コンピュータの画面の表示(の一部)を拡大表示したいのですが、
よい方法はないでしょうか。東方の環境としては、X ウインドウか、
Windows 2000 で使えるといいのですが、ネットワークニュースで
すので、当たらすとも遠からずの記事も歓迎されます。
MacOS (X も 9以前も) には、画面の一部を拡大表示する機能が最
初から入っています。それと似たようなものなら、とりあえずは使
えるのではないかと思います。
MacOSX なら、設定は次の所にあります。
システム環境設定>ユニバーサルアクセス>画面表示>
ズーム機能を入りにする
入りにすると、Command+Option+^ で拡大、Command+Option+- で縮
小とヘルプには書いてあるのですが、キーバインディングは変更で
きます。(私のキーボードだと ^ でなくて = になっています。)
これと同じでなくてもよいのですが、似たようなものならいいんじゃ
ないかと思います。今すぐお金がない状態で使いたいのでフリーの
ものがいいですが、売り物知っていたら教えてください。
あと思いつくのは、こんなものです。
・物理的に大きいモニタを付ける
・画面のドット数を 640x400 や 800x600 などに下げる。
・アプリケーションが利用するフォントをガリガリ大きくする。
他によい方法はないでしょうか。
\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報 \\
前の記事を出した後でふと思いついたのですが、X ウインドウなら
Xnest でなんとかなりませんか?
xmag…とかいう話じゃないですよね。
ni...@ics.nara-wu.ac.jp
X ウインドウの場合、次のような方法で拡大表示ができそうです。
(1) /etc/X11/XF86Config-4 の Section "Screen" の Modes のと
ころに、複数設定を入れる。Ctrl + Alt + テンキーの +,- で画面
のドット数を一変更することができる。
(2) xzoom を使う。
http://packages.debian.org/stable/x11/xzoom のパッチを使うと、
8 bbp 以外に 15, 16, 24 and 23 bpp がサポートされる。
あと、Linux 用として書かれてるのですが、こんなページを見つけ
ました。
http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/Accessibility-HOWTO.txt
Linux Access HOWTO
Michael De La Rue, <access...@ed.ac.uk>
v2.11, 28 March 1997
Tetsu Isaji, <is...@mxu.meshnet.or.jp>
December 1997
翻訳: 伊佐治 哲
3. 視覚的障害
3.1 視力が弱い場合の画面の見方
3.1.1 SVGA テキストモード
3.1.2 X Window System
3.1.2.1 異なるスクリーンの解像度
3.1.2.2 画面の倍率
3.1.2.3 スクリーンフォントの変更
3.1.2.4 クロスヘアカーソルなど
3.1.3 オーディオ
3.1.4 拡大印刷
3.1.4.1 LaTeX / TeX
3.1.5 ラージテキストの出力
3.2 ビジュアルな出力を使えない人の補助
3.3 Linuxを学ぶ
3.4 点字浮き出し(Braille Embossing)
------------------------------------------------------------
3. 視覚的障害
ここで二つの一般的な分類を行います。
1. テキストを見たり解読したり追ったりするのに手助けがあればなんとかな
るような場合
2. ビジュアルなインターフェースはなんであろうと使えない場合
3.1. 視力が弱い場合の画面の見方
ここでさまざまな問題があります。しばしば倍率を上げたりすることが手助け
になりますが十分ではありません。動きを追うことができない、カーソルが動
くまでそれを見つけられないという場合もあります。これは技術的問題 (主
にXに機能を追加すること)です。
3.1.1. SVGA テキストモード
これはLinuxが提供する通常のテキストスクリーンの視界を改良するのに便利
です。この通常のスクリーンは一行に80文字これを25行表示します。これ
をSVGAテキストモードを使って変えることができます(文字の質も変わりま
す)。SVGAグラフィックカードの可能なモードにフルアクセスでき、例えばテ
キストを50×15文字と大きく表示させることができます(通常は80×25)。スク
リーンの一部分を拡大することは簡単ではないですが必要に応じてサイズを変
えることができます
3.1.2. X Window System
画面をみることのできる人にとってもXを改善する余地がたくさんあります。
この特徴にそったセットはまだ追加されていませんが、もしセットアップされ
れば多くの問題を解決することができます。
3.1.2.1. 異なるスクリーンの解像度
Xサーバーは異なる解像度でセットアップすることができます。キーを押して
異なる解像度に変更することでテキストを読むことなどもできます。
/etc/XF86Configファイル (訳注:あるいは/usr/X11R6/lib/X11/XF86Config)
で、modeではじまる行のScreen sectionに以下のセクションを追加します。
Modes "1280x1024" "1024x768" "800x600" "640x480" "320x240"
Ctrl+Alt+Keypad-PlusとCtrl+Alt+Keypad-Minus キーを使うことで異なるレベ
ルの解像度に切替えることができます。
スクリーン上でマウスを動かすことでスクリーンの別の部分にスクロールしま
す。これをどのようにセットアップするかについて、より詳しいことは
XFree86 X serverについて説明しているドキュメントを参照して下さい。 (訳
注:例えば~/.tvwmrc, ~/fvwmrcで設定を変える)
3.1.2.2. 画面の倍率
スクリーン倍率変更用のプログラムがいくつかあります。
xmag:必要に応じてスクリーンの一部のサイズ変更をする素朴なもの。
xzoom:xmagより機能が充実しています。``xzoom'' 参照。
puff:これは視覚障害ユーザー向けに作られました。ポインタまわりが箱型に
拡大され、位置決めがしやすくなっています。 puffのもう一つの特徴は(ちゃ
んと設定されれば)スクリーンの一部が選択、拡大されるというものですas
they are updated。しかしxpuff とウィンドウマネージャーの間に相互の影響
がみられ、使いにくくなっています。fvwmを使ったとき、キーに対してまった
く反応しませんでした。twmでは問題ありません。
最後に、dynamagを紹介します。これはスクリーンとモニターの特定範囲を選
んだり、20秒に一秒の10分の2~3の間一定の間隔で拡大した画面をリフレッ
シュしたりするなどのすすんだ点を持っています。 dynamagはUnWindowsディ
ストリビューションの一部です。詳細については ``UnWindows''章を参照して
下さい。
これはXコンソーシアムで出てきた新しいことのようです。Linuxでも間もなく
入手できるようになります。
3.1.2.3. スクリーンフォントの変更
X上で動作するソフトは全てスクリーンフォンを変更することができ、読める
程度に大きくすることが可能です。これは一般に (ユーザーのホームディレク
トリにある).Xdefaultsに以下の一行追加することで実現することができま
す。変更したいプログラムのフォントを正しく書き込んで下さい。
Emacs.font: -sony-fixed-medium-r-normal--16-150-75-75-c-80-iso8859-*
どのフォントが使えるかはXプログラムのxfontselを使ってみることができま
す。
より基本的なレベルで変える方法があり、その結果全てが修正されたフォント
で表示されます。フォントの名前を変えたり、フォントを生成するプログラム
に異なるスケールレベルを使うように指示することで行われます。誰かこれで
うまく動作した方がいましたら、あなたが行ったことの詳細を教えて下さい。
3.1.2.4. クロスヘアカーソルなど
カーソルの追跡をするのに問題がある人には以下ような補助方法があります。
o クロスヘアカーソル (水平、垂直のラインによって位置を示す)
o カーソルの点滅(キーを押した時点滅する)。
クロスヘアカーソルを実現するようなソフトはありませんが、前の章で書いた
puffはカーソル周辺に点滅するボックスを表示するので位置を簡単に見つける
ことができます。
今のところ最善の方法はカーソルのビットマップを変更することです。、好き
なビットマップファイル(cursorfile.bmp)を作り、同じサイズのものをもう一
つ作って下さい(black-file.bmp)。ただし一方は完全に黒くする必要がありま
す。これをXBMフォーマットに変換して
xsetroot -cursor cursorfile.xbm black-file.xbm
と実行して下さい。
もしマスクについて知っていれば「black-file」は完全に黒色でなければなら
ないわけではありませんがそのようにしてスタートして下さい。 .Xdefaults
ファイルは実際のアプリケーションで使われるカーソルをコントロールしま
す。詳細については"X Big Cursor mini-HOWTO" を参照して下さい(Joerg
Schneider <sch...@ira.uka.de>。JFの方でも宮田 忍さんの訳が出ていま
す)。
3.1.3. オーディオ
オーディオ入力は、より親しみやすくコミュニケーティブなコンピュータ環境
を作るのに大変便利です。視力の弱い人には、オーディオによってポイン
タ(``UnWindows''を参照)の位置を知る手助けになる
し、Emacspeak(``Emacspeak''の章を参照)を使ったコンソールモードユーザー
についても入手可能なオーディオアイコンは多くの利益をもたらしてくれま
す。
Linuxのオーディオの設定は"Linux Sound HOWTO"( ``Linuxドキュメント''を
参照。JFでもSound-HOWTO の和訳文が公開されています)でカバーされていま
す。いったんセットアップしてしまえば、サウンドはLinuxのほとんどのバー
ジョンに含まれているplay コマンドで出力できます。
3.1.4. 拡大印刷
Linuxで拡大印刷をするのは簡単です。いくつか方法があります。
3.1.4.1. LaTeX / TeX
LaTeXはパワフルなドキュメント処理システムです。自然な拡大印刷のドキュ
メントをつくるこができます。習得するのはすこし難しいですが、多くのド
キュメントがLaTeXを使って( タイプセッティングプログラム -- TeX --を
使って)書かれています。以下のようにすると適当な大きさのテキストを作る
ことができます。
\font\magnifiedtenrm=cmr10 at 20pt % setup a big font
\magnifiedtenrm
this is some large text
\bye
より詳しいことは、店頭などにあるLaTeX本を参照して下さい。またインター
ネット上でも多くの紹介ページなどがあります。
3.1.5. ラージテキストの出力
Linuxではほとんどの印刷はpostscriptを使って行っています。Linuxはこ
のpostscriptを使ってプリンタを操作することもできます。私は標準的
なEpson dot matrix printerを使ってラージテキストを印刷しています。
Xのユーザーについて、ラージテキストを生成する為のいろいろなツールがあ
ります。例えばLyXや商用のワードプロセッサです (訳注:LyXはxformライブ
ラリを使用したTeXベースのワードプロセッサです。以下のサイトにありま
す。
o http://www-pu.informatik.uni-tuebingen.de/users/ettrich
o http://www.lehigh.edu/~dlj0/LyriX.html
o ftp://ftp.via.ecp.fr/pub/lyx
また最近ではTurboLinuxにも附属しているようです)。
<以下略>
------------------------------------------------------------
Windows 2000 の表示拡大プログラムですが、
In article <200404072018...@mail.dddd.ne.jp>
そんなものがあったのですね。ありがとうございます。これで言い
場合も多いと思います。
ただ、それより、次のものがいいようです。
ZoomText(R) Xtra(TM) Level1 (Ver 7.1)
http://121ware.com/software/accessibility/
NEC が代理店で売っているもので、表示価格は57,855円です。
> xmag…とかいう話じゃないですよね。
X だと,lupe というコマンドもあるそうです(まだ試してない).
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太田 尚志 - OTA Takashi - http://web.sfc.keio.ac.jp/~t00156to/ ICQ#:39782589
Yasushi Shinjo wrote:
> 入りにすると、Command+Option+^ で拡大、Command+Option+- で縮
> 小とヘルプには書いてあるのですが、キーバインディングは変更で
> きます。(私のキーボードだと ^ でなくて = になっています。)
私はIBM ThinkPadX30(Win2k版)を使っていますが、
上記のような事はプリインストールの状態ではじめから出来ています。
一部分ではなく全画面ですが、
Fn+Spaceキーで Zoom, Unzoom の切り替えが即座に出来ます。
おまけソフトで実現しているのでしょうけど、
要するに画面の解像度を動的に切り替えているようです。
SONYのVAIO U?にもそんな機能がありますね。
また、Debian sarge (Linux)でXFree86 4.3.0も使っていますが、
GNOME2 環境の「デスクトップの設定」の中の「画面の解像度」という
設定項目で動的に解像度の切り替えができます。
また、同様の動作は
xrandr -s 数字
というコマンドでも実現できます。
目的のウィンドウを最大化させておいて適当なホットキーで
上記のコマンドが呼び出されるようにしておけば、
お望みの動作にかなり近い事ができるのではないでしょうか。
#少なくとも私はそれで満足して使っています。
ちなみに、xrandr が使えない頃(XFree86 4.2.Xまで?)は、
Ctrl + Alt + (+) or (-)
で解像度を切り替えるのと同等の動作を、
ホットキーで xvidtune コマンドを呼び出す事で実現していました。
前述の xrandr との違いは、xdpyinfo などで見える画面の解像度が、
xrandrでは動的に変化し、xvidtuneでは固定であるという点です。
前者ではウィンドウを最大化しておけば、解像度を切り替えた時に
新しい画面サイズにウィンドウがリサイズされてウィンドウが
はみ出さずに済むので、私はこの方法を好んで用いています。
かなーり長文になりましたが、ご参考になれば幸いです。
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わかつき
nkwa...@yahoo.co.jp