うつくしま教育通信 Vol.225

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教育庁教育総務課代表

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Feb 19, 2023, 9:04:15 PM2/19/23
to うつくしま教育通信

 《福島県教育委員会メールマガジン》

■■■ うつくしま教育通信Vol.225 2023.2.20 ■■■
発行:福島県教育委員会 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/

★★目次★★
◇リレーエッセイ
 県教育委員会委員 成澤 勝蔵(なりさわ しょうぞう)
◇日々の思い
 特別支援教育課長 根本 健一(ねもと けんいち)
◇読者投稿欄「みんなの学舎」
◇学校自慢コーナー
 須賀川市立第三小学校
 福島県立郡山萌世高等学校 通信制課程
 福島県立郡山萌世高等学校 定時制課程
◇こんにちは!各所館です 南会津教育事務所
◇図書館アラカルト     
◇お知らせ
◇編集後記
 教育総務課長 堀家 健一(ほりいえ けんいち)


◆リレーエッセイ◆

 「教職員の日々の研鑽に感謝」
 県教育委員会委員 成澤 勝蔵(なりさわ しょうぞう)

 県教育委員会の委員になり3年目になりましたが、これまで新型コロナウイルスの影響により開催が見送られていました「教育・文化関係表彰 特別功績者表彰式、懇談会」が2月1日に開催され、初めて出席いたしました。
 表彰式では、児童生徒(団体)の部で全国大会の1位相当の成績を収められた5団体、優秀教職員の部の18名の方々、若手教職員奨励の部の3名の方々が受賞されました。誠におめでとうございます。
 表彰式後、受賞されました教職員の方々と懇談の場が設けられ、児童生徒のために授業改善を始め、指導力向上や学校運営に携わり、日々研鑽に励まれたことを伺いました。今年度より第7次福島県総合教育計画が始まり、Well-beingの実現に向けて、学びの変革の推進や「福島ならでは」の教育に取り組んでいます。子どもたち一人一人が主役となる教育を実現するために、個別最適化された学び、協働的な学び、探究的な学びへと変革が求められており、時代の変化と共に教育の在り方も変化し、精進されていることを感じました。
 懇談会で質問をする機会があり、大変失礼ではあったのですが、「どなたでも結構ですので、これほど教育のために努力できる理由やきっかけがあれば教えてください」と質問いたしました。「どなたでも」と問われると、他人に遠慮してしまう人が多いかと思います。私の時代の学校教育では指名されて回答することが多く、私自身も積極的に発言するのはとても苦手です。これからの子どもたちには、問いに対して合っているか合っていないのかを問わず、自分の考えを積極的に発言して欲しいですし、合っていなければ修正してあげることが他者の役目かと思います。そのためにも、子どもたちが多くの経験を積み重ね、自分に自信が持てるようになることが必要かと思われます。
 今回、教職員の方々と懇談させていただく中で多くの気付きがあり、委員として今後の活動の参考になりました。私自身もまだまだ研鑽してまいりたいと思います。


◆日々の思い◆

 「子供に聞くことから考える」
 特別支援教育課長 根本 健一(ねもと けんいち)

 私は、以前、県特別支援教育センターで教育相談の仕事をしていました。学校で友達と一緒に学んだり、生活したりすることに苦戦している子供やその保護者の相談を受けており、相談者に共通する訴えは、「みんなと同じを求められて苦しい」ということでした。子供自身もみんなと同じことができないことに悩み、それでもみんなと同じを求められるので、自分のことが話せなくなっていました。しかし、相談では、時間をとって、丁寧に話を聞くと、子供は自分のことを話し始めます。好きなことや嫌いなこと、得意なことや苦手なこと、頑張りたいこと、困っていること・・・。そのやりとりの中で、子供のものの見方や考え方など、一人一人の特性が見えてきます。子供自身も話すことで、自分のことが見えてきて、子供から「苦手なことも、自分が得意なことを生かせばできるかもしれない」、「このやり方ならば、友達とトラブルにならないかもしれない」など、自分の問題に向き合い、解決策を自分自身で探るようになります。このことを整理し、具体策にして本人や保護者、学校に伝えると、学校は子供の環境を調整しながら子供へのかかわり方を工夫します。うまくいったことを継続することで、子供の学びの場が保障されてきます。
 第7次福島県総合教育計画では、子供の状況に応じた教育機会の提供や支援を行うことは、特別扱いではなく、「当たり前に」行うことを目指す姿としています。「個別最適な学び」を実現させるためには、特に配慮が必要な子供の学びを保障するためには、子供自身や子供の近くにいる人が解決策を必ずもっていますので、それを心に留めて子供の思いなどをきちんと聞き、指導に生かすことが大切です。このことは担任一人だけで行えることではないので、チーム支援が必要となりますが、子供たちが相互理解しながら「育つ」ための環境やかかわりを、子供に聞くことからみんなで考えていきたいです。


◆みんなの学舎◆
○令和3年度道徳教育総合支援事業「モラル・エッセイ」コンテスト高校生の部 優秀賞の作品をご紹介します。
 ※学校名、学年は、受賞時(令和3年度)のものです。

 「ある放課後の親切」
 好間高等学校3年 杉山 綺音

 この間の学校の放課後、私はいつも通りバスに乗っていた。私はいつも決まったバス停で降りていたが、この日は違うバス停で降りた。
 私がそのバス停で降りようとした時に接点のない後輩が降りられない様子でいた。後輩はバスカードを友達に貸したままだということを忘れていたらしい。そのままバスに乗って降りられないことに気がついたけれど、周りの友達に助けを求めても「小銭がない」と言われていた。
 それを見た私は定期の他にバスカードを持っていたので、後輩にバスカードを渡しに行くことにした。あまり話したことのない後輩だった。でもバスカードを渡したら「ありがとうございます。泣きそう。」と言われた。私は手助けが出来てとてもうれしかった。その後、「明日必ず返します。」と言われ別れた。
 次の日、学校に着くと昇降口に昨日の後輩が友達三人と待っていた。後輩はお金を返してくれた他にいちごワッフルといちごミルクをくれた。私は申し訳なく思い、「バス代を貸しただけですよ。」と言うと「本当にあの時は降りられなくなりそうだったんです。」と言った。私は素直にもらった。実は私は前からその後輩がバスで席をゆずる姿やおばあちゃんの手をひいて、席に座らせる姿を見てきた。だから本当にその後輩は優しい人なんだと思っていた。
 その日の放課後、またバスで後輩と会った。後輩は「いちごワッフルおいしかったですか。」と話しかけてきた。それから会釈をしてくれるようになった。少しのきっかけで仲良くなれた気がした。
 私は見返りがほしいわけではない。私は後輩の親切な姿を見て親切な人になりたいと思ったのだ。だから困っている人を見ると助けたくなる。そして、私は将来、警察官を目指すことにした。

○令和3年度 ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業 優秀賞作品をご紹介します。
 ※学校名、学年は、受賞時(令和3年度)のものです。

【絆部門】
おふとんを そっとかけよう ねてるはは  相馬市立中村第二小学校2年 目黒翔太(子)
本当は おきていたけど ねてるふり  目黒京子(母)

【ふるさと部門】
料理する タコのラベルに 相馬港  相馬市立向陽中学校1年 青田姫來(子)
人々の 思いを紡ぐ 海産物  青田健(父)

○読者投稿欄「みんなの学舎」では、皆様からの原稿を募集しています。
 学校であった心温まる出来事やちょっといい話、心に残る先生のエピソード、子どもたちの作文でもかまいません。
 詳しくは、福島県教育委員会のWebサイト(メールマガジン、みんなの学舎)をご覧ください。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/268846.pdf


◆学校自慢コーナー◆
 このコーナーでは、各学校の特色ある取組をご紹介しています。詳しい内容を県教育委員会Webサイトに掲載していますので、ご覧ください。

○「新しい授業研究づくりを通しての教員の学び」
 須賀川市立第三小学校
 須賀川市では令和元年度より、市内全ての学校で「授業と授業研究を第一優先にした学校づくり」を掲げ、それぞれの学校の環境を大切にしながら、各学校のペースで進めています。須賀川市立第三小学校では、月2回の全教員参加の授業研究を行う中で、「子ども一人ひとりの学びを大切にしていくこと」、そのために「子ども一人ひとりの学びの状況がよくみえる教員になること」を目指しています。
・須賀川市立第三小学校の学校自慢Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/s-kentyul.html
・須賀川市立第三小学校のWebサイト
https://sukagawa.fcs.ed.jp/%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1

○「郡山萌世高等学校 通信制課程 ~公立では県内唯一の通信制の高校です!~」
 福島県立郡山萌世高等学校 通信制課程
 通信制ってどんな学校?
 様々な事情から、自らのペースで自学自習し、高校卒業・進路実現を目指す制度です。
 ※県内どこからも出願可能です。
・福島県立郡山萌世高等学校 通信制課程の学校自慢Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-kentyul.html
・福島県立郡山萌世高等学校のWebサイト
https://housei-h.fcs.ed.jp/

○「郡山萌世高等学校 定時制課程 ~本年度より県『個別支援教育推進校』の指定校に~」
 福島県立郡山萌世高等学校 定時制課程
 本校定時制の概要
 本校は郡山駅に隣接する「ビッグアイ」というビルの中にあります。定時制課程には昼間主コースと夜間主コースがあり、学びたいと思う方がそれぞれの生活や希望に合わせて学習に取り組むことができます。「一人一人を真に大切にする教育」を教育の基本姿勢として掲げ、関係機関と連携しながら個別支援教育を推進しています。
・福島県立郡山萌世高等学校 定時制課程の学校自慢Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-kentyul.html
・福島県立郡山萌世高等学校のWebサイト
https://housei-h.fcs.ed.jp/

○「学校自慢コーナー」では、県内の公立小・中・高・特別支援学校の学校自慢を募集しています。詳しくは、Webサイトをご覧ください。
「学校自慢コーナー」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/appeall.html
「学校自慢コーナー応募の流れ」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/310322.pdf
 教育総務課 電話024-521-7759
 

◆こんにちは!各所館です◆
 このコーナーでは、県教育委員会が所管する各教育事務所及び各センターの取組をご紹介しています。

◎『南会津教育事務所』編 ~一人一人が夢をかなえられる教育を目指して~
 あと1ヶ月で新年度がスタートしますが
 2mの雪に覆われている南会津に春が来るのは
 もう少し先になりそうです。

【 総務社会教育課の取組より 】
~学校・家庭・地域が一体となって取り組む『人づくり』と『地域づくり』~

今年度実施した「南会津教育事務所ならでは」の主な事業を紹介します。
★ 地域家庭教育推進ブロック会議
 「家庭教育で大切にしたいこと」 → 64の提案
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/516945.pdf
 「おうち時間の充実に向けて」 → 子供の声に耳を傾けて
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/544601.pdf
★ 読書活動支援者研修会:昔語り → 地域の昔話を語ってみる
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/537926.pdf
★ 家庭教育支援者研修会:モルック → 未来の日本代表誕生!?
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/543557.pdf

「各小中学校ならでは」の地域教育を紹介します
☆ 田島小:子供歌舞伎 → 祇園祭800年の伝統をつなぐ
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/551991.pdf
☆ 田島二小:豆腐づくり → やはり地元の食材はちがう
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/542837.pdf
☆ 桧沢小:スキー学習 → 吹雪ニモ負ケズ 台鞍スキー場
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/552678.pdf
☆ 荒海小:アニマルトレッキング → これは何の足跡かな?
→ 準備中
☆ 舘岩小:ふれあい教室 → お年寄りに昔の遊びを教わりながら
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/472336.pdf
☆ 伊南小:昔語り → 地域の言葉で語り継ぐ
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/473416.pdf
☆ 南郷小:クロカン部 → 伊南川に沿って颯爽と
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/551997.pdf
☆ 檜枝岐小中:尾瀬宿泊体験 → 全校生で東北最高峰「燧ケ岳」に挑む!
→ R5 訪問予定
☆ 旭田小:大川渓流太鼓 → みんなの心をひとつにする下郷甚句
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/542246.pdf
☆ 江川小:陶芸教室 → 鳥の声を聞きながらろくろに向き合う
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/520211.pdf
☆ 楢原小:楢原宿散策 → 120キログラムの石を使ってお手玉!?
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/518873.pdf
☆ 只見小:登山 → 6年間で三名山を踏破!
→ R5 訪問予定
☆ 朝日小:川遊び → きらめく黒谷川に飛び込む!
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/462476.pdf
☆ 明和小:梁取神楽 → 体験を通して感じる先人の思い
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/490200.pdf
☆ 田島中:校内ビブリオバトル → 伝統の熱き戦い!
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/541039.pdf
☆ 荒海中:しんごろうづくり → しんごろうって?
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/543984.pdf
☆ 舘岩中:ゴルフ教室 → 子供たち以上に先生方が・・・!?
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/520717.pdf
☆ 南会津中:ラフティング体験 → チームワークで伊南川を制覇!
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/529696.pdf
☆ 下郷中:中山風穴見学 → ここだけ真夏なのに涼しい!?
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/523429.pdf
☆ 只見中:雪像づくり → 町の一員として
→ R5 訪問予定

【 学校教育課の取組より 】
~郷土を愛し、夢や希望をもってともにたくましく生きる子供の育成~

 学校教育課では、今年度「自ら学ぶ子供の育成」を指導の重点として、域内の指導にあたってきました。
 要請訪問等を重ねていくことで、成果と課題を洗い出し、今後どのような指導をしていけばよいかを考え、南会津版「授業スタンダード」としてリーフレットにまとめました。
 大切にしたいポイントは次の8つです。
(1)子供の学びの姿をイメージする
(2)反応やつぶやきを拾う
(3)子供のつまずきに寄り添う
(4)複式学級の指導形式のよさを取り入れる
(5)子供の聞き合う力を高める
(6)「卓球型」から「バレーボール型」で話し合う力を高める
(7)アウトプットする場を設定する
(8)学び方のよさを実感させる

◎ 南会津のよさを生かした 南会津版「授業スタンダード」リーフレット
 「自ら学ぶ子供の育成8つのポイント」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70510a/reaf.html

 今年度発行した「南会津教育事務所学校教育課だより『南会津夢教育』」を紹介します。気になる記事がありましたら、ぜひご覧下さい。

◎ 南会津教育事務所学校教育課だより「南会津夢教育」
第117号【学力向上RPDCAサイクルの確立/全国学力・学習状況調査問題から】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/514126.pdf
第118号【「ふくしまっ子健康マネジメントプラン」の推進に向けて/学校教育と関連づけた道徳の実践】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/516972.pdf
第119号【特別の教科 道徳 授業研究会】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/523508.pdf
第120号【ふくしま『未来の教室』授業充実事業 2年目に向けて】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/538270.pdf
第121号【理科コアティーチャーによる授業研究会】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/538656.pdf
第122号【教育相談コーディネーター研修会/道徳教育地区別推進協議会】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/544201.pdf
第123号【生きる力をはぐくむ 歯・口の健康づくり推進事業】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/544534.pdf
第124号【スペシャルサポートルームの取組/次世代のためのメディアリテラシー育成事業】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/548471.pdf
第125号【要請訪問で見えたペア学習のよさ】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/548473.pdf
第126号【「主体的・対話的で深い学び」の実現を図るための算数・数学コアティーチャー授業研究会】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/551222.pdf
第127号【小中英語パートナーシップ事業の実践・小学校外国語教育推進リーダーの先生の授業紹介】
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/551223.pdf

◎ スペシャルサポートルーム(SSR)の取組について
 スペシャルサポートルーム(以下SSR)とは、不登校及び不登校傾向にある児童生徒の心の居場所づくりとして、児童生徒が抱える課題や多様なニーズに応じた支援を行うことにより自己実現を図ることを目的とし、校内に設置する「適応指導教室」です。域内では田島中学校がSSRを設置しており、生徒の実態に応じたきめ細かな対応を目指し、不登校及び不登校傾向にある生徒の学習機会を確保しながら、一歩ずつ、将来の社会的自立につなげてほしいという願いを込め、「ステップルーム」と名付けて実践を行っています。
 成果として、SSRを居場所と感じられるようになり、各生徒とも昨年度より出席日数が増えました。また、保護者へのアンケートを実施したことにより、生徒や保護者の思いや願いを改めて知るとともに、SSRの取組を見直すよい機会となりました。
 詳細については、「南会津教育事務所学校教育課だより『南会津夢教育』」第124号をご覧ください。

※ 詳しくは、南会津教育事務所Webサイトをご覧ください。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70510a/


◆図書館アラカルト◆
 県立図書館内で開催予定の企画展示についてご案内します。

展示 「福島の火山と防災~吾妻山噴火から130年~」
場所 県立図書館内展示コーナー
期間 令和5年2月24日(金曜日)~4月5日(水曜日)
内容紹介
 明治26年の吾妻山噴火から、今年で130年になります。身近な火山である吾妻山について、噴火の歴史や自然、防災にもふれながら、当館所蔵資料を展示します。
 ぜひ、この機会に県立図書館までお越しください。

・県立図書館 電話024-535-3220
https://www.library.fcs.ed.jp/

<おすすめの1冊>
『大学進学にともなう地域移動 マクロ・ミクロデータによる実証的検証』遠藤健/著 東信堂 2022年
 本書は大学進学にともなう地域移動(進学移動)について論じた研究書で、地方における高校生の進学行動のメカニズムを明らかにし、若者の東京一極集中の背景に迫ることを目的としています。
 本書ではまず「学校基本調査」等で集計されたマクロデータを用いて、「大都市における地方出身者の就職・進学移動の増減の変化」と「首都圏の大学定員の増加と進学移動の関係の変化」について検証し、その結果から生じた課題を受け、「進学移動の時系列的変化とその要因の解明」を行っています。そして、そこで特定された進学移動に影響を与える要因について、今度は福島県の高校生を対象とした質問紙調査をもとに、ミクロデータを用いた実証分析を行い、「個人レベルの進路選択、進学移動に影響を与える社会的要因とは何か」を探っています。
 緻密なデータ分析による検証と考察は読みごたえがあり、大学と地域社会のあり方について考える契機となる一冊です。


◆お知らせ◆
 「かわいい子には旅をさせよ」という言葉、皆さんはどのような意味で使っていますか?最近は、文字を見たまま、「大切な子どもには自由に旅をさせよう」という意味で使う方もいるようです。本来の意味は、「厳しい経験を積むほど成長するため、かわいい子ほど敢えて辛い思いをさせよ」という意味だそうです。ちなみに「旅」は、必ずしも「旅」でなくても構いません。「正解」が何か分からなくなりつつある社会だからこそ、子どもたちには色々な経験をさせることで、幅広い考え方ができるようにすることが大切だと言われています。とはいえ、某テレビ番組の「はじめてのおつかい」を見るに、初めて一人で「おつかい」に行くという経験を、子どもは「辛い」とは思っていないようです。「かわいい子には旅をさせよ」、むしろ大人にとって「見守る」という試練が試されているのかもしれません。皆さんはどう思いますか?
 さて、ここからはお知らせのコーナーです。

○【県立美術館】企画展「福島アートアニュアル2023」のご案内
会期 令和5年1月28日(土曜日)~3月5日(日曜日)
時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 一般・大学生400円、高校生200円、小・中学生100円
休館日 毎週月曜日、2月24日(金曜日)
内容
 「福島アートアニュアル」は、福島にゆかりのある若手アーティストを紹介するシリーズ企画です。第2回目となる本展では、ともに須賀川市出身の写真家の村越としやと陶芸家の根本裕子の2名の作品を展示します。
 村越としやは、モノクロームの写真で身近な風土を撮影する写真家。本展では、福島の風土を撮影した作品を展示します。どこにでも目にできそうな景色でありながら、見えない何かが潜んでいそうな独特の空気感が魅力です。
 また根本裕子は、陶土によって立体造形を手がけている陶芸家。本展では、今日の生活では目にしなくなった野良犬たちのコミュニティーを展示します。野生の犬達が会場を占拠しているかのような、非日常の空間に足を踏み入れるような緊張感を感じていただけることでしょう。

※ご来館の際は感染症対策にご協力ください。体調に不安がある場合はご来館をご遠慮ください。なお、混雑時には入場を制限する場合があります。
※詳しくは、県立美術館Webサイトをご覧ください。
https://art-museum.fcs.ed.jp/

○【県立博物館】テーマ展と企画展のお知らせ
(1)テーマ展「美しき刃たち会津編」について
会期 令和5年2月25日(土曜日)~4月2日(日曜日)
時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
常設展観覧料 大人・大学生280円、高校生以下無料
 ※企画展観覧券で常設展(テーマ展・ポイント展の展示会場を含む)もご覧いただけます(会期中に1回)。
休館日 毎週月曜日、3月22日(水曜日)
内容
 テーマ展として4回目となる今回の「美しき刃たち」は、会津の刀匠の刀剣が大集合。戊辰戦争の際に、群馬に来た会津藩士から故あって譲られたと伝わる、三善長道の刀(個人所蔵)をはじめ、新選組副長の土方歳三が愛用したことでも有名な古川兼定の刀剣も展示。その他、近年寄贈され、今回初披露となる道辰の刀がならびます。県内でも抜きん出て刀匠を多数輩出した会津の魅力を、たっぷりとご覧ください。

(2)テーマ展「写真資料から見える会津の風景~小滝清次郎民俗写真~」について
会期 令和4年11月1日(火曜日)~令和5年3月31日(金曜日)
時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
常設展観覧料 大人・大学生280円、高校生以下無料
 ※企画展観覧券でご覧頂けます(企画展の会期中に1回)。
休館日 毎週月曜日、2月24日(金曜日)、3月22日(水曜日)
内容
 小滝清次郎さんが、昭和20~50年代にかけて撮影した写真を展示しています。廃村となった集落の風景や、かつて奥会津で当たり前に見られた手仕事や行事など、現代では失われつつある暮らしの一瞬一瞬を切り取っています。

(3)冬の企画展「写真展 福島、東北 写真家たちが捉えた風土/震災」について
会期 令和5年1月21日(土曜日)~3月19日(日曜日)
時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
企画展観覧料 一般・大学生800円、高校生以下無料
 ※企画展観覧券で常設展(テーマ展・ポイント展の展示会場を含む)もご覧いただけます(会期中に1回)。
休館日 毎週月曜日、2月24日(金曜日)
内容
 東日本大震災からまもなく12年を迎えるにあたり、13の写真家がそれぞれの表現手法で捉えた東北と震災後の福島の姿をご紹介する企画展を開催しています。
 第1部は、国際交流基金から寄贈された10作家123点からの展示で、1940年代以降の東北を被写体とした写真です。第2部は、2011年以降、福島県に拠点を持ちながら現在までの震災後の姿を丁寧に追いかけ続けている3作家の作品を取り上げます。
 写真作品を通して、改めて東北の魅力、震災、震災からのこれまでとこれからの未来を考える機会としてみてはいかがでしょうか。ぜひお越しください。

※ご来館の際は感染症対策にご協力ください。体調に不安がある場合はご来館をご遠慮ください。なお、混雑時には入場を制限する場合があります。
※詳しくは、県立博物館Webサイトをご覧ください。
※年間パスポート(2,000円)を販売しています。
 購入から1年間、県立博物館主催の企画展や常設展(テーマ展・ポイント展の展示会場を含む)を何回でもご覧いただけます。ご使用は氏名欄にご署名されたご本人に限ります。
https://general-museum.fcs.ed.jp/

○【県文化財センター白河館(まほろん)】ふくしま歴史探訪展「古代ふくしまの開発-矢吹が原を中心に-」のご案内
会期 令和5年1月21日(土曜日)~3月21日(火曜日)
時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 無料
休館日 毎週月曜日、2月24日(金曜日)
内容
 奈良時代に律令国家は「公地公民」の方針を改め、個人による土地の私有を認めるようになりました。その結果、全国各地で一斉に開発が活発化し、ふくしまでも新たな土地の開発が始まりました。今回の展示では、矢吹が原と呼ばれる県南の広大な台地の発掘調査成果を中心に、開発に挑んだ人々のくらしがどのようなものであったのかについて、当時の生活道具や農具、信仰に関連するもの、流通品などの展示を通して、古代ふくしまの開発の様相をご紹介します。ぜひお越しください。

※ご来館の際は感染症対策にご協力ください。体調に不安がある場合はご来館をご遠慮ください。
※詳しくは、県文化財センター白河館(まほろん)Webサイトをご覧ください。
・県文化財センター白河館(まほろん) 電話0248-21-0700
https://www.fcp.or.jp/mahoron/


□■□編集後記□■□

 1月は寒波の到来もあり福島市もしばらく雪が積もったままになる日々が続きました。雪が積もると自転車には乗れないので、次女と歩いて保育園に。片道30分ちょっとの道のりです。最初は「雪積もって嬉しいね」と喜んでいたのが、「脚が疲れてきた」「顔が冷たい」「もうずっと夏がいい」と弱音を吐き出します。けれども道のりの後半に、工事現場のペンギン型のポール立てを見つけて「あのペンギンさん、お友達なの」と勝手にお友達になったり、保育園近くのトンネルを「ここは『あったかトンネル』なの」と小さな喜びを見つけたりと、何だかんだと楽しく登園しています。娘と一緒に雪道を歩きながら、新雪を踏みしめるキュッキュッとした音や、圧雪されてツルツルになった歩道、雪化粧した阿武隈川の上を飛び交う白鳥たちと、雄大な自然の力強さと優美さを感じる毎日です。
 自然と言うと、実はこの秋からシクラメンの世話をささやかな趣味にしています。今までは管理するものが増えるのが嫌で小さなアイビィを置く程度でしたが、県立福島明成高校の生徒たちが学校で栽培したシクラメンの販売実習として県庁に来てくれたので1鉢購入しました。最初は水切れでぐったりさせてしまったりもしましたが、スマホで栽培方法を調べつつ、葉組みや花がら摘みをして、朝には日光を浴びせるためにせっせと窓際に移して世話をしています。そんな様子を見て妻は「リタイヤした後の姿が想像できるわね」と笑っています。不思議と家の中にきれいな花が咲いていると何だか心が和やかになり、ギャーギャー姉妹喧嘩をする子どもたちの相手をするときにも、少しだけ優しくなれる気がします(ほんの少しだけ)。
 福島県内の学校を視察させていただくと、多くの学校で校内や正門までの道中にきれいな花が植えられていることに気がつきます。古い校舎であってもきれいに掃除され丁寧に使われていることも印象的です。長女の小学校も来年創立150周年を迎える学校ですが、決して新しいとは言えない校舎でも、丁寧に手入れされ、季節の花や自然に溢れ、子どもたちを温かく見守る優しい雰囲気に包まれた素敵な学び舎だと感じています。昨年末発表された「児童生徒の問題行動等調査」でも、福島県は全国に比較すると落ち着いた状況にあります。それも、こうした自然を慈しみ、モノを大切に扱う学校の雰囲気と関係していると感じます。どれだけICTが進歩しても、こうした「地に足のついた」学校作りは重要なのだと思います。
 「土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう」という故郷に伝わる古い歌とともに「どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんのかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」と力強く言い切った某名作アニメ映画の台詞を反芻しながら、豊かな自然と伴にある「福島ならではの教育」の魅力について考える今日この頃です。
 今月も最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 教育総務課長 堀家 健一(ほりいえ けんいち)


■このメールについて■

・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
 電話024-521-7759
 メールアドレスk.ko...@pref.fukushima.lg.jp
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■□■ひとつ、ひとつ、実現する ふくしま 編集・発行 福島県教育委員会■□■
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