具体的に言うと、柏崎の原発が現在稼動しているかどうかや福島原発
が稼動しているのかどうかということが、神岡のニュートリノ観測で
識別できるのかということです。
なんでこんなことを考えたのかというと、北朝鮮が原発稼動を再開するか
否かということがにわかにクローズアップされているので、件の原発の
位置はほぼ正確にわかっていますから稼動したかどうかを神岡でキャッチ
できるのではないかと思ったからです。
偵察衛星からの情報だけでは核反応に伴った稼動をしたか否かはわかりません。
しかし、ニュートリノフラックスの観測が可能であればその情報をもって
北朝鮮がどれだけのプルトニウムを抽出したかとかそういった極めて重要な
情報を得ることが可能かもしれません。
特に日本は情報こそが命の国ですから、こういった情報は国防上最重要事項
として神岡で観測させるべきです。
そこまで正確に測れるのかな?
> 特に日本は情報こそが命の国ですから、こういった情報は国防上最重要事項
> として神岡で観測させるべきです。
「させるべき」ねえ。
実用的には無理でしょう。
大マゼラン雲の超新星爆発をカミオカンデで観測した時は
ニュートリノは11個。
スーパーカミオカンデだと同規模の爆発時に4000個程度
捕捉できるといわれています。
また、つくばの陽子加速器で人工ニュートリノ作って神岡めがけて飛ばし、
途中点と神岡での減衰具合から質量を求める研究もやっていますから
理論的には不可能ではないとは思いますが、
ニュートリノの発生確率やそれが神岡めがけて飛んでくる確率、
さらにそれを検出できる確率を考えれば、
非検出=非稼動なんてとてもじゃないけれど断言できないでしょう。
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Taro Yoshida E-mail ta...@dcc.co.jp
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発生源の特定はほぼ正確にできますから、その方向から来るニュートリノ
のみフィルターリングすれば検出できそうな気もしますが、問題は
ニュートリノと物質との反応確率が極端に小さいことからくるイベントの
少なさじゃないでしょうか?ですから、ある程度長い時間観測していないと
わからないのかもしれません。
発生源の原発方向から来るニュートリノがある時期を境にして極端にイベントが
増えたとなれば、ほぼ特定した原発からのニュートリノと同定してよい気がします
が、それだけの精度が果たしてあるのかちょっとわかりません。
詳しい方はおられませんか?
これは現在でも到来方向は判るようですから余り気にしなくてもいいかと。
> 問題は
>ニュートリノと物質との反応確率が極端に小さいことからくるイベントの
>少なさじゃないでしょうか?ですから、ある程度長い時間観測していないと
>わからないのかもしれません。
Webで調べた範囲では、
飛んできたニュートリノの検出自体も問題だと思いますが、
それ以上に、原発からニュートリノがどれくらい飛んでくるのかという
大問題がありまして・・・。
例えばつくば-神岡のニュートリノ実験の際には、
加速器で陽子を「加速」させてターゲットにぶつけパイ中間子を生成し、
それを神岡方向に収束させつつ崩壊パイプ中でニュートリノにして
打ち出していました。
これだけやっても1999年6,11月、2000年1,2,3月の期間では
検出事象合計17だったようです。
一般に原子力発電所は中性子を「減速」させて
核反応を継続できるようにしています。
衝突エネルギーが小さければニュートリノ生成数も下がります。
原発でニュートリノが生成される確率がどの程度かは存知ませんが、
少なくとも継続的に多量のニュートリノが放出される事は
まずありえません(原発が制御不能にならない限り)。
また神岡に飛ぶ確率も凄く小さいです。
スーパーカミオカンデは41.4mx39.3mの円筒形です。
大まかに断面1600m^2の検出面積としましょう。
問題の原発からのニュートリノが神岡を通過する確率は
検出面積/(離隔距離を半径とした球の表面積)ですから
神岡から1000km離れているとすると1.27x10^(-10)。
理論的には確率0ではないので観測は不可能とは言えませんが
かなりの低確率です。
そのため実用上原発の稼動、非稼動の確認に使うのは
無理といいきって問題ないでしょう。
核実験の確認ならまだ脈はあるかもしれませんが
これなら既存の地球規模の地震計ネットワークで充分です。
これは現在でも到来方向は判るようですから余り気にしなくてもいいかと。
> 問題は
>ニュートリノと物質との反応確率が極端に小さいことからくるイベントの
>少なさじゃないでしょうか?ですから、ある程度長い時間観測していないと
>わからないのかもしれません。
Webで調べた範囲では、
飛んできたニュートリノの検出自体も問題だと思いますが、
それ以上に、原発からニュートリノがどれくらい飛んでくるのかという
大問題がありまして・・・。
例えばつくば-神岡のニュートリノ実験の際には、
加速器で陽子を「加速」させてターゲットにぶつけパイ中間子を生成し、
それを神岡方向に収束させつつ崩壊パイプ中でニュートリノにして
打ち出していました。
これだけやっても1999年6,11月、2000年1,2,3月の期間では
検出事象合計17だったようです。
一般に原子力発電所は中性子を「減速」させて
核反応を継続できるようにしています。
衝突エネルギーが小さければニュートリノ生成数も下がります。
また神岡に飛ぶ確率も凄く小さいです。
スーパーカミオカンデは41.4mx39.3mの円筒形です。
大まかに断面1600m^2の検出面積としましょう。
問題の原発からのニュートリノが神岡を通過する確率は
検出面積/(離隔距離を半径とした球の表面積)ですから
神岡から1000km離れているとすると1.27x10^(-10)。
理論的には確率0ではないので観測は不可能とは言えませんが
かなりの低確率です。
そのため実用上原発の稼動、非稼動の確認に使うのは
無理といいきって問題ないでしょう。
核実験の確認ならまだ脈はあるかもしれませんが
これなら既存の地球規模の地震計ネットワークで充分です。
>理論的には確率0ではないので観測は不可能とは言えませんが
>かなりの低確率です。
>そのため実用上原発の稼動、非稼動の確認に使うのは
>無理といいきって問題ないでしょう。
スーパーカミオカンデでは無理ですが、
旧カミオカンデ跡地に設置された
東北大学のカムランドは
スーパーカミオカンデより3桁小さいエネルギーレベルを検知可能だそうで
原発由来のニュートリノ観測による
ニュートリノ振動の検証装置のようです。
http://www.awa.tohoku.ac.jp/KamLAND/index_j.html
http://www.mumyosha.co.jp/ndanda/02/utyu08.html
カムランドも「神岡のニュートリノ観測設備」ではあるので、
無理と言い切ったのは言いすぎでした。
「スーパーカミオカンデでは実用上無理、カムランドならまだ可能性有り」
と訂正させていただきます。