8月30日のイラクでの爆弾テロ、どうも解釈しにくいところがある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030830-00000058-kyodo-int
爆弾テロ死者100人超 イラクのシーア派聖地
これまでのイラク国内のテロは、アメリカ駐留軍を狙ったものや、パイプライ
ンの妨害が多くで、国連事務所のようなテロもあるがそれも外国勢力排除を目
的とする一貫ともとらえられる。
ところが、シーア派聖地の爆弾テロはあからさまにイラク国民自体を対象にし
ている。たとえ、目的としたシーア派指導者がアメリカと協力的だったとして
も、多数のイラク国民まきぞえにする点はこれまでのイラク国内のテロとは異
なる。
一つの推測ではあるが、どうも、今回のテロはアルカイダがアメリカ駐留軍排
除とともにアメリカ駐留軍撤退後のイラクでシーア派による主導権握られるこ
とを妨害しようとしたのではないか?アルカイダはイスラム原理主義の中でも
スンニ派であるが、シーア派との対立意識が相当あるのかも知れない。
これまで、イランがアルカイダの取締りに熱心だったが、これもアメリカに恩
を売ろうとしているのではなく、アルカイダ vs. シーア派という構図がある
とすれば辻褄が合うことになる。
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Kiyohide NOMURA
Department of Physics,
Kyushu University,
812-8581 Fukuoka
JAPAN
e-mail:kno...@stat.phys.kyushu-u.ac.jp
http://maya.phys.kyushu-u.ac.jp/
TEL,FAX:+81-92-642-2566
================================================
イラク戦争中もしくは戦争直後は、フセイン政権の残党に
よる抵抗だったんでしょうが、かなり早い時期からアルカイダ
のようなテロリストなど混乱に乗じて一儲けしようという
連中が攻撃の主体になっているんでしょう。
彼等にとって、イラクの不安定そのものがお飯の種になる
わけですから、外国勢力=アメリカであろうが国連であろうが、
シーア派であろうが、イラク国内情勢の安定の核になりそう
なものは、邪魔な存在でしかないわけです。
また、一般イラク国民を巻き添えにするのは、国民に
不安と無力感を与える目的もあったんだと思いますね。
先行きに希望が持てなくなってきたわけですからねえ。
いずれにしろ、イラク情勢の先行きは、かなり怪しくなって
きましたね。ただ、これは、イラク戦争の続きというより、
フセインの独裁・イラク戦争後の混乱に乗じたテロで
しかないと思います。結局のところ、イラク国民がちゃんと
してくれなきゃ、アメリカがどうしようと国連がどうしようと
どうしようもないわけで、そういう意味で、先だってのテロは
大きな意味(マイナスの意味で?)があると思います。
やはりアメリカ及び米軍への嫌がらせじゃないかという気がします。
> http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030830-00000058-kyodo-int
> 爆弾テロ死者100人超 イラクのシーア派聖地
これで、シーア派からの協力も得にくくなったし、先の国連事務所爆破で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030908-00002002-mai-int
<イラク>外国人要員1割に縮小 国連事務所爆弾テロで
国連の現地事務所の9割が削減のもようです。ロシアあたりは勝手にすれ
ば?と言っているようですが、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030906-00002112-mai-int
<対イラク>米の多国籍軍指揮、拒否せず 露外相
アメリカ主導の国連軍による治安維持を求める国連決議は通るかどうかわ
かりませんが、これは自分でも虫がよすぎると思ったかどうか、結局、ア
メリカ軍はイラクから引くに引けない状況になりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030906-00000160-kyodo-int
イラク駐留継続の決意表明 米国防長官
ところが、アメリカ軍のイラク駐留兵士はかなり精神的にも参ってきてお
り、今日の豪州SBSのテレビニュースによると、ストレスから行動がお
かしくなる兵士、自殺する兵士もあとをたたないということです。また、
そうでなくともこのままでは、アメリカの有権者がしだいにブッシュ政権
に嫌気がさしそうな気配です。
こういう状況で、いちばん困るのは、やはりアメリカの現政権でしょう。
もし、国連事務所爆破、シーア派聖地への爆弾テロがアルカイダの犯行だ
とすると、先のキルクーク油田からのパイプライン爆破と併せて、アメリ
カ軍とイラク国内のシーア派、アメリカ軍と北部の比較的豊かで政治的野
心のあるクルド人、アメリカ軍とイラク国民、アメリカと国連…をテロに
よって分断し、イラク国内でのアメリカ軍の孤立化を狙ったものだという
見方ができます。孤立化しながらも、アメリカ軍は、イラク国内に留まら
ざるを得ないという、現場のアメリカ兵にとっては、かなりきつい状況に
なったといえます。現場では相当ストレスがたまってもおかしくない。
萩原@グリフィス大学
こんな記事もありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030907-00000312-yom-int
米軍が旧フセイン政権の情報工作員雇用、治安対策で
--ここから--
【バグダッド=中津幸久】イラク駐留米軍が治安対策のため、旧フセイン政権の情報工作員
の雇用に乗り出したことが明らかになった。米軍は当初、旧政権の諜報要員は雇わない方針を
示していた。しかし、テロや米軍襲撃に歯止めがかからず、窮余の策として方針転換を迫られ
た形だ。
--ここまで--
イラク国内で孤立を深めたアメリカ軍は、もう、イラク国内には、旧イラ
ク軍関係者しか頼る人間がいないという実に皮肉な状況になっているよう
です。もう、恥も外聞もないといったところなんでしょう。
萩原@グリフィス大学
> "Kiyohide Nomura" <kno...@maya.phys.kyushu-u.ac.jp> wrote in message
> news:5fekyug...@maya.phys.kyushu-u.ac.jp...
> > これまでのイラク国内のテロは、アメリカ駐留軍を狙ったものや、パイプライ
> > ンの妨害が多くで、国連事務所のようなテロもあるがそれも外国勢力排除を目
> > 的とする一貫ともとらえられる。
>
> イラク戦争中もしくは戦争直後は、フセイン政権の残党に
> よる抵抗だったんでしょうが、かなり早い時期からアルカイダ
> のようなテロリストなど混乱に乗じて一儲けしようという
> 連中が攻撃の主体になっているんでしょう。
> 彼等にとって、イラクの不安定そのものがお飯の種になる
> わけですから、外国勢力=アメリカであろうが国連であろうが、
> シーア派であろうが、イラク国内情勢の安定の核になりそう
> なものは、邪魔な存在でしかないわけです。
> また、一般イラク国民を巻き添えにするのは、国民に
> 不安と無力感を与える目的もあったんだと思いますね。
> 先行きに希望が持てなくなってきたわけですからねえ。
yam さんと 萩原さんの返答読み比べましたが、この件に関しては yam さんの
方がやや深く堀下げた分析していると思います。
イラクでテロを行なっている組織としては
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
と複数考えられますが、当面は外国勢力排除で互いに一致しています。
しかし、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
は外国勢力排除の後にはイラクで実権を握ろうという思惑があるわけで、その
目的上、一般イラク国民を巻き添えにすることは避けて、一般イラク国民の支
持を取り付けたいでしょう。
# ロビンフッドを気取るわけ。
ところが、
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
にはイラクで実権を握ろうという思惑はありません。したがって一般イラク国
民を巻き添えにすることに抑制を持っていません。
うがった見方をすれば外国勢力排除も積極的にする必要すらないわけで、イラ
クに外国勢力がテロの目標となり易い状況でいつまでも駐留してくれることこ
そ好都合になります。
さらにもどって、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
は外国勢力排除をイラクから排除を当面の目標としているものの、自分たちが
い楽の実権握った後には外国勢力、少なくともその一部と交渉する用意がある
でしょう。
# そうでなければ石油資源は生かせない。
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ついでにいえば、シーア派は
「イラク地元の反アメリカ勢力」
には分類されますが、積極的にテロを行なう必要はないともいえる。かれらは
イラクの人口比で最も有利ですので、民主主義が実現されれば黙っていてもイ
ラクのシーア派は優位に立てる。むしろ治安、衛生、教育など地元住民の要求
に答えることで撤退後の布石を打っているのではないか?
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上記の分析正しければ、アメリカなり国連側としても対処方法もあるんではな
いでしょうか?
つまり、イラクからのアメリカ軍の撤退と、イラク国民側への権限の委譲のタ
イムテーブルを示すことで、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
を撤退後の政治目標へと目を向かわせ、
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
との連携を分離するというシナリオです。
でも、いずれにしろイラクに親アメリカ政権うち建てる野心は捨てなくてはな
らないから、ブッシュ政権交替後でしょうね。
どっしゃ~。
$ [バグダッド 6日 ロイター] 3日間の日程でイラクを訪問中
$ のラムズフェルド米国防長官は最終日の6日、フセイン政権崩壊後に
$ 悪化した治安の維持について、米国主導の占領軍ではなくイラク国民
$ の責任との見方を示した。バグダッドで行われた記者会見で明らかにした。
$
$ 同長官は「この国はイラク国民のものであり、国に治安をもたらすのは、
$ 最終的にはイラク国民」と発言。
はからずも、世界一の最低野郎と同じ事を言ってしまった。
最悪。
アメリカはパレスチナの方で手一杯で、それどころでは
ないのでは?
> > もし、国連事務所爆破、シーア派聖地への爆弾テロがアルカイダの犯行だ
> > とすると、先のキルクーク油田からのパイプライン爆破と併せて、アメリ
> > カ軍とイラク国内のシーア派、アメリカ軍と北部の比較的豊かで政治的野
> > 心のあるクルド人、アメリカ軍とイラク国民、アメリカと国連…をテロに
> > よって分断し、イラク国内でのアメリカ軍の孤立化を狙ったものだという
> > 見方ができます。
ちゅうか、それって、かなりアブナイ賭けだよね?
そうやって、誰彼構わず攻撃の対象にしていくと、
「敵の敵は味方だ」で大同団結される恐れがありますね。
> イラク国内で孤立を深めたアメリカ軍は、もう、イラク国内には、旧イラ
> ク軍関係者しか頼る人間がいないという実に皮肉な状況になっているよう
> です。もう、恥も外聞もないといったところなんでしょう。
というか、そもそも旧フセイン政権を支えていた人
たちを排除しようってのが間違いだったわけですね。
日本の戦後統治のように、使えるものは積極的に
使えばいいわけ。
押えるべきところをしっかりと押えておけば、なんら
問題はなかったはずなんですがね。
本当に外国勢力ちゅうか「非イスラム勢力の進駐」を
やめさせたいのなら、テロよりシーア派等を中心と
する挙国体制の確立をもって、アメリカにさっさと
おひきとりいただくというシナリオの方が現実的な
わけです。混乱が続けば続くほど、アメリカ軍は
居座りつづけるわけですから、彼らの目的は
> クに外国勢力がテロの目標となり易い状況でいつまでも駐留してくれることこ
> そ好都合になります。
つまり、ひくにひけない状態で、テロの標的としてアメリカ軍を
イラクに張付けておくのが目的でしょう。満塁策みたいなもんか?
治安回復が遅れる事で、アメリカ軍は引き返せない。
格好の標的です。さらに、治安が悪いからテロもやりやすい。
だからこそ治安回復に協力する者もテロの標的とすることで、
治安の回復を遅らせようというわけです。一石二鳥狙い。
# 次は「銃ではなく愛を持って接すれば攻撃されないはずだ」
# なんてアマアマのNGOとかが標的になるんじゃないかな?
# まあ、豚大西んとことか、自分達は安全なところに身をおいて、
# 他人の金を流し込んで原住民使っていろいろやらせて、上前
# はねているだけだから、大丈夫だろうけどね。
> 上記の分析正しければ、アメリカなり国連側としても対処方法もあるんではな
> いでしょうか?
> つまり、イラクからのアメリカ軍の撤退と、イラク国民側への権限の委譲のタ
> イムテーブルを示すことで、
> 「サダム・フセイン支持者残党」
> 「イラク地元の反アメリカ勢力」
> を撤退後の政治目標へと目を向かわせ、
> 「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
> との連携を分離するというシナリオです。
先のフォローにも書きましたが、現時点でテロの主体は
アルカイダ等のテロだけが目的の集団でしょう。
「サダム・フセイン支持者残党」「イラク地元の反アメリカ勢力」
が含まれていたとしても、ほとんど発言権を持たないか利用され
ているだけ程度の存在でしかないと思います。
ある意味、破壊そのものが目的(破壊活動によってのみ、組織が
維持される、白蟻みたいな連中)の集団ともいえるわけで、なん
らかの譲歩を示しても、それを受け入れるとも思えません(白蟻に
蜜を与えて「家を喰うのをやめてくれ」っていってもねえ。蜜舐めた
上に、家も喰い尽くすでしょうね)。
> でも、いずれにしろイラクに親アメリカ政権うち建てる野心は捨てなくてはな
> らないから、ブッシュ政権交替後でしょうね。
政権交代しても、状況は好転しないでしょう。
白蟻を持ち込んでしまったのがブッシュとして、ブッシュが
家を放棄しても、白蟻は家からは消えないでしょう。
発言は同じでも、背景は違うわけですね。
yam さんの釈明 or 「世界一の最低野郎」への批判を聞きたいものだ。
ついでに、一時的とはいえ、「世界一の最低野郎」にひきずられてしまった世
界一の軍事大国への論評も。
はて?「背景」がどうのとかいうことを問題にしているのでは
ないんですけど?
単に「最低野郎と同じ事を言ってしまった」と言っているだけ。
まあ、彼が言わんとしているのは「今の混乱はアメリカのせいじゃ
ないよ」って事で、私が指摘しているのは「イラクの今後はイラク
国民にかかっている」って事ではあるが、責任というくくりで考えれば、
いずれにしろイラク国民が全ての責任を負うべきだし、結果として
結局は負うことになるということですね。
まあ、たしかに「混乱の元を作ってきたお前が言うなよ」って
気もしないでもないですが「この国はイラク国民のものであり、
国に治安をもたらすのは、最終的にはイラク国民」ってのは
紛れもない事実でしょう。
# 猿が書いてもマクベスはマクベスってことですね。
> yam さんの釈明 or 「世界一の最低野郎」への批判を聞きたいものだ。
はあ?釈明って?同じ事言ったからって何か問題でも?
相変わらず、頭おかしくないですか?
# 「テロを擁護するような石原は最低だ」ってカス田中と同じ事を
# 言ったら「釈明」しなきゃいかんのか?あほらし。
> ついでに、一時的とはいえ、「世界一の最低野郎」にひきずられてしまった世
> 界一の軍事大国への論評も。
それがどう関係するのですか?それについて何か言いたきゃ
自分で言えば?他人をダシに使わずに。