うつくしま教育通信 Vol.211

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教育庁教育総務課代表

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Dec 19, 2021, 10:03:36 PM12/19/21
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 《福島県教育委員会メールマガジン》

■■■ うつくしま教育通信Vol.211 2021.12.20 ■■■
発行:福島県教育委員会 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/

★★目次★★
◇リレーエッセイ
 教育庁参事 助川 浩一(すけがわ こういち)
◇日々の思い
 2020年度文部科学大臣表彰 教育者表彰
 前白河市立白河第一小学校長 菊池 篤志(きくち あつし)
 高校教育課長 平澤 洋介(ひらさわ ようすけ)
◇読者投稿欄「みんなの学舎」
◇学校自慢コーナー
 田村市立常葉中学校
 福島県立喜多方高等学校
◇こんにちは!各所館です 県南教育事務所
◇図書館アラカルト     
◇お知らせ
◇編集後記
 教育総務課長 高瀬 智美(たかせ ともみ)


◆リレーエッセイ◆

 「英会話アレルギー」
 教育庁参事 助川 浩一(すけがわ こういち)

 あるスーパーでの出来事です。知人の小学生の息子さんが外国人の友達を見つけ、その瞬間駆け寄りハイタッチ、父親ともハイタッチ。息子さんは日本語で喋りまくっているが、相手は英語、到底噛み合うはずのないやりとりが妙に盛り上がっていた。一方、咄嗟に隠れてしまった知人は、妙に自分が情け無くなったとのこと。思い返せば、中学時代から学んだ英語、実践でいかす場面が少なかったように思う。皆さんも同じような経験はありませんか?
 英語にまつわる『フィンランド人は、なぜ学校教育だけで英語が話せるのか?』という本。タイトルは日本では学校教育だけでは英語が話せないというのが前提なのだろう。授業は、日頃頻繁に使われるフレーズが中心の分厚いワークブックを用い、アウトプット重視で進められており、ここがポイントの一つのようだ。
 更に実用を重んじているのが移民者が約3割を占める国オーストラリア。外国出身の社会人を対象に、夜間に公営で低料金の英語学級を開講している。25年程前、私もシドニーで授業を受けていたことがあるが、仕事を終えた外国人居住者が集まり、生活に密着した英会話を繰り返していた。県内でも検討が進められる夜間中学の一形態といえるものかもしれない。生きる為のツールとしての語学の習得は正に究極で、骨太の英語での実践的で真剣なやりとりには鬼気迫るものがあった。
 昨今はネットの発達によりネイティブ英語との距離感がものすごく縮まった。検索すれば、英米の映画・TV・音楽を、ワンシーンごと丁寧に解説してくれる動画が並び、各国のラジオも居ながらにして聴くことができる。海外の日常会話に手軽に接することができる。カセットテープで英会話を繰り返し、実践英語といえば「駅前に留学」するだけの時代はもう遠い昔の話となってしまった。令和に入り小学校からの外国語科の授業も始まっている。英語環境が学校内外で充実する流れを捉え、私も微力ながら、ふくしまの子どもたちの実用的な英語の習得、英会話アレルギー克服による心のバリアフリー化に力を尽くしていきたい。

 新型コロナに翻弄された令和3年、リアル二刀流、東京オリパラの感動もありましたが、皆様にとってはどのような年だったでしょうか。来年がより良い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。


◆日々の思い◆

 「万が一のための備えではなく、そのときのための備え・・・」
 2020年度文部科学大臣表彰 教育者表彰
 前白河市立白河第一小学校長 菊池 篤志(きくち あつし)(現白河市立表郷中学校長)

 私は、昨年度の3月31日で退職となりましたが、4月1日から再任用校長として採用していただき、8ヶ月が過ぎました。昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響により、学校経営は苦難の時が続いておりますが、東日本大震災からの復興に向け歩み続けてきた学校現場においては、苦難の時こそ教育の本質を追求する「チャンス」に置き換えることができる強みをもっているため、日々新しいことに挑戦していく姿勢を貫いております。
 さて、先日、避難訓練を実施しました。年間2回の訓練のうち、1回目は避難経路の確認と避難する際のさまざな手順・ルール等を確認するものでした。2回目の実施にあたり、次のように年間計画を変更し実施してみました。

1 大地震を想定しての訓練なので、放送機器が使えないという状況で実施する。
2 通常の避難経路が使えない状況をつくり(先生方には知らせず、直前に通行禁止箇所をつくり)、教師の判断で生徒を安全な場所まで避難させる。

 という設定で行いました。突然の放送ストップ、中央階段はオイル漏れのため使用できない、昇降口は屋根が落ちて通れない、体育館へはガラスが散乱して通れない、などの状況を作りだしました。先生方は、先頭に立ってリードしたり最後尾を確認したりしながら、生徒たちを避難させました。生徒が先頭になって避難してきた学級では、通れない状況を見てどこに行ったら良いかわからず立ち止まってしまうという場面もありました。さまざまな状況が出現し、教師も生徒も戸惑うことが多かった訓練となりました。
 このような避難訓練を思いついたきっかけは、宮城県の中学校教員の話でした。大震災の時、生徒を避難させようとしたら至るところが通れない状況になっていたということでした。その先生曰く、「これまでの避難訓練は、いったい何のためだったんだ!」とのこと・・・。その話を受け、想定していない状況に追い込まれたときどう判断して行動すればよいか、実際に体験する訓練が必要であると考えました。「万が一の備え」ではなく、必ず来る「そのときのための備え」と考えれば、自ずと出てくるアイディアですよね。

 ※菊池 篤志先生は、2020年度文部科学大臣表彰を受賞されました。


 「夢叶えた人との再会」
 高校教育課長 平澤 洋介(ひらさわ ようすけ)

 人は人それぞれの夢を抱き、夢を叶えようと日々努力しながら生きているのだと思います。自分の進路目標達成のために努力している高校生の姿もまた、まさに卒業後の夢を叶えようとしている姿そのものであり、教員は夢を抱く高校生と共に、その夢の実現について共に考え、共に悩みながら可能な限りの指導・支援をしているのだと思います。
 以前勤めていた学校で、ある夢に向けてひたむきに努力している生徒がいました。クラス担任としての関わりではなく、教科担当者としての関わりでしたが、非常に印象に残っている生徒でした。直接、その生徒の夢について本人と話したことはありませんでしたが、クラス担任の先生などに聞いてその生徒の夢は知っていました。その学校には多くの様々な選択科目があり、自分の進路目標に応じて必要な科目を選んで学べるという特色があったので、その生徒は自分の夢実現のために科目を選び、努力していたのです。学校の内外で学びの成果を発表する場などで、ひたむきに表現していたのを今でも覚えています。
 その学校から転勤となって数年後、ある舞台を家族で鑑賞するために東京へ行きました。有名な演目で家族全員がとても大好きで、本当に楽しみにしていました。劇場に入り、舞台が始まるとすぐにその世界に入り込み、まるで自分がその世界のすぐ傍らで、「その演技」・「その表現」を体感しているかのような演出に酔いしれていたところ、ある俳優がなぜか気になり始めたのです。だんだんその俳優の動きを追うようになり、ある瞬間突然、「あの生徒」の姿が強烈に脳裏に浮かびました。「自分が今観ている舞台を『夢』としていたのは知っていたが・・・。」舞台の休憩時間に急いで入口の出演俳優一覧を確認しに行きました。あったのです。そこにその一覧に「あの生徒」の名前が。「夢の舞台のために努力をしていた生徒が、卒業して数年後その舞台に立っている。そして自分は今まさにその舞台を観客としてみている。」言葉を交わすことのないその偶然の再会に、こんなことがあるのだと言葉では表現できないほど感動しました。有名な舞台です。卒業後に相当の努力と苦労があったと容易に想像できます。しかし、「その生徒」は自分の夢を叶えた。その生徒の高校時代の努力は、その人生の礎となっている。そのストーリーをなんとなく想像できるような気がして、心を掴まれました。そのような経験は決して忘れることはない。何人かの知人に話をしましたが、自分の中にしまっておいた感動です。
 今回メールマガジンに載せる原稿としてこの話を書き上げた後、生徒の夢には叶った夢もあれば、叶わなかった夢もあることから、この話を原稿とすることを悩みましたが、夢の実現に向けて自分を信じて努力している生徒を少しでも勇気づけられればと思い、最終的に原稿とすることとしました。高校教育に関わる一人として、これからも様々な生徒の夢を応援し、生徒一人一人の自己実現の支援をしていきたいと改めて思いを強くしました。


◆みんなの学舎◆
 今回は、令和2年度 ふくしまを十七字で奏でよう絆ふれあい支援事業 優秀賞作品をご紹介します。
 ※学校名、学年は、受賞時(令和2年度)のものです。

【絆部門】
単身の 父の料理の 腕あがる  須賀川市立岩瀬中学校3年 石井千愛(子)
写メ送り 娘に手料理 自慢する  石井幸央(父)

【復興部門】
ゆずの香で 今は無き家 よみがえる  会津若松市立第一中学校1年 菅原美月(子)
形なき 記憶のアルバム 我にあり  菅原由美子(母)

【ふくしま応援部門】
桃食べて 福島の友 思い出す  東京都私立明星小学校5年 木村従志(子)
スーパーの 野菜手に取る 福島産  木村眞乃(母)

○読者投稿欄「みんなの学舎」では、皆様からの原稿を募集しています。
 学校であった心温まる出来事やちょっといい話、心に残る先生のエピソード、子どもたちの作文でもかまいません。
 詳しくは、福島県教育委員会のWebサイト(メールマガジン、みんなの学舎)をご覧ください。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/268846.pdf


◆学校自慢コーナー◆
 このコーナーでは、各学校の特色ある取組をご紹介しています。詳しい内容を県教育委員会Webサイトに掲載していますので、ご覧ください。

○「常葉小・中一貫教育の推進 ~地域とともにある学校づくりをめざして~」
  田村市立常葉中学校
 平成31年4月に常葉小・中一貫教育がスタートし、3年が経ちました。本校では「郷土を愛し、夢を叶えようと努力する子ども」を育むことで、将来は「地域社会の中で自己実現を図りながら社会を支える人材」となるよう、系統性・連続性を重視した教育を行っています。相互乗り入れ授業、合同行事、学校運営協議会など、小・中学校と地域が連携・協力し、地域とともにある学校づくりに取り組んでいます。

・田村市立常葉中学校の学校自慢Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/t-kentyul.html
・田村市立常葉中学校のWebサイト
https://tamura.fcs.ed.jp/%E5%B8%B8%E8%91%89%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E6%A0%A1

○「【きたかた・グローバル・リサーチ】始動」
  県立喜多方高等学校
 喜多方高等学校は、旧喜多方高等学校と旧喜多方東高等学校が統合し令和3年度に開校した、県内初となる普通科単位制高校です。アドバンスト探究コース、スタンダード探究コース、キャリア探究コースの3つのコースを設け、生徒たちは進路実現を目指し学びを始めました。

・県立喜多方高等学校の学校自慢Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70012a/k-aizul.html
・県立喜多方高等学校のWebサイト
https://kitakata-01-h.fcs.ed.jp

○「学校自慢コーナー」では、県内の公立小・中・高・特別支援学校の学校自慢を募集しています。詳しくは、Webサイトをご覧ください。
「学校自慢コーナー」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/edu/appeall.html
「学校自慢コーナー応募の流れ」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/310322.pdf
 教育総務課 電話024-521-7759
 

◆こんにちは!各所館です◆
 このコーナーでは、県教育委員会が所管する各教育事務所及び各センターの取組をご紹介しています。

◎『県南教育事務所』編
 県南教育事務所は、「夢と希望をはぐくむ県南の教育」の実現を目指して教育行政に取り組んでいます。各課の取組を紹介します。

<総務社会教育課>
「家庭・地域の教育力の向上」「子どもたちの豊かな心をはぐくむ体験活動の充実」「生涯学習推進による人づくり」の3点を重点として掲げ、研修会や訪問による直接支援に力を入れています。
○親子の学び応援講座
 福島県の家庭教育推進上の大きな課題である「親の学び」を支援するために、PTAと連携し講演会等の支援を行っています。
 令和3年度に実施した講座をご紹介します。
・矢吹町立三神幼稚園・三神小学校PTA:講演会「ゲーム依存症から考えるメディアコントロール」
・棚倉町立高野小学校PTA:講演会「ネットとの上手なつきあい方」
・塙町立塙小学校PTA:講演会「『親業』数値化できない力を育む ~大切なのは、家庭内でのコミュニケーション~」
○ビブリオバトル福島県大会
 ビブリオバトルとは、参加者同士が本を紹介し合い、観戦者がもっとも読みたいと思う本を投票で決める戦いです。「ビブリオバトル福島県大会」は、児童生徒が、様々な分野の本に触れる機会をとおして、読書の楽しさを知り、読書に親しむきっかけをつくり、読書習慣の形成に寄与することを目指して福島県教育委員会が主催しています。その「ビブリオバトル福島県大会」の中通り地区予選会が、初めて県南の白河市で開催されました。中通り地区の高校生19名が出場し、チャンプ本・準チャンプ本に選ばれた代表3名が県大会へと進みました。
○社会教育研修会
 各市町村における社会教育行政推進上の諸問題等について研究協議を行い、社会教育行政の推進・充実に資することを目的として実施しています。
 令和3年度は、中島村、矢吹町、泉崎村で実施しました。各町村での協議テーマをご紹介します。
・中島村:地域学校協働活動の運営について
・矢吹町:コロナ禍における社会教育のすすめ方について ~他地域の事例等を通して~
・泉崎村:泉崎村教育振興計画「人生100年時代を見据えた多様なニーズに応じた学習の推進について」

<学校教育課>
 「道徳教育・教育相談体制への支援」「健康課題解決への支援」「学級・授業づくりへの支援」「特別支援教育の充実への支援」に加え、今年度は「幼児教育への支援」も含む5つを重点として取り組んでいます。
 今回は、令和3年度の新たな事業の取組を中心に紹介します。
○小中英語パートナーシップ事業
 昨年度より全面実施となった小学校外国語科(英語)を受け、小・中学校の連携が大切になっています。特に自分の気持ちや考えを伝え合う言語活動の充実を図るため、中学校区での小・中学校の連携に力を入れています。
《研究対象校》西郷村立西郷第一中学校区(西郷一中、米小、熊倉小、羽太小)
○キャリア教育推進事業
 福島の創造的復興教育の核としてキャリア教育を推進し、ふくしまの未来を創る人材を育成することを目的として事業に取り組んでいます。研究対象校においては、基礎的・汎用的能力を育むために学級活動を要として各教科や教育活動を通して、子どもたちに具体的な「ほめポイント」を明確にして様々な方法で働きかけを行っています。
《研究対象校》棚倉町立近津小・棚倉中学校
○ふくしま「未来の教室」授業充実事業
 GIGAスクール構想に基づき、1人1台端末が整備されたことにより、「探究的な学び」や「個別最適な学び」をするために児童生徒がICTを適切に使用したり、自分の言動に責任をもったりできるようにすることを目標としています。そのために教科等横断的な単元構想とICTを適切な場面で有効に活用した授業実践を行っています。
《実践協力校》矢吹町立善郷小・矢吹中学校
○次世代のためのメディアリテラシー育成事業
 「個別最適な学び」や「協働的な学び」を目指した「日本型学校」の一環としたタブレット端末の1人1台配付に伴い、情報活用能力(情報モラル)の育成を目指した取組です。全ての教員が情報モラル教育に対して自信をもって指導できるようにするために学級活動や道徳科の授業等による授業研修会を行っています。
《研究対象校》白河市立表郷小・表郷中学校
○幼稚園訪問
 「幼児教育への支援」の実践の1つとして、従来行ってきた計画訪問に加え、「幼稚園ステップアップ訪問」を実施しています。各幼稚園に赴き、研修・幼小連携に関する支援と助言を行っています。幼稚園担当指導主事を中心に、学校教育課の指導主事全員が幼稚園訪問を行うことで、改めて幼稚園教育の重要さと幼・小・中の連携の必要性について、各学校訪問や通信等で周知を行っています。

詳しくは、県南教育事務所Webサイトをご覧ください。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/70310a/


◆図書館アラカルト◆
○年末年始の休館のお知らせ
 休館期間:令和3年12月27日(月曜日)~令和4年1月4日(火曜日)
○令和4年1月5日(水曜日)より開館いたします。
 令和4年1月6日は第一木曜日のため休館日となりますのでご注意ください。

<おすすめの1冊>
「東京2020オリンピック聖火リレー福島県記録写真集 TOKYO 2020 OLYMPIC TORCH RELAY FUKUSHIMA」東京2020オリンピック聖火リレーふくしま実行委員会/[編] 2021
 オリンピック聖火リレーとは、古代オリンピックの聖地であるオリンピアの遺跡・ヘラ神殿前で太陽光によって採火された炎を、ギリシャ国内と開催国内でリレーによって開会式までつなげるものです。東京2020オリンピックでは、2021年3月25日に楢葉町にあるJヴィレッジからスタートした後、3日間かけて県内28か所を、さらに日本全国を巡りました。
 本書では、総勢66人のランナーが県内各地を走る姿はもちろん、聖火リレーに合わせて催された演舞や演奏の様子、走行ルートなどが紹介されています。
 新型コロナウイルスの影響で近くでの観覧はできませんでしたが、写真から当時の熱気やランナーが走りにこめた思いを受け取って、東京2020オリンピックを振り返ってみてはいかがでしょうか。

・県立図書館 電話024-535-3220
https://www.library.fcs.ed.jp/


◆お知らせ◆
 年末はTVで歌番組などを観る方が多いかもしれませんが、お正月に耳にする曲といえば皆さんは何を思い浮かべますか?私は、宮城道雄が昭和4年(1929年)に作曲した「春の海」です。「知らない」「聴いたことがない」と思った方、一度は耳にしたことがある・・・のではないでしょうか。学習指導要領では「我が国や郷土の伝統音楽に親しみ」とあり、高校の音楽の授業でお箏を教材として用いることもあるため、初心者にして一曲弾けるようになる高校生もいます。日本の古典楽器や伝統文化に触れる機会が増える年末年始。ぜひTV等からふと流れてくる「春の海」に耳を傾け、曲の情景に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
 今年も「うつくしま教育通信」をご愛読いただきありがとうございました。
 さて、ここからはお知らせのコーナーです。


○【県立美術館】企画展「瀬戸正人 追憶の地図」のお知らせ
会期 令和3年12月4日(土曜日)~令和4年1月30日(日曜日)まで
会場 福島県立美術館(福島市森合字西養山1番地)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日、年末年始(12月28日~1月4日)、1月11日(ただし1月10日は開館)
観覧料 一般・大学生800円、高校400円、小・中学生200円
内容
 瀬戸正人(1953年生まれ)は、タイのウドーンタニ市で日本人の父とベトナム人の母のもとに生まれました。1961年に父の故郷である福島県の梁川町に家族で移住。高校卒業後、上京して写真を学び、1996年には木村伊兵衛賞を受賞。
 本展では、バンコク、東京、福島を撮影し続けてきた瀬戸のデビュー作から新作までをご紹介し、記憶の地図をたどります。
※駐車場は数に限りがありますので、公共交通機関をご利用ください。
※新型コロナウイルス感染症の状況により予定が変更になる場合があります。
※ご来館の際は感染症対策にご協力ください。体調に不安がある場合はご来館をご遠慮ください。なお、混雑時には入場を制限する場合があります。
・県立美術館
https://art-museum.fcs.ed.jp/

○【県文化財センター白河館(まほろん)】まほろん20周年記念企画「戦後ふくしまの考古学」のお知らせ
会期 令和4年1月22日(土曜日)~5月8日(日曜日)予定
開館時間 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日・国民の祝日の翌平日
    (ただし2月12日、3月21日、4月30日は開館)
観覧料 無料
内容
 戦後間もなく県内の高校生を中心に発足した福島県学生考古学会や福島県考古学会、その後の『福島県史』刊行ごろまでの昭和20年代半ばから昭和40年代にかけての福島県の埋蔵文化財保護の取組を、史料や出土品から振り返ります。
※その他イベント盛りだくさんです。
※新型コロナウイルス感染症等の影響により、予定が変更となる場合があります。
※詳しくは、県文化財センター白河館(まほろん)のホームページをご覧ください。
・県文化財センター白河館(まほろん) 電話0248-21-0700
https://www.fcp.or.jp/mahoron/


□■□編集後記□■□

 秋以降、感染対策は実施しながらも、行動制限が緩和された状態が続きました。学校行事を無事に実施できたという声も多数聞こえ、うれしく思ったところです。
 私自身も、このタイミングだからできる活動をいろいろとさせていただきました。県内各地の学校現場への視察、県外の方々に福島県の現状を知っていただくためのご案内、東京学芸大学さんとの新たな協定締結、教育センターが新たに企画した教員研修会への参加・・・新たな出会いや現場からの学びは、業務を進める上で大いに役立ち、また、励みになります。オンラインも引き続き活用中です。双葉郡のふるさと創造学サミットは今年もオンライン開催で県内外の多くの方にご覧いただきましたし、遠隔地の方とのオンライン意見交換等は気軽に様々な刺激をいただけるという利点があります。オンラインとオフラインのハイブリッドは、福島県の可能性を更に広げてくれると思っています。
 そのような中、12月7日に令和4年度から令和12年度までを対象とする第7次福島県総合教育計画を決定しました。私なりにポイントをあげれば3点です。1つ目は、一人一人の多様な幸せと社会全体の幸せ(well-being)を実現するために必要な力をしっかりと子どもたちに育むこと。2つ目は、福島の課題を題材とした学びによって他者との対話・協働から解を見出していくことを学んだり、福島の良さを実感できる学びによって福島を誇りに思ったりすることができるよう、地域に根ざした「福島ならでは」の教育を進めること。3つ目は、そのためにも、一方通行の授業から、個別最適な学び、協働的な学び、探究的な学びへと変革する「学びの変革」を進めること。
 この計画の策定を進める過程で伺った様々な方のご意見、そして、冒頭に記載した県内外の方々との出会いから、改めて、福島県は最先端の教育を行うことができる可能性のある地域だと感じています。STEAM教育やPBLの重要性が指摘されていますが、福島県は文理横断的な知識が必要となる課題にあふれており、こうした課題を題材に探究的な学びに取り組もうとされる意欲ある先生方がたくさんいらっしゃいます。課題が多い地域だからこそ、創造的にその課題を解決しようと取り組まれ、かつ、教育にも快く力を貸してくださる地域の方もたくさんいらっしゃいます。こうした意欲のある方々と交流しながら学んだ経験は、子どもたちが将来どんな場所で活躍するとしても財産になると思っています。
 もちろん、福島県の教育に、学力等克服するべき課題やICTの活用等全国に比して後れている部分があることも事実です。そのような課題は計画期間中にしっかりと克服しなければならないと思っています。
 そんなことを思い、来年度からの計画期間の開始にあたり、本年度の残り3か月で何をするべきか考えながら、年の瀬を迎えています。
 今回も最後までお読みいただきどうもありがとうございました。皆様、どうかよいお年を。
 
 教育総務課長 高瀬 智美(たかせ ともみ)


■このメールについて■

・お問い合わせは、福島県教育庁教育総務課へお願いします。
 電話024-521-7759
 メールアドレスk.ko...@pref.fukushima.lg.jp
・このメールの再配信はご遠慮ください。

■□■ひとつ、ひとつ、実現するふくしま 編集・発行 福島県教育委員会■□■
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