べて、お昼からはプールで存分に遊んで、子どもたちにとっては大満足の一日になったようです。
　最近、妻と話をして盛り上がったことがあります。妻は近頃、海外の男性ヒップホップグループに御執心です。動画サイトでミュージックビデオを再生しては、正座をして見入ったり、娘たちと一緒に踊ったり（踊れてないのですが・・・）して大盛り上がり。私は私で、家事の際のBGMとしては気に入っており、ドライブの際の音楽にもしたいなと思い、CDアルバムを買おうかという話になりました。最初に買ったアルバムも非常に良かったのですが、2人が気に入っている曲が入っていない。そこで、その曲が入っているCDアルバムを探したのですが、曲数が少ない割に非常に高価なものでした（後で分かったのですが、写真集などいろいろ付録が付いているため高かったのです）。妻の友人も同じアーティストにはまっているのですが、その方は楽曲をデータで購入したそうです。我が家もその曲をデータで買うかどうか検討したのですが、結局、妻も私も少々高価でもCDアルバムを購入したいなという結論になりました。データだけでなく媒体があることで、パソコンだけでなく、車のオーディオはじめいろんな形でデータを取り込むことができますし、わざわざパソコンを立ち上げなくとも、プレーヤーで聞くこともできる。興味がある親戚や友人がいれば貸してあげることもできる。昭和生まれの我々夫婦は「やっぱりCDがいいよね」と意気投合したのでした。
　データ配信やサブスクリプションによる楽曲試聴もそれはそれで良さがあります。通販で購入すると送料もかかりますし届くまで時間がかかります。CDを保管する場所も必要になります。それでも、上述のとおり、リアルな物にはリアルにしかない良さがあります。AIをはじめとするICTの進歩の著しい近年であるからこそ、デジタルの良さも認識しつつ、リアルでしか味わえない価値を再確認する必要があるのです。
　これは学校教育も同じです。GIGAスクール構想による1人1台端末の整備など、学校現場でも急速なデジタル化が進んでいます。当然、これからの時代の学びの在り方を考えると、デジタル技術を上手く活用していくことが必須になります。しかしながら、学校教育は生身の教師と子どもたちとの全人格的な関わりの中で成長が促される営みでもあります。いくらAIが進歩しても、様々な論点について話し合ってお互いが納得する結論を導くことや、いろんな人の心情に配慮しながら物事を進めることは人間にしかできないことです。こうした人間ならではの力をしっかりと育むためには、リアルとデジタルを上手く組み合わせた形に学校の在り方を変革していく必要があるのです。
　福島県教育委員会では「学びの変革推進プラン」の中に「福島ならでは」の教育の充実を標榜しています。豊かな文化と歴史を有し、自然豊かな本県。東日本大震災や原子力災害、廃炉や処理水の問題など、リアルな課題も山積しています。こうした様々なリアルをしっかりと子どもたちの学びにつなげていき、「福島ならでは」の学びの充実につなげてまいります。
　今月も最後までお読みいただきありがとうございました。
　
　教育総務課長　堀家 健一（ほりいえ けんいち）


■このメールについて■

・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
　電話024-521-7759
　メールアドレスk.ko...@pref.fukushima.lg.jp
・このメールの再配信はご遠慮ください。

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