2ストエンジンならではの鋭い加速をするバイクを新車で味わうのはどんどん
困難な状況になりつつあります。現在、書店に並んでいる雑誌モトライダーFourth
に以下の記事が載っていました。
2ストエンジンスポーツバイクにこだわるあるショップがNS400Rの2スト3気筒
エンジンをVFR400Rのフレームにスワップしたバイクを開発したそうです。
たしか値段は130万円くらいだったと思います。少し値段は高いですが、
2ストエンジンバイクの新車販売が困難になるつつある現状では、貴重な存在
だと思います。
--
Webページ見にきてねヾ(^v^)k↓
http://eng-oil.hp.infoseek.co.jp/
http://ohsaki.hp.infoseek.co.jp/
"YUJI OHSAKI" <wa5y...@asahi-net.or.jp> wrote in message
news:3f6dbf9b$0$257$44c9...@news2.asahi-net.or.jp...
"YUJI OHSAKI" <wa5y...@asahi-net.or.jp> wrote in message news:3f6dbf9b$0$257$44c9...@news2.asahi-net.or.jp...
> 2ストエンジンならではの鋭い加速をするバイクを新車で味わうのはどんどん
> 困難な状況になりつつあります。
ふと思いついたのでネタふりなど。
一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
どのあたりが寄与しているのでしょうか。思い当たる理由を挙げてみると:
1. 4ストエンジン車と比べて車体が軽い為、パワーウェイトレシオの面で有利
2. トルクが太い為比較的低い回転数で大出力を得られる。また爆発回数も多い
為スロットルレスポンスや吹けあがりが鋭い。
てなところでしょうか。特に吹けあがりは大きいかと思います。私自身VTZ250
に乗っていて、40PSと言うパワーの割に加速がかったるいと思うことがままあり
ます。このバイク乾燥重量も 145kgとどちらかというと軽い部類だし、多少の
登り坂などでも普段と加速が変わらないので、パワーが足りないとも思えません。
やはり加速のかったるさの原因は吹けあがりの悪さかな?と思います。
となるとスズキのGSX R シリーズなんかどうでしょうか。特に 250ccなんか
4気筒ですから2スト 2気筒に吹けあがりでも負けないと思いますし、車重も
かなり軽いです。あるいはそこそこ大きな排気量の単気筒or2気筒エンジンで
そんなに回転数をあげなくてもそこそこの馬力を確保できるようにして、車重を
思いっきり軽くできたらそれなりに楽しいかも(実際そう言うプロジェクトが
あったようですし-SRX600のエンジンをベースにしていたはず)。
# なんだかNR500 の頃と同じ話をしているような気がする(^^;。
--
成岡@DTI(yn...@jade.dti.ne.jp)
> となるとスズキのGSX R シリーズなんかどうでしょうか。特に 250ccなんか
> 4気筒ですから2スト 2気筒に吹けあがりでも負けないと思いますし、車重も
> かなり軽いです。
吹けあがりはともかく、いかんせん250ccマルチはトルクがすかすかすぎます。
したがって音と吹けあがりばかりで前に進みません。:)
--
恵畑俊彦 "This unit is programmed to provide sources of
eb...@nippon.email.ne.jp acceptable nutritional value." replicator
======================== == http://www.ne.jp/asahi/ebata/tos/ ==
"Yuuichi Naruoka" <yn...@jade.dti.ne.jp> wrote in message
news:bkmnmb$fqh$1...@newsl.dti.ne.jp...
> 一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
> どのあたりが寄与しているのでしょうか。
このあたりは、2ストでひとくくりにするのは、多少無理があるかと
思います。
2スト後期になると、低速から厚みのあるトルクでよく加速しました
し、それ以前は、ある回転数を境にして、パワーが出る特性が乗り味とも
言われました。
総論でいえるのは、燃焼機会が2倍あるので、回転数の割にパワーが
出た、ということで、18000~20000rpmという高回転で稼ぐしかない
4ストマルチとは別世界といえますね。
同じ250でも2ストは、厚みのあるトルクで絶大に速かったし、
燃焼機会が2倍あることで、回転の持ち上がりの感触が高かったと
思います。
# この話をしだすと、楕円ピストンに、また脱線しかねないか...
で、元ネタにあったNS400Rですが、エンジン単体は思ったよりも、
入手しやすいと思います。
特性としては、総じて乗りやすいバイクですが、かなり殺人的な
乗り味があり、特に制動面とフレーム剛性がパワーに出遅れています。
これをVFRのフレームに乗せる、というのは、悪くないと思います。
> # なんだかNR500 の頃と同じ話をしているような気がする(^^;。
あ、きたきた(^^
--
---------------------------------------------------
Go ride safely by motorcycles around the world !
Naoto Zushi(厨子 直人) <news-...@muzik.gr.jp>
---------------------------------------------------
In article <bkmppu$ps8$1...@cala.muzik.gr.jp>, news-...@muzik.gr.jp says...
> で、元ネタにあったNS400Rですが、エンジン単体は思ったよりも、
>入手しやすいと思います。
> 特性としては、総じて乗りやすいバイクですが、かなり殺人的な
>乗り味があり、特に制動面とフレーム剛性がパワーに出遅れています。
> これをVFRのフレームに乗せる、というのは、悪くないと思います。
えっと、私も雑誌で読んだ記憶があるんですが、このビルダーさんは以前、
RZV500のエンジンを後方排気のTZR250のフレームに積んだ車両を製作され
ていました。#Clubmanのヤマハ2stの特集号に乗ってました。
で、法律が変わったか何かで、250ccのフレームに500ccのエンジンを積んで、
改造申請をして車検を取るのが困難になったとかで、それなら、もともと車
検のあるバイクに積もうということになって、VFR+NS-R になったとか。
#かなり、話はしょってますが。f^^;
しかし、もう2stが復活することは無いのかなぁ。
今所有している2stは手放せません。#いや、4stも手放せないんですけどね(笑)
"Takashi HONDA" <ho...@neko.res.anken.go.jp> wrote in message
news:bkmt97$f3d$1...@georgia.res.anken.go.jp...
> #実は、忙しくて記事を書いてる暇はないはずなんですがf^^;
大丈夫です。
私の場合、忙しい序盤は本当に記事を書きませんが、頓挫しかけると
記事を書かないという節制の意義を疑い始め、記事を書き、本業は本当
に頓挫します。
あれ、大丈夫じゃないな。ぜんぜんフォローになっていない。
> で、法律が変わったか何かで、250ccのフレームに500ccのエンジンを積んで、
> 改造申請をして車検を取るのが困難になったとかで、それなら、もともと車
> 検のあるバイクに積もうということになって、VFR+NS-R になったとか。
あれですか、強度審査の絡みですかね。
まぁ、もともと400ccのフレームに搭載したほうがメリットは大きそ
うです。
プロアーム搭載のNS400Rと考えるとかっちょいいですね。
> しかし、もう2stが復活することは無いのかなぁ。
HONDAが400ccで排ガス規制対応のエンジンを作りましたが、目標を達
成できそうになく頓挫し、2ストが好きなヤマハでさえ、無理っぽいで
すからね。
BIMOTAは、DUEで会社自体が頓挫しかけですし。
個人的にはロータリーとかは復活して欲しいです。
ノートンとかがかつてロータリー車出していたので、現実性は結構あ
るかと。
> 今所有している2stは手放せません。#いや、4stも手放せないんですけどね(笑)
実は、ST1100手放しました。10万キロを超え、あっちこっちが死亡し
てしまいましたので。
Naoto Zushi さんwrote:
> "Yuuichi Naruoka" <yn...@jade.dti.ne.jp> wrote in message
> news:bkmnmb$fqh$1...@newsl.dti.ne.jp...
> > 一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
> > どのあたりが寄与しているのでしょうか。
>
> このあたりは、2ストでひとくくりにするのは、多少無理があるかと
> 思います。
> 2スト後期になると、低速から厚みのあるトルクでよく加速しました
> し、それ以前は、ある回転数を境にして、パワーが出る特性が乗り味とも
> 言われました。
熱問題を水冷の一般化でクリアし、デバイスが使えるようになったのに自主
規制で4st並にデチューンされた時代より、400/40ps、250/30psとか、
ポートなどのタイミングを全部低速側で固めたようなビジネス車、レジャー
車(の2st)比較の方が話がシンプルになりそうなのは確かです。
給排気タイミングが排気ポートの高さに大きく依存するってあたりから「可
変化」が進んで。ホンダ以外は2stの実用車(いわゆるビジネスバイク)を出
しており、全て低速側で設定してしまえば(レンジは狭いなりに)4stより低
回転大トルク車が作れるのは身に染みて分かってたはずで。スポーツ系(レ
プリカ以前の普通の)の主力ラインナップを2stのまま最後まで粘っていた
ヤマハは、一貫した開発歴の中でえらく早い時期から可変排気ポートとか試
していたわけですが。2stスポーツがレーシー系で再燃した時期には、ほぼ
数年と置かず全社にたような方法を採りましたね。
そういうあたり~最後は輸出フル馬力仕様と国内のそれがあまりに懸け離れ
た出力表示だったところに掛けて、かなり「制御」を頑張って扱いの差が
無いかのように言われるに至る経過は確かにあると思いましたが。
ただ、逆に言うと相対的に低回転で、同排気量の4stでは最大トルクの絶
対値が絶対及ばないところを出せていた(それだけは結構昔から)という部
分が、4stに最大出力で特別差が無かった昔から最後までの、2stはどう
したって「感じ」が異なると思える根源的な部分として有ったと思います。
そこだけは時代関係なく括れたような。
最近に掛けての各種「可変化」は山の頂上への傾斜を緩くしただけで、
「標高」の絶対値はやはり高かったんですね。
#4stは二輪、四輪あまり関係ないというか、むしろ補機搭載に余裕が有
#る四輪の方が回転馬力は低くてもリッターあたり10kg-m近くを出しや
#すい状況に有り、二輪だとVFR系の400が4.0kg-m出せていたのが高い
#方です。一方2st250は回転を万の位に載せず、かつ狭いレンジで、各
#時代の4st400の1-2割減のトルクがピーク値として有りました。
##車体を小さくして2st並重量の4stマルチとか作ってみたところで重
##いそれは、250で2.0kg越すかどうかだったかと。
一方で絶対出力の方の「頂上」値は、4stは回転でかなり稼げるから、自
主馬力規制やらの国内仕様なんぞ同じところで頭打ちさせられてた訳です
が。到達時間無視しての最高速比較などすれば絶対出力の方でしょうけど、
回転の変化率(加速)からその局面での到達時間に影響するのはやはりトル
ク値ですよね。
250の空冷時代3kg-m程度~最終的に3.8kg程度で見ても、それが各時代
で4stの5割増しは有りますから。4stで得難い加速感というのは時代関係
無しに机上論でも説明ついてしまうと思っています。
で繰り返しですが、各種デバイスで繋がりが良くなってもその最大トルク
が値を出せるのが狭い回転域なのはカバーしきれていないかと。
上記の4stを見ていると、補機容量に余裕が有る四輪の方が力を出しやす
いと、これはどこか文献でも見た表現なんですが。
> 総論でいえるのは、燃焼機会が2倍あるので、回転数の割にパワーが
> 出た、ということで、18000~20000rpmという高回転で稼ぐしかない
> 4ストマルチとは別世界といえますね。
たとえ45ps/250cc同士でも、ですよね。
2st/4stというそれぞれの枠内だけで比較するなら、高回転型の方が
回転上昇に合わせてパワー変化が大きい(繋がりの良い4stにおいて、
二次曲線的など)、ピーキーなどと一般化出来るわけですが。2stだと、
数値的には4stより随分低回転型なんじゃない?とか思う(のは雑誌の
読み始め年代まで?^^;)どころか、5~7,000回転で最大トルク出る
ような物でもやっぱりピーキーな面は有ると。
上記のVFRあたりやマルチ250で到達していたリッターあたり10kg-m
は、二輪の場合は加えてインジェクションの採用が遅れたり、可変バ
ルブタイミングの必要性が低かったりで傾斜特性の有るトルクで。
マルチエンジンが相当広い回転域を跨いでようやく出るその最大トル
クの5割増しが、いきなり(昔の)かそれなりに繋がってる(デバイス
付き)かの違いこそあれ、ある回転域で一気に出てしまう2stと。
#四輪の場合、インジェクションどころか可変バルタイの装備が当然
#など、4stでトルク出す効率は実は補機搭載の容易さ、給排気容量
#の差も有って二輪以上だと聞くんですが。はるかにフラットな特性
#で、たとえば2000ccの20kg-mくらいは実例が沢山有ります。
##二輪4stがその域に達したら、2st並の馬力を得る際の最大出力
##回転は下げられそうですが、加速感というか、トルクの出方は、
##余計異なる事に?
> 一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
>どのあたりが寄与しているのでしょうか。思い当たる理由を挙げてみると:
> 1. 4ストエンジン車と比べて車体が軽い為、パワーウェイトレシオの面で有利
> 2. トルクが太い為比較的低い回転数で大出力を得られる。また爆発回数も多い
> 為スロットルレスポンスや吹けあがりが鋭い。
トルク対回転数のグラフが山形になっているので、同じギアでは速度が
上がるほど加速度が上がる
というのが最大の原因だと思いますよ。
1997年の「決定版バイク選び」という本の走行性能曲線を見れば
250同士では2stも4stもわりと同じような形をしているので、
鋭さはいっしょのような気がしますが、よく見ると絶対的な加速度が2stの方が
大きいようなので2stが鋭いといいたくなるし、加速度が同じぐらいの
2st250と4st400を比べると今度は、2stの方が立ち上がりが
急なのでやはり2stが鋭いといえます。
一方4st750はなぜか走行抵抗の曲線とトルク曲線が重なっていて、
加速度一定みたいです。最近の750はどうなんでしょうか?
-- --岡田 伸也
-- では ^^/ --sh_okada@d4.dion.ne.jp
-- --http://www.d4.dion.ne.jp/~sh_okada
In article <3F6F0707...@sp8sun.spring8.or.jp> at Mon, 22 Sep 2003 23:28:23 +0900, Masahiko_KODERA wrote:
>古寺です。
こんにちは。
>給排気タイミングが排気ポートの高さに大きく依存するってあたりから「可
>変化」が進んで。ホンダ以外は2stの実用車(いわゆるビジネスバイク)を出
>しており、全て低速側で設定してしまえば(レンジは狭いなりに)4stより低
>回転大トルク車が作れるのは身に染みて分かってたはずで。
ホンダも2ストトライアルバイク作りで、「給排気タイミングを
全て低速側で設定してしまえば(レンジは狭いなりに)4stより低
回転大トルク車が作れる」、のは分かっていると思います(^^;
ただ、身に染みていないかしれませんけど(^^;;;
4輪の話になりますが、4stより低回転で大トルクが得られるので、
2ストエンジン搭載のジムニー(SJ30)は今でも根強い人気があるのだと思います。
In article <3F6F0707...@sp8sun.spring8.or.jp> at Mon, 22 Sep 2003 23:28:23 +0900, Masahiko_KODERA wrote:
>古寺です。
こんにちは。
>Naoto Zushi さんwrote:
>> "Yuuichi Naruoka" <yn...@jade.dti.ne.jp> wrote in message
>> news:bkmnmb$fqh$1...@newsl.dti.ne.jp...
>> > 一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
>> > どのあたりが寄与しているのでしょうか。
>> このあたりは、2ストでひとくくりにするのは、多少無理があるかと
>> 思います。
>> 2スト後期になると、低速から厚みのあるトルクでよく加速しました
>> し、それ以前は、ある回転数を境にして、パワーが出る特性が乗り味とも
>> 言われました。
>そういうあたり~最後は輸出フル馬力仕様と国内のそれがあまりに懸け離れ
>た出力表示だったところに掛けて、かなり「制御」を頑張って扱いの差が
>無いかのように言われるに至る経過は確かにあると思いましたが。
>ただ、逆に言うと相対的に低回転で、同排気量の4stでは最大トルクの絶
>対値が絶対及ばないところを出せていた(それだけは結構昔から)という部
>分が、4stに最大出力で特別差が無かった昔から最後までの、2stはどう
>したって「感じ」が異なると思える根源的な部分として有ったと思います。
>そこだけは時代関係なく括れたような。
>最近に掛けての各種「可変化」は山の頂上への傾斜を緩くしただけで、
>「標高」の絶対値はやはり高かったんですね。
「鋭い加速」と私が表現した2ストエンジンの乗り味に関する部分は、
その2ストエンジン搭載車の排気量/気筒数、
あるいはオフロード/オンロードバイクに関わらず、
私も「根源的な部分」として有ったと思います。
>マルチエンジンが相当広い回転域を跨いでようやく出るその最大トル
>クの5割増しが、いきなり(昔の)かそれなりに繋がってる(デバイス
>付き)かの違いこそあれ、ある回転域で一気に出てしまう2stと。
この「ある回転域で一気に出てしまう」という表現が2ストエンジンの
「根源的な部分」を語っていると思います。
In article <bkm4dk$ass$1...@nn-tk102.ocn.ad.jp> at Mon, 22 Sep 2003 15:21:46 +0900, tamao wrote:
>欲しいですねぇ。
>でもNSのエンジンを確保するのが大変そう。
>エンジンはオーバーホールしてくれるんでしょうか?
>中古のエンジンしか手に入らないと思うんですが。
オーバーホールします。厳密には新車ではないですが、新車なみの品質を
有していそうだ、と記事からは読み取れました。
日本の250は4スト、2スト、NSRの3種類で考えるべき…
--
___ わしは、山吹色のかすてーらが大好きでのぅ
[[o o]] ふぉっふぉっふぉ
'J' 森下 お代官様 MaNMOS 英夫@ステラクラフト
PGP Finger = CD EA D5 A8 AD B2 FE 7D 02 74 87 52 7C B7 39 37
In article <bkmui1$rb6$1...@cala.muzik.gr.jp> at Mon, 22 Sep 2003 22:47:47 +0900, Naoto Zushi wrote:
> 厨子です。
こんにちは。
> HONDAが400ccで排ガス規制対応のエンジンを作りましたが、目標を達
>成できそうになく頓挫し、2ストが好きなヤマハでさえ、無理っぽいで
>すからね。
> BIMOTAは、DUEで会社自体が頓挫しかけですし。
大幅にパワーダウンさせても、なんとか排ガス規制に適合した2ストエンジンって
作れないのかしら。
Yuuichi Naruokaさん wrote <bkmnmb$fqh$1...@newsl.dti.ne.jp>
> 一般論として2ストエンジン搭載車は「加速が鋭い」と言われますが、これは
> どのあたりが寄与しているのでしょうか。思い当たる理由を挙げてみると:
>
> 1. 4ストエンジン車と比べて車体が軽い為、パワーウェイトレシオの面で有利
> 2. トルクが太い為比較的低い回転数で大出力を得られる。また爆発回数も多い
> 為スロットルレスポンスや吹けあがりが鋭い。
このような点やトルクカーブについては皆さん指摘されているとおり。で、
それ以外に殆ど語られない重要な要素を。
2ストエンジンは、同排気量の4ストエンジンと比べて一般にトルクが大きく、
逆に最大出力時の回転数は低くなっています。ここで仮に
2スト 40PS/9000rpm
4スト 40PS/18000rpm
と言う2種類のエンジンがあったとして、トルクカーブがお互いに相似だった
とします。出力はトルク*回転数ですから、2ストのトルクは、全域で4ストの
2倍ある事になります。この時に同じ走行性能曲線とするために、2ストのギヤ
レシオを2倍とすると、車体の重さや抵抗が同じなら、同じ加速をしそうな
ものですが……。
ここで、両者でまだ違う要素はエンジン回転数なのですが、吹け上がりは
色々特徴があるにせよ、無負荷でスロットルをガバチョと開けて(ストール
する、とか言わないように!)
2ストが1500rpmから9000rpmへと回転が上がるのに必要な時間
4ストが3000rpmから18000rpmへと回転が上がるのに必要な時間
これを比較すると、2ストが7500rpm上昇すればいいのに対し、4ストは15000
rpm上昇する必要があるので、一般に時間がかかります。回転差が2倍なので
仮にこの時間を2スト1秒、4スト2秒とすると、
2ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間は1秒
4ストで3000rpmから18000rpmまで加速する理論最小時間は2秒
となるのですが、この理論最小時間で加速する時には、エンジン出力は全て
エンジンの回転を上げるために費やされているので、正味過渡出力は0PSに
なります。ここがポイント。この2種類のエンジンを全く同じ要素を持った
車体に積み、エンジン重量なども同じとし、ギヤ比だけを調整して同じ走行
性能曲線にしたとして、1500:9000=3000:18000=1:6ですから、10km/hから
60km/hの加速と見なす事ができますね。
では色々想定してみると
2スト 10km/h>60km/h を1秒で加速=理論最小値
4スト 10km/h>60km/h を1秒で加速=理論最小値以下で不可能
2スト 10km/h>60km/h を2秒で加速=(2-1)=1秒分の余剰出力で加速できる
4スト 10km/h>60km/h を2秒で加速=理論最小値
2スト 10km/h>60km/h を3秒で加速=(3-1)=2秒分の余剰出力で加速できる
4スト 10km/h>60km/h を3秒で加速=(3-2)=1秒分の余剰出力で加速できる
となって、結局加速が速くなるほど、エンジン自体の回転上昇に費やされる
出力が大きな割合を占める事が分かります。なので、低いギヤほどいかにも
2ストな加速をしますが、高いギヤになって加速に十分な時間がかかるよう
になると、2スト4ストはあまり変わらなくなってきます。
--
T'S Formula
高崎@NIFTY
In article <3f712c0f$0$260$44c9...@news2.asahi-net.or.jp> at 24 Sep 2003 05:30:56 GMT, YUJI OHSAKI wrote:
> 大幅にパワーダウンさせても、なんとか排ガス規制に適合した2ストエンジンって
>作れないのかしら。
たとえば現行商品の下記50ccビジネスバイク
http://www1.suzuki.co.jp/motor/K50/spec.html
http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/yb50/data/0001.html
パワーは4馬力程度です。そう単純ではないと思いますが、排気量を250ccにして
馬力はその5倍の20馬力とか。そんな非力な2ストバイクでも新車で手に入るならば
魅力的に感じます。
"K.Takasaki" <kenji.t...@nifty.com> wrote in message
>高崎です。
>となって、結局加速が速くなるほど、エンジン自体の回転上昇に費やされる
>出力が大きな割合を占める事が分かります。なので、低いギヤほどいかにも
>2ストな加速をしますが、高いギヤになって加速に十分な時間がかかるよう
>になると、2スト4ストはあまり変わらなくなってきます。
要約すると、エンジンの回転数と出力を正規化すると2stの方が内部抵抗が
小さいということでいいんですよねきっと。
それと、可能性としてクランクマスが小さいということもありますが、
こちらの方の影響はどうなんでしょう?
クランクマスが大きすぎて加速が鈍くなるという場合を考えてみると、
加速中はチェーンにテンションがかかりぱなしにならずに、
引っ張られたり緩んだりして、ガチャガチャ音を出しながら加速する
ことになると思うのですが、さすがにそんな設定のバイクはないような
気がするのですがどうなんでしょう?
ということはやっぱり内部抵抗の方なんでしょうか?
"K.Takasaki" <kenji.t...@nifty.com> wrote in message news:bkrotp$fso$1...@news511.nifty.com...
> ここで、両者でまだ違う要素はエンジン回転数なのですが、吹け上がりは
> 色々特徴があるにせよ、無負荷でスロットルをガバチョと開けて(ストール
> する、とか言わないように!)
>
> 2ストが1500rpmから9000rpmへと回転が上がるのに必要な時間
> 4ストが3000rpmから18000rpmへと回転が上がるのに必要な時間
>
> これを比較すると、2ストが7500rpm上昇すればいいのに対し、4ストは15000
> rpm上昇する必要があるので、一般に時間がかかります。回転差が2倍なので
> 仮にこの時間を2スト1秒、4スト2秒とすると、
>
> 2ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間は1秒
> 4ストで3000rpmから18000rpmまで加速する理論最小時間は2秒
>
> となるのですが、この理論最小時間で加速する時には、エンジン出力は全て
> エンジンの回転を上げるために費やされているので、正味過渡出力は0PSに
> なります。ここがポイント。
これですが、私も漠然と考えていました。実はこれ、2st.と4st.で同じ排気量
&同じ馬力だとすると当然トルクは違いますよね?そうなると
・ 2ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間
・ 4ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間
の時点で既に同じにはならないのではないでしょうか。4st.の方が時間がかかり
そう。
ということで例えばエンジン単体での吹けあがりを見ると、
・ 2st. 250cc 2気筒
・ 4st. 400cc 4気筒
で「同じ回転数で」「同じ最大トルク」「同じ最大馬力」になりそうですし、
この場合回転数上昇に必用な時間も同じくらいになりそうです。
ただこれだとバイク全体で「同じ車重」と言うのは到底無理でしょう。それで
600cc 単気筒なんて話が出たのではないでしょうか。
・ 2st. 250cc 2気筒
・ 4st. 600cc 単気筒
で「同じ最大馬力」「“最大馬力までの”回転数上昇に必用な時間が同じ」
「同じ車重」のバイクが作れそうです。
# 例えば
# 2スト 250ccで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間
# 4スト 600ccで1500rpmから6500rpmまで加速する理論最小時間
# なんてどうでしょう?
--
成岡@DTI(yn...@jade.dti.ne.jp)
In article <bkugn7$re2$1...@newsl.dti.ne.jp>, yn...@jade.dti.ne.jp says...
> これですが、私も漠然と考えていました。実はこれ、2st.と4st.で同じ排気量
>&同じ馬力だとすると当然トルクは違いますよね?そうなると
>・ 2ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間
>・ 4ストで1500rpmから9000rpmまで加速する理論最小時間
>の時点で既に同じにはならないのではないでしょうか。4st.の方が時間がかかり
>そう。
だから、高崎さんの書かれた、以下のパラグラフがポイントなんです。(^^)
#「1500rpmから9000rpmまで加速」と書いてあるのが紛らわしいのかも。
岡田さん wrote <Pqfcb.490$SG6...@news1.dion.ne.jp>
> 要約すると、エンジンの回転数と出力を正規化すると2stの方が内部抵抗が
> 小さいということでいいんですよねきっと。
私が書いた事は「要素の一つ」なんですけど、そういった事が集まって
そのようになるんでしょうね。
> それと、可能性としてクランクマスが小さいということもありますが、
> こちらの方の影響はどうなんでしょう?
えっと、私は2ストを含んだ2輪のエンジンの事をよく知らないんですけど、
クランクそのものは組み立てクランクでもあるし、かなりゴツイ=マスが
大きそうに見えるんですけど。クランクマスそのものは4ストとあまり変わ
らないんじゃないでしょうか。で、回転マスについて言えば、2輪の場合は
クランク軸出力を受けるカウンターシャフトの使い方とか、ミッションへ
動力伝達するのにチェーンを使うかとか、フラマグかオルタネータかとか、
そういった所が効くんじゃないでしょうか。
実は私の記事には続きがありまして、40PS/9000rpmと40PS/18000rpmの
エンジンを比べると、車体から見た場合、どこかで回転数を調節しないと
(計算上)同じ走行性能曲線になりませんよね。この「どこか」の場所は
重要で、もしドライブ/ドリブンスプロケットで調節すると、40PS/18000
rpmのエンジンは、40PS/9000rpmのエンジンに比べて、エンジンからドラ
イブスプロケットまで全て、2倍の回転数で回転する事になります。
もちろんこれはロスを増やす事になりますし、両者同じ回転マスとしても、
2倍に回転数を上げるのが不利なのは明白。
なので、なるべく初段に近い所で回転数を調節することが、ロスを減らす
手段になります。同じようなアプローチで4輪のF1でも、ミッション初段
でまず回転数を落としてから、各ギヤを駆動するという手を使う事があり
ます。潤滑の限界もありますし。
#但しトルクが倍増されるので、強度面から嫌う考え方もある。
#シャフト/ギヤが1段増えると、それはロスになるし。
> クランクマスが大きすぎて加速が鈍くなるという場合を考えてみると、
> 加速中はチェーンにテンションがかかりぱなしにならずに、
> 引っ張られたり緩んだりして、ガチャガチャ音を出しながら加速する
> ことになると思うのですが、さすがにそんな設定のバイクはないような
> 気がするのですがどうなんでしょう?
いや、逆に回転マスが大きいほどトルク変動は吸収されるでしょう。
> ということはやっぱり内部抵抗の方なんでしょうか?
色々な複合要素でしょうね。フィーリング的な部分は、スポーツ2ストに
良くある(あった)「回転が上がるほどトルクピークに近づく」という
特性のためでしょうね。
"K.Takasaki" <kenji.t...@nifty.com> wrote in message
>岡田さん wrote <Pqfcb.490$SG6...@news1.dion.ne.jp>
>> 要約すると、エンジンの回転数と出力を正規化すると2stの方が内部抵抗が
>> 小さいということでいいんですよねきっと。
>
>私が書いた事は「要素の一つ」なんですけど、そういった事が集まって
>そのようになるんでしょうね。
内部抵抗は粘性抵抗と動摩擦抵抗のことなんですけど、動摩擦抵抗の方は
回転数に影響されないので無視できます。粘性抵抗は回転が速くなるにつれて
高くなるので、より高回転になる方が影響が大きいわけなんですが、
その違いはトルクのカーブとして表れてきます。
しかし、前提としてトルクのカーブが同じであるとしているのでこの影響も
違ってきます。
#違うと言っても実際は影響は現れるのでしょうけど、
#前提でそれがないということにしていかす。
>> それと、可能性としてクランクマスが小さいということもありますが、
>> こちらの方の影響はどうなんでしょう?
>
>えっと、私は2ストを含んだ2輪のエンジンの事をよく知らないんですけど、
>クランクそのものは組み立てクランクでもあるし、かなりゴツイ=マスが
>大きそうに見えるんですけど。クランクマスそのものは4ストとあまり変わ
>らないんじゃないでしょうか。で、回転マスについて言えば、2輪の場合は
>クランク軸出力を受けるカウンターシャフトの使い方とか、ミッションへ
>動力伝達するのにチェーンを使うかとか、フラマグかオルタネータかとか、
>そういった所が効くんじゃないでしょうか。
あ
回転数が2倍ぐらい違うので、それを相殺するようにクランクマスを
合わせると相対的にクランクマスが小さくなるという話しをしています。
よく考えてみるとこちらの影響が出てくることがわかりました。
バイクを加速させるには、当然、バイクの重量を加速させる必要が
ありますが、それにプラスして回転系を回転として加速させる必要があります。
車体の重量を M 加速度を a
回転系の慣性モーメントを I 角加速度を dw とし、
エンジンがタイアの接地面に F の力を発生させた場合
F = M * a + k * I * dw
という式が成り立ちます。k はギアーで角速度を車速に変換する定数です。
a と dw は比例するのでその比例定数と k をかけて K としたら、
F = M * a + K * I * a
です。車体の加速度 a は
a = F/(M + K * I)
となり、加速するときに慣性系を加速させる分が目減りしてしまいます。
ここで、問題となっているクランクの回転数を2倍まで加速させることを
考えると、回転系が同一とすると、上の式の dw を2倍するといいわけなので、
式は
a = F/(M + 2 * K * I)
と言う形になって加速度が小さくなることがわかります。
つまり、2種類のエンジンでトルクカーブの横軸のスケール以外
全く同じだった場合、横軸が長い方が加速が遅いと言うことになります。
つまり、3kg/m(7000rpm) と 3kg/m(12000rpm) では実は後者の方が
加速度が小さいということです。
ちなみに上の式では回転系を1つにまとめてしまっていましたが、
これを各ギア別に分けてかくと
a = F/(M + K1 * I1 + K2 * I2 + K3 * I3 + ...)
と言う形になりますがギアの慣性の影響を小さくするためには、
それぞれのギアの回転数を遅くするといいことがわかります。
そのため、高回転型のエンジンでは出来るだけ初段側で回転数を落として
使うのだと思います。
>> クランクマスが大きすぎて加速が鈍くなるという場合を考えてみると、
>> 加速中はチェーンにテンションがかかりぱなしにならずに、
>> 引っ張られたり緩んだりして、ガチャガチャ音を出しながら加速する
>> ことになると思うのですが、さすがにそんな設定のバイクはないような
>> 気がするのですがどうなんでしょう?
>いや、逆に回転マスが大きいほどトルク変動は吸収されるでしょう。
実は、これは、もっと長いタイムスケールのことを言おうとしていました。
ドリブン側が一定加速度で加速しているとき、外力で回転数の影響を
受けにくかったら地面の状態などで車体の加速が不安定なときその
差分がチェーンのたるみとして表れると言う話です。
In article <3f712c0f$0$260$44c9...@news2.asahi-net.or.jp> at 24 Sep 2003
05:30:56 GMT, YUJI OHSAKI wrote:
> 大幅にパワーダウンさせても、なんとか排ガス規制に適合した2ストエンジンって
>作れないのかしら。
モトクロッサーでさえ4スト化されるつつある今日ですが、欧州ではヤマハDT125が
2ストエンジンで継続販売されているようです。日本でも発売されないかなー。
あと同じエンジンを流用したオンロードモデルも作って欲しいなー。