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法と政治

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みんなののケンちゃん

未読、
2004/02/12 9:08:112004/02/12
To:
政治とは先に「利益の分捕り合戦」だと述べた。これを法というものを介在させ
て現在の政治のあり方を次ぎのように考えてみた。

まず、「利益の分捕り」は安定的に社会から承認されなければならない(いつ何
時ひっくり返されたのでは本当に自己に利益が帰属したかわからない)から、そ
こには「法」によるお墨付きがなければならない。法によるお墨付きは事前にあ
るいは事後的であってもかまわないが、ここでは事前による法のお墨付きがある
場合を考えよう。そうすると、「利益の分捕り合戦」は法に基づき法から承認さ
れたものとして行動しなければならない事になる。

ところで、自己に有利なように「利益の分捕り」を行うためにはお墨付きが果た
してどういうものであるかに関心を持たざるを得ない。従って「利益を分捕る」
者は法成立に大きな関心を持つ。そうだとすると「利益の分捕り合戦」に向けた
法形成過程をも政治の範疇に入れなければならなくなる。

以上、<法からの政治>(実質を見る以上<法実現への政治>とは言わない)
と、<法への政治>と言うように単純に区別できるであろう。今は、この二つを
何か詳しく語ろうとするのではない。政治を語るには、現代民主主義政治にあっ
ては、「法」を度返ししては考えられないという事を申し上げたかっただけである。

そうすると、いやしくも政治を語るのであれば、法と倫理ないし道徳との区別を
知って「やれ、こうだああだ」を口走るべきだということにもなるであろう。さ
て、ニュースグループでの実際の議論では、正確不正確を問わず、この区別を
知ってあるいは意識して語られて来たと言えるのであろうか?少しは成長しよう
ね。(笑い)

【参考】倫理ないし道徳との区別

倫理ないし道徳は、人間の良心に関しそれに内面的平和を与えるのを使命とする
のに対し、法は他人に対する関係を統制し共同生活の秩序を基礎づける。…(つ
まり)前者は意志の内的過程、後者は行為の外的過程に関する。

                 (トマジウス『自然法と国際法の基礎』)
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みんなのケンちゃん


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