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太陽が黄色い

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Gus

未読、
2002/08/10 23:54:222002/08/10
To:
インターフォンが鳴ったので、圭子(仮名)は島唐辛子の種を取っていた
手を休め、ストップウォッチをチラと見て「スパゲッティーニ、あと4分
なのに…」と呟きながら玄関に向かった。

圭子(仮名)
「はい、どちらさまですか?」

玄関の向こうには複数の男性が居るようで、ものものしい感じがした。
もしかして、主人を良く思っていない人達が本当に来ちゃったのかしら
と、圭子は思ったが「それはそれで楽しいかも」なんて考えちゃって、
笑みがこぼれてしまった。
玄関を開けると、この暑いのに全員ダークスーツを着て、その中のサン
グラスをかけた先頭の男が、丁寧な物腰で


「ご主人はご在宅ですか?」

圭子
「はい、少々お待ち下さい」

玄関からリヴィングに抜ける廊下で、圭子は夫を呼んだ。
子供と遊んでいた夫は「バカですか?」とも云わず立ち上がって出てきた。
そのままスパゲッティーニの茹で時間を気にしてキッチンに戻ろうとする
圭子の背後から、先ほどのサングラスの男が大声をあげるのが聞こえた。


「日下部陽一(仮名)だな。
 業務上過失話し の容疑で逮捕する」

おどろいて振り向くと、すでに夫は屈強な男達に両脇を固められて、
困ったような顔をしてこちらを見ている。
この騒ぎに驚いた娘の香菜子(仮名)がリヴィングから出てくるのを、
圭子は抱きかかえてとめた。

圭子
「あ、あなた……」

陽一
「大丈夫。きっとなにかの間違いだ。
心配しなくてもいい。それよりスパゲッティーニ茹ですぎんなよ。
しばらくの間、香菜子をたのむ」

照れたような笑みを浮かべながら、そういい残す夫の語尾からは
「 ;) 」が抜けていた。

いつのまにか家の中にあがり込んでいた刑事が「作ってわかる C
プログラミング」の束を鷲づかみにして出て行く姿を見送りながら、
圭子はスパゲッティーニを茹でている鍋に向かうのであった。
 
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