元記事 Message-ID:<SASANO.96M...@pasture.lsi.sel.sony.com>
(GoogleのComplete Thread)
http://groups.google.co.jp/groups?hl=ja&lr=&ie=UTF-8&inlang=ja&threadm=SASANO.96May17145752%40pasture.lsi.sel.sony.com&rnum=1&prev=/groups%3Fhl%3Dja%26lr%3D%26ie%3DUTF-8%26inlang%3Dja%26selm%3DSASANO.96May17145752%2540pasture.lsi.sel.sony.com
最近その答えらしきものをWEBで見かけました。
見かけたページ
http://d.hatena.ne.jp/sosu/20040208
その元ページ
http://www.ne.jp/asahi/wh/class/oubunsha.html
要約:
語源的には「正鵠を得る」のが正しい。「正鵠を射る」のは誤用。
これに由来した言葉であるから、(肝要な点が当たっていることを表すのは)「的を得る」のが正しい。
「的を射る」ことは(当たっても外れても)当たり前で、この言葉では「当たっているかどうか」を表していない。
なるほど。「当を得る」し、同じ意味で「的を得る」のか。
7年前当時の議論を見かけた方のうち、どれだけ今この記事を見てくれるかわかりませんが、
一応報告しておきます。
#NetNewsへの投稿は2年ぶりです…2年前voidの2ちゃん出現時のj.f.netnews-people.voidへの投稿以来。
---
笹野満@楽しい我が家
メアドは全てのbをaに変えてください(スパマー氏ね)
これらについてはどちらも正しいと私は認識しています。
すなわち「正鵠 or 的を得る」も「正鵠 or 的を射る」もどちらも正しい。
「正鵠を射る」→「矢が当たったかどうかは分からない」→「だから誤用」という
説明は一見正しいように感じさせられますが、これは実に言葉のまやかしであって、
実際は「正鵠を射る」と表現したなら正鵠に矢はしっかりと当たっています。
もっと詳しく言えば、仮に「弓を射る」と言うだけならそれは確かに目標に命中し
たかどうかは分からないけど、「(目標物)を射る」と言えばそれは矢が目標に当た
るのと同義です。ましてや普通は「的を射た意見」のように過去形で用いますから、
弓矢が目標に命中しているのは自明ですよね。(笑
ということで、「『正鵠 or 的を得る』が間違いだというのは誤りだ」というのは
確かにその通りなんだけど、「『正鵠 or 的を射る』という表記は間違いだ」とい
うのは翻ってそれも誤りだと思う。
笹野さんが挙げたページで、駿台講師の中谷氏が「的を得る」の正当性を説明する
あまりに「『的を射る』という悪貨が『的を得る』という良貨を駆逐している」と
まで書いていますが、さすがにそれは勇み足というか言い過ぎなんじゃないかなぁ。
# ちなみに、大辞林では「正鵠を射る」も「正鵠を得る」もどちらも載ってます。
# http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%C0%B5%B9%F4&kind=jn&mode=0&base=1&row=1
--
中本徹也 (NAKAMOTO Tetsuya) @ HACHIOUJI City, TOKYO.
tets...@pop02.odn.ne.jp
なつかしいですね。お約束で「スレって何ですか?」と
返しておきましょう。:-)
> 語源的には「正鵠を得る」のが正しい。「正鵠を射る」のは誤用。
「正鵠を得る」のほうが正しいのはおっしゃるとおりで
しょう。ただ、「正鵠を得る」という用法が固定してい
たわけではないので、「正鵠を射る」が使われはじめた
当時であっても誤用とはいいがたいと思います。
「射て~に当てる」ことを「~を射る」と呼んでもよい
というのは日本語としてふつうの言語感覚ですよね。
また「的を射る」についても、おそらく「正鵠を射る」
のほうが優勢になってから作られたことばだろうと思う
ので、そうであるかぎり正統にならうには「的を射る」
のほうを使うべきでしょう。
現在ふつうの人が「的を得る」を使ったとしたら、それ
は「的を射る」と(それと起源が同じである)「当を得る」
を混同している場合のほうが多いでしょう。そうでない
としたら上記のページで示されている文献を読んでその
表現を覚えた人か、その人から表現を受け継いだ人だと
思います。
なので、自分がそこまでわかって「的を得る」を使うの
であればそれでもよいのですが、他人がそこまでわかっ
て使っているかどうかを確認せずに「語源的にはこちら
のほうが正しい」と指摘するのはやりすぎだろうと思っ
ています。
たとえば日本語を習っている外国人が(おそらく間違え
て)「あらたしい」といったとき、「いや、『あたらし
い』というんだよ」と指摘した人に対して「語源的には
『あらたしい』のほうが正しいんだ」と指摘しても得る
ところはないでしょう。それと同じことだと思います。
その場合でももちろん、本来の正統にならって「いや
『あらたしい』のほうが正しいのだから私はそっちを
使う」と主張する人がいてもおかしくありませんし、
その人自身に文句をつけるつもりもありません。:-)
--
太田純(Junn Ohta) (株)リコー/新横浜事業所
oh...@sdg.mdd.ricoh.co.jp
谷沢永一「知らない日本語 教養を試される341語」幻冬舎
という何だかなな本がありますが,
In article <c0ljo6$off$1...@newsflood.tokyo.att.ne.jp>
"Mitsuru ''MAN'' Sasano" <sbs...@zbc.btt.ne.jp> writes:
> その元ページ
> http://www.ne.jp/asahi/wh/class/oubunsha.html
>
> 要約:
> 語源的には「正鵠を得る」のが正しい。「正鵠を射る」のは誤用。
そこでは元ページの説明にある語源に忠実に
「正鵠を失わず」
が挙げてあります.
> これに由来した言葉であるから、(肝要な点が当たっていることを表すのは)
> 「的を得る」のが正しい。「的を射る」ことは(当たっても外れても)当たり
> 前で、この言葉では「当たっているかどうか」を表していない。
で,
「的を射る」とほぼ同義の言葉になる。
とありますな.
# 的が貰えないなら, 誰が縁日の射的なぞするものか.
--
塚本千秋@応用数学.高分子学科.繊維学部.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chi...@ipc.kit.ac.jp
"NAKAMOTO Tetsuya" <tets...@pop02.odn.ne.jp> wrote in message news:c0m8sb$2i6$1...@nwjp2.odn.ne.jp...
> ということで、「『正鵠 or 的を得る』が間違いだというのは誤りだ」というのは
> 確かにその通りなんだけど、「『正鵠 or 的を射る』という表記は間違いだ」とい
> うのは翻ってそれも誤りだと思う。
私も、どっちも狭量だなーと思いました。
"Junn Ohta" <oh...@src.ricoh.co.jp> wrote in message news:c0mlt3$4j5$1...@ns.src.ricoh.co.jp...
> なつかしいですね。お約束で「スレって何ですか?」と
> 返しておきましょう。:-)
レス(わざと)ありがとうございます。
> 「射て~に当てる」ことを「~を射る」と呼んでもよい
> というのは日本語としてふつうの言語感覚ですよね。
そう思います。
> また「的を射る」についても、おそらく「正鵠を射る」
> のほうが優勢になってから作られたことばだろうと思う
これはどうでしょうね。順番は私には分からないです。
> なので、自分がそこまでわかって「的を得る」を使うの
> であればそれでもよいのですが、他人がそこまでわかっ
うーん、「的を得る」は、分かった上で使わなければ駄目でしょうか。
もちろん分かった方が、使う人の知識があるってことで良いとは思うんですけど。
例えば上の「レス」の『(わざと)』を取って使ったとしたらきっと親切な指摘が、
あるいは私がどこまで分かって使っているのかを確かめるための単純な質問が(「レスって何ですか?」)
来ると思います。『(わざと)』は「分かった上で使っている」ことを示すものです。
使う方がちょっとした罪悪感なり、悪戯感(こんな言葉あるのかな)を持っているわけで、
「レス」に関してはそうだと思うんです。
でも、「的を得る」もそうでしょうか。的を得る(わざと)としなければいけないほど、
「分かった上で使ってる」ことを示さなければならないほどの言葉なんだろうか。
なんか今回の中谷さんの説明を読んでますます「的を得る」の違和感が無くなったというか。
最初から無かったのかもなぁ。最近良く使う「全然OK」なんていう言葉より*全然*違和感が無い。
まあもともと私は親切ではないんで、言葉の間違いを余り指摘しないし(いや、自分の子供にはするんですけど)
逆に変な言葉を使うのを楽しんでしまう性格だったりするんで…。
今2ちゃんの言語板を見たら
『なぜ「的を得る」と書いてしまうのか』と『【的を得た等々】気になる誤用 第3部』というスレッドがありますね。
燃料投下しようかな…
---
笹野満@楽しい我が家
メアドは全てのbをaに変えてください(スパマー氏ね)