Red Lantis wrote:
> そういえば石炭石油を化石燃料と言いますが、これらが採れるところで化石が見つかったこ
> とが無いそうで・・・。
石炭は植物の化石です。また石油は動植物の死骸が分解してできたものです。
化石といっても、必ずしも石化している必要はありません。
#フォロー先はfj.sci.geoにしておきました。
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> Red Lantis wrote:
> > そういえば石炭石油を化石燃料と言いますが、これらが採れるところで化石が見つかったこ
> > とが無いそうで・・・。
>
> 石炭は植物の化石です。また石油は動植物の死骸が分解してできたものです。
> 化石といっても、必ずしも石化している必要はありません。
石炭は植物の化石というのは確認されてますが(植物そのままの形の石炭も
見つかっている)、石油は生物起源なのか、それとも原始惑星起源なのか、つ
まり木星などのガス惑星の主成分であるメタンガスが地球が形成されるとき
に地中に閉じこめられ、それが熱と圧力で変性して石油になったのか、論争
があったときいています。その論争は決着が付いたのでしょうか?
上記のことをきいたのはかれこれ二十年前の学生時代の講義だったので、そ
の後の情報は知らないもので...。
菊地英治 ke...@akita-pu.ac.jp
いえいえ、気にしてません。 (^_^)
> 石炭は植物の化石というのは確認されてますが(植物そのままの形の石炭も
> 見つかっている)、
はい。
>石油は生物起源なのか、それとも原始惑星起源なのか、つ
> まり木星などのガス惑星の主成分であるメタンガスが地球が形成されるとき
> に地中に閉じこめられ、それが熱と圧力で変性して石油になったのか、論争
> があったときいています。その論争は決着が付いたのでしょうか?
前者が「有機成因説」、後者が「無機成因説」ですね。決着が付いたかどうかは
私もきちんと文献を見てはいないんでよく知りませんが、無機成因説の方はあまり
支持されていないんじゃないですかね?「石油地質学概論(氏家良博著)」では、
「無機成因説では『炭化水素』の起源は説明できるものの、経済的に稼行できる
まで濃集した『石油』すなわち石油鉱床の成因までは説明が困難。また、仮定が
多く、直接的な分析値や地質学的な証拠が乏しい。」と指摘されています。それに、
よっぽど気密性の高い「高温高圧容器」がないと、メタンやエタンを重合させるのは
無理だと思いますし。
cf. http://groups.google.com/groups?dq=&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&inlang=ja&selm=916rs7%24re4%241%40xfire.aist.go.jp
なお同書によれば、「無機成因論は18世紀から天文学者や化学者の一部によって提唱
されてきた。」とあります。
#トーマス・ゴールド氏がオリジナルというわけではないのね……
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"Sawaki, Takayuki" wrote:
> >石油は生物起源なのか、それとも原始惑星起源なのか、つ
> > まり木星などのガス惑星の主成分であるメタンガスが地球が形成されるとき
> > に地中に閉じこめられ、それが熱と圧力で変性して石油になったのか、論争
> > があったときいています。その論争は決着が付いたのでしょうか?
>
> 前者が「有機成因説」、後者が「無機成因説」ですね。決着が付いたかどうかは
> 私もきちんと文献を見てはいないんでよく知りませんが、無機成因説の方はあまり
> 支持されていないんじゃないですかね?「石油地質学概論(氏家良博著)」では、
> 「無機成因説では『炭化水素』の起源は説明できるものの、経済的に稼行できる
> まで濃集した『石油』すなわち石油鉱床の成因までは説明が困難。また、仮定が
> 多く、直接的な分析値や地質学的な証拠が乏しい。」と指摘されています。それに、
> よっぽど気密性の高い「高温高圧容器」がないと、メタンやエタンを重合させるのは
> 無理だと思いますし。
なるほど、私が聴いた講義は石油化学の先生の講義でした。もう20年前、
ちょうどイランイラク戦争の最中でしたが、「もし、無機成因説が正しい
とすると、地中深くにはもっと大量の石油や天然ガスが埋もれているはず。
日本付近のように断層が多いところのほうが、深層からの採掘には有利か
も。」と言うような話でした。とすると、話した先生も信じていなかった
のかなあ。
その後日本石油の精油所と研究所を見学したとき、地層中の微生物の死骸の
有機分の分析をしている話を聞いた記憶もありますから、やっぱり体勢は有機
成因説なのでしょうか。
でも、メタンハイドレードや天然ガスだけのガス田などの場合は石油とは成
因が異なったりして?
素人は、いろいろ勝手な想像をできますから...
菊地英治 ke...@akita-pu.ac.jp
ガス田の方は、原油から分離したガスが滞留したんじゃないかなあ。
一方、メタンハイドレートですが、「メタンハイドレート(日経サイエンス社、
松本良/奥田義久/青木豊著)」によれば、その起源としては生物発酵起源説、
熱分解起源説、地球深部ガス説があるようです。現時点では、地下浅部では
生物発酵起源ガスが多く、深部では熱分解起源ガスが多いと考えられている
ようです。一方、地球深層ガス説ですが、世界各地で測定されたフリーガス
中のヘリウム同位体比の測定結果からは、マントル起源のガスは量比で極めて
少なく、無視できるものと判断されているようです。
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そういえば、イグアノドンの完全骨格って、ベルギーのベルニサール炭田で発見
されたんだよなあ。むかーし昔、名古屋市科学館で開催された「イグアノドン展」を
見て感動したことを、ふと思い出しました。
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菊地英治 wrote:
> その後日本石油の精油所と研究所を見学したとき、地層中の微生物の死骸の
> 有機分の分析をしている話を聞いた記憶もありますから、やっぱり体勢は有機
> 成因説なのでしょうか。
先週金曜日、石油地質関係の人が集まった学会(シンポジウム)に出てきましたが、
やっぱり有機成因説が当たり前、というか無機成因はもう考慮外みたい感じでしたね。
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