相対論ではローレンツ収縮が速度方向に生じるとされる。
従って、回転する円板において、その円板は回転方向に収縮するが、
中心から周辺に向かう方向には収縮は起こらない。
これは、物理理論として、そのこと自体が矛盾であることを意味し、
その結果、相対論では円板は回転できないという不可解な事態に陥る。
T理論では、相対論のローレンツ収縮に相当するT収縮が起こるが、
T収縮は、速度方向に関係なく、全方向に均等に生じる。
その結果、T理論では、回転する円板の各部分は、その部分で全方向に
均等に収縮するため、円板が回転できないという矛盾は生じない。
T理論のT収縮は、必ずしも現実の物質の収縮を示すものではないが、
仮に現実の収縮を示すとしても、相対論で生じる円板は回転できない
という矛盾がT理論では生じないことになるのである。
このような点からも、T理論は理論としてスマートであり、
物理理論として相対論より優れていることが明らかである。
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「T理論」の骨子
1. 時間は普遍である。その反面、光速度は不変ではない。
2. 物質の波動関数は実在である。その反面、光は実在しない。
3. 運動により、質量エネルギーは不変である。
4. 力の大きさは従来の2倍である。
5. 速度の異なる系間では4元座標が均等に収縮する「T収縮」が起こる。
「T理論」から得られるいくつかの結果
1. 水星の近日点移動が軌道の数値計算から99.9%以上の正確さで計算できる。
この軌道計算は任意の楕円運動で可能である。
2. 水素原子のエネルギー準位が従来より正確な値として与えられる。
2S(1/2)、2P(1/2)に関しては、ディラック方程式の解に比べ
実測値との誤差が10%以下になる。
常泉 浩志 <http://www3.ctktv.ne.jp/~tsuneizu/